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11月16日生まれとSexy Zoneの話

小学生の頃、誕生日について聞かれるのが嫌だった。「同じ誕生日の芸能人は○○」という話が始まったときはどうしたら矛先から逃れられるかを真剣に考えていた。

自分の誕生日は11月16日だ。

何の流れだったか、「自分は俳優の○○と誕生日が同じだ」「歴史上の大きなイベントが起きた日と同じだ」と盛り上がる同級生たちの中で、自分は黙って聞いているしかなかった。11月16日には小学生の自分が上機嫌に話せるようなネタがなかったのだ。調べて出てきた中で当時一番著名なのは小島よしおさんで、今思うとそう言えばよかったのだが、小学生の自分は「もしおっぱっぴーを求められでもしたら困る!」と思い、何も言えなかった。

時は流れ、働き始めた頃。Sexy Zoneというグループに出会った。

忘れもしない2020年秋。「NOT FOUND」がリリースされる直前のこと。まさにあのとき、自分の中で「NOT FOUND」だったSexy Zoneに巡り合ったような気持ちだった。

彼らのデビュー日は11月16日。一気にこの日に生まれてよかったと思うようになった。もはや運命すら感じる。なんで11月16日生まれなんだ~~とか思っててマジごめん。お母さんありがとう。

Sexy ZoneのFCに入っていると、誕生日当日にお祝いの動画が届く。デビュー日を祝い、そして自分の誕生日を祝う。これはもう盆と正月が一緒に来るようなものだ。FCに入ってから最初の誕生日から、ますます11月16日生まれでよかったと思うようになった。

Sexy Zoneに出会って「11月16日」の意味が変わったように、他にも意味を持つようになったことがたくさんある。

買い物をしているとバラのモチーフに目が行くようになった。街中で青・紫・赤・緑・オレンジが揃っていると嬉しくなる。

メンバーがロケで行っていたからと行ったお店もあったし、メンバーが紹介していたからと見た映画作品もあった。「Sexy Zoneに楽曲提供していた方だ!」と思って聞き始めたアーティストもいる。自分は化粧品の類には何のこだわりも持たずに生きていくんだろうと思っていたけれど、メンバーがCMに起用されて手を伸ばし、あれこれこだわってみるようにもなった。

自分の生活の中に入ってきていなかったものがSexy Zoneを通じて入ってくる。そうやって世界が広がっていくんだなあと、彼らに出会ってからずっと感じている。

正直に言えば、彼らと出会ってからの毎日が楽しいこと、嬉しいことばかりというわけではない。彼らを好きだからこそ悲しくなることもあれば、傷つくこともある。どうでもよければ受け流せることでも好きだからこそ受け流せない。好きなものがないほうが人生は平穏なのかもしれない。

それでも私はSexy Zoneに出会えてよかったと思う。好きになれてよかったと思う。

人生に新しい彩りを与えてくれてありがとう。ああ好きだなあと何度も思わせてくれてありがとう。

これから先の日々も1116に染まりますように。5人にとっても、私にとっても。

Sexy Zoneデビュー12周年の日によせて。