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君と見た夢がべらぼうな夢になる。「4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! EXTRA STAGE」2day 鑑賞レポ

自己紹介

こんにちは。
筆者を簡単に自己紹介いたしますと福岡北九州に在住し、
べらぼうな同人音楽や同人小説の執筆を命掛けの趣味としているものです。

弊サークル「Team-Bearhug」の東方ハードコアテクノコンピレーション「TOHODAM IT!vol.2」はメロンブックス通販にて好評発売中です。

筆者にとっては、こういったイベントは人生初参加でした。

音楽イベントといえばクラブ系列のイベント程度しか参戦経験がなく、過去のアニメ・ゲームコンテンツ系のライブもウマ娘の配信視聴が初めてというありさま。友人こそ居れどイベントに一緒に出向く、といった性格ではないため、そういった意味では孤独だったかもしれません。

筆者の趣味の一つにサッカー観戦がありますが、サッカースタジアムのすぐそばが催事場である為に試合開催とライブ開催がかち合う、といったことが何度かありました。
ライブ会場に向かうファンの中には推しキャラクターのグッズを体いっぱいに身に着けた方や、演者の楽曲の為にサイリウムを配布し協力を呼び掛ける方等が居られました。コンテンツの方向性は違えども、自分の好きなものの為に向ける真剣な・命掛けな情熱をうらやましく思った覚えがあります。

こうした経緯もあり、「何かきっかけがあれば、現地に行ってみたいなあ」と思っていました。

なま身の自分でイベントの空気を体験してみたかったのです。

ライブという芸術を通して、皆の感情が爆発するさまを見てみたかったのです。


そういった経緯もあり、同イベントの参加を決意したのであります。




騙して悪いがこの記事の半分は岡本太郎です。

なにせライブ開催と同タイミングに
東京都美術館で「展覧会 岡本太郎」をやってましたし。





筆者註

ライブ「4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! EXTRA STAGE」では、会場となったベルーナドーム内での写真・動画での撮影を禁止しています。
そのため、筆者がライブ参加前日に鑑賞し、館内展示の撮影が許可されている「展覧会 岡本太郎」および「展覧会 タローマン」で撮影した写真をイメージ画像として使用いたします。



「梵鐘 歓喜

真っ先に観客の心を捉えたのは、Overtuneで新たに加わったブラスバンド隊により演奏された「東京・中山 G1競走 ファンファーレ」でしょう。
劇中のレース直前に演奏されるそれはまさしくウマ娘の出走を再現する行為そのものであり、筆者にとって「ただのライブではない、ウマ娘というコンテンツのライブ」であることを知らしめるための入りとしては十分すぎるくらいでした。


「まひるの顔」

2ndライブ以来の開幕「うまぴょい伝説」での紹介を終え、ライブパートの始まりと共に送り出されたのは逃げウマ娘達による「逃げ切りっ!Fallin’ Love」。原作「うまよん」からの連想で期待された夢の競演をいきなり跳ばしてきたのです。

今回はこのほかにも広大なステージ・花道を駆使した演出が多々あり
今回の会場である埼玉・ベルーナドームの広さと寒さに圧倒される次第でした。




△「タローマン」劇中スチル展示

幼少期キタサトのコスプレしての「Ambitious World」はずるいよ。
二人とも完全に子供じゃん。



若い太陽の塔」複製

ダイタクヘリオス演じる山根氏と同メジロパーマー・のぐち氏両氏による「ぱか☆アゲ↑ミックス」では、初公開音源を含む多数の楽曲MIXを披露していきます。

山根氏のヘリオス理解したうえでの振る舞い本当にすごいですね
まさに太陽のよう。




「群像」

また、このライブはアニメ2期で『チーム・カノープス』を結成した4名が大型ライブで集まる初めての機会でした。
各メンバーによるアプリ・グランドライブ編の演出を改変した円陣、それからのカノープスオリジナルメンバーによる「ユメヲカケル!」は、周囲に涙ぐむ方も居られたように見受けられました。

「みつめあう愛」(部分)

「友だち以上 仲間で ライバル」で2人がお互いを振り向いてみつめあう演出好きなんですよ。




「夜」

ライブはアプリ版メインストーリーのチーム『シリウス』を焦点に当てたストーリーに移行し、メジロマックイーン役大西氏らの「はじまりのSignal」から始まる、アプリ版メインストーリーを彩る楽曲にシフトします。
既に日は暮れドームの隙間から差し込む夜空。一面の夜空と青とピンクのサイリウムの中に差し込む一筋の光の中で歌われる石見氏の「ささやかな祈り」は、大変美しく見えました。



