見出し画像

今、やりたいこと

「やりたいことってなんだろう?」

たとえば、こんな問いをよく見かけるけれど、ある程度長期を見通した何らかの答えを出そうという態度自体、頼りない気がしてならない。

時間軸を設定していないことで、答えはいくらでも出せるし、いつまでも何かしっくり来ない感じがする。

今、1日かけてやってみたいことは何だろう?

今、1週間かけてやってみたいことは何だろう?

今、1ヶ月ぐらいかけてやってみたいことは何だろう?

今、半年ぐらいかけてやってみたいことは何だろう?

今、1年ぐらいかけてやってみたいことは何だろう?

今、3年ぐらいかけてやってみたいことは何だろう?

今、10年ぐらいかけてやってみたいことは何だろう?

時間軸を分けた途端、より具体的に考えることができる。一般的に、時間軸が長くなればなるほどぼやけてくる(稀に、長期がクリアに見えているのに短期にブレイクダウンできない人もいるが)。

どの時間軸でモノを見るのが得意か、そして好きかというのは人による。なので、必ずしも10年を見通した計画である必要ははいと私は思う。

たとえば、「今、1年ぐらいかけてやってみたいと思えること」ぐらいなら、無気力な人でない限り比較的答えやすいだろう。

とはいえ、多くの人は「1年ぐらいはやってみたいけれど、かといって将来性が…」などと、急にその先のことを考えて、せっかく1年ぐらいかけてやってみたいと思っていることをやりたいことにカウントしないことがある。

「やりたいと言って始めたのに、やりたくなくなくなった」とか「やったのに何にもならなかった」ということをきっと恐れているのではないだろうか

でも、安心してほしい。1年だろうが、3年だろうが、10年だろうが、どの時間軸で見通したところで思うようにはならない。やってみたら景色が変わる。景色が変われば考えも変わる。それは自然なことだ。

20年以上前、私はミュージシャンを目指していた。10数年にわたり、ミュージシャンを目指したが、それだけやってみて気づいたことがある。それは、職業ミュージシャンになれそうにない上になりたくもないということだ。これは10数年活動してみなければ分からなかったことである。

やりたいことをやってみて、やりたくないと気づく。そんなことはザラにある。就職活動では、面接官はやりたいことを深掘りするようななかなか重い質問を就活生に投げかけ、いちいち嘘をつかせている。

ここから先は

555字
マガジンの収益は、思索のための体験の機会にあてたいと思います。ぜひご購読いただけると嬉しいです!

脳内議事録

¥1,800 / 月

認識の解像度を上げるための思索の旅の記録です。エッセイ、トーク、音楽などさまざまなかたちで頭の中を晒しています。…本音は傷つく、高くつく。

こんにちは、うえみずゆうきです。もし気に入っていただけたら、応援していただけると嬉しいです。更新のモチベーションになります。