的中率が下がったときに読んでほしい記事

こんにちは。

ここ最近、的中率が伸び悩んでいました。
特に初矢(1本目)の的中率が低く、2週間ほど前からそれが顕著になり、初矢のみの的中率は50%を切る程でした。矢所は決まって的の9時方向で、弓手や馬手をいくらいじっても直ることはありませんでした。
しかし、あることを意識して練習してみた結果、的中率が向上したのです。具体的な数値で示すと、

改善前:42.8%  →  改善後:85.7%

自分でも驚きの結果です。一体何をしたらこんなに的中率が上がるのか、気になる人もいるでしょう。
しかし意識したあることというのは、弓道をやったことがある人なら誰でも一度は聴いたことがある、アレです。

皆さんは(高的中率を維持していたのに)急に的中率が下がってしまったとき、どの点に注目して改善していますか?他の人を見ていると大三や引分け、離れの形を重点的にチェックする人が多いのですが、今回の記事ではそこを確認する前に、チェックして欲しいポイントがありますので是非参考にしてみてください。

【安定した的中に不可欠な「三重十文字」】

ズバリ結論から申し上げます。

三重十文字」を確認してください。

皆さん三重十文字はご存知でしょうか?令和4年度の弐段審査学科問題で出題されていましたので、弐段以上の方は復習としておさらいしましょう。
三重十文字とは、

  • 射手を正面から見たとき、両足を結ぶ線・腸骨上端を結ぶ線・両肩を結ぶ線の三線が正中線(体の中心を通る縦線)と垂直に交わっていること

  • 上記の三線が射手の頭上から見たときに1つに重なっていること

この2点を満たした状態を、「三重十文字ができている」と表現します。三重十文字ができている状態で弓を引くと、全身の力を無駄なく使うことができ安定した的中を実現できます。

しかしこの三重十文字ですが、(私が下手っぴなだけかもしれませんが)ふとしたときに崩れていることがあります。特に両肩を結ぶ線です。今回私の中らなかった原因は、大三をとる際に左肩が僅かに抜けてしまい、両肩を結ぶ線を的方向に延長したものが的の後ろに向いてしまっていたからでした。これではいくら左右に伸び合っても矢は的には中りません。
それに三重十文字は建物でいうと土台・骨組みの部分ですから、ここがしっかりできていなければ内装・外装を整えても崩れてしまいます。的中が乱れた場合にはどんなことよりもまず三重十文字を見直すことが重要です。

【三重十文字を整えるチェックポイント】

ここからは三重十文字を整えるための具体的なチェック項目を列挙していきます。自分に当てはめて確認してみてください。

  • 両足先を結んだ線を的方向に延長した際、的に向いているか

  • 両足に均等に体重がかかり、骨盤が両足の真上にあるか(骨盤を地面に垂直に立て、重心が足の親指の付け根辺りにあるイメージ)

  • 背筋を伸ばし、両肩を結ぶ線が両足先を結ぶ線と腸骨上端を結ぶ線と重なるようにしているか


    ※これら3点は足踏み〜胴造りで確認します。

  • 打起し〜会にかけて、両肩を結ぶ線が変化していないか(上下前後に動いていないか)

  • 打起し〜会にかけて、胸を張りすぎたり(鳩胸)腰が抜けたり(出尻)していないか

以上5点を行射の際に確認して三重十文字を意識してみてください。
※これも意識したほうがいいよ!といったご意見あればぜひコメントで