これらの楽曲を進めるに際し、本来欠かせなかったであろう、サイレンススズカによる「Transforming」。
同キャラを演じる高野氏の参加見送りは門外漢からしても大変悲しい事情であると同時に、ライブを進めるうえでも避けられない事象であります。
これに対し、演者・関係者一同はそれらに触れることこそなかったものの「笑顔の宝物 -Beyond The Future!-」にて高野氏の歌唱箇所を収録で流し、立ち位置を開けるといった形で対応を行いました。
演者が欠けている不自然さを敢えて強調してでも、元アプリでのスズカの立ち位置再現を優先したのです。

門外漢としては、彼女が再び椅子に座り7名で再びこの歌を歌う未来が一日でも早く来ることを願ってやみません。




「森の家族」

ほどなくコンテンツ更新情報の公開を経て、実況役明坂氏・トレーナー役沖野氏が語らう場面の中、難しい世情の中で開催できたことに触れたことが大変印象的でした。
特に同コンテンツが大いに日の目を見るようになった3rdライブ以降は何れもコロナ渦での開催になっており、不完全ながらも以前の客入りを取り戻せるようになっている、という事実は演者側としても大変感慨深いものがあると思います。


「太陽の塔」模型  「明日の神話」(後方)

再びの演者一同による「GIRLS' LEGEND U」を経て、ライブはクライマックスを迎えます。

「GIRLS' LEGEND U」に関しては、アプリ版リリース当初とは曲の持つ意味合いが大きく変わった楽曲の一つだと思っています。(個人の意見)
リリース当初はアプリ版の度重なる延期で待たせた気持ちへのアンサーである他にもいちキャラクターとしてこの世に生を受けたウマ娘達のお披露目の曲、といった意味合いでしたが
夏公開の「グランドライブ」シナリオでは「すべてのウマ娘から送る感謝の気持ち」という面が大きくクローズアップされました。

夏を境に、同楽曲は新たな「意味」を得たのです。



同日の全楽曲終了後は演者一同による"マイクを介さない形で"感謝の言葉を伝えたり、演者退場の際も総大将衣装に身を包んだスペシャルウィーク役和氣氏が意図的に最後まで残り、本人の一礼という形で全てのプログラムを終えました。
一年に渡り同ライブに携わった関係者・観客への感謝への気持ちを全力で示しているように思えました。


本当に、素晴らしいイベントでした。



「生命の樹」内部模型(部分)

ウマ娘に限らず、擬人化というコンテンツは過去の記録や事象に対して、新たに「意味」を持たせる試みだと思っています。
また、死というものには肉体の死ともう一つ、人々の記憶から忘れ去られる形の死があるとよく言われます。モチーフとなった競走馬の中には既に天寿を全うした子も多く居られる中、既存の競馬コンテンツがそういった名馬を改めて特集するようになるなど過去の功績を知らない層に向けての情報発信が盛んにおこなわれるようになりました。

天寿を全うされた競走馬が、新たな生を得続けているのです。

約1年近くを掛け「ウマ娘」4thライブ企画もひとまず区切りを迎えましたが、今後も5thライブが予定されている他、以降も舞台版の公演、アニメ3期をはじめとする新規展開なども予定されているとのことで。
今後とも末永くウマ娘のコンテンツ展開が続き、皆の功績・生き様をファンの皆様が記憶し続けられることを願ってやみません。




と、いうわけで




△「タローマン」撮影スポット

タローマンって、いいよね!!!!!




岡本太郎の作品に対し、芸術作品という枠にこだわらない新たな「意味」を持たせ、70年代特撮という形で新たな生を得た「タローマン」
NHK公式youtubeや地上波での再放送で視聴可能です。
https://www.nhk.jp/p/taroman/ts/M7359Q6PQY/

2号のついでに芸爆されたかわいそうな奇獣、という新たな意味を得た「駄々っ子」

「展覧会 タローマン」は地下鉄日比谷線神谷町駅最寄りのNHK放送博物館にて12月4日まで、
https://www.nhk.or.jp/museum/project/2022/2022110101.html
「展覧会 岡本太郎」
はJR上野駅最寄りの東京都美術館にて12月28日までの開催です。
https://www.tobikan.jp/exhibition/2022_tarookamoto.html

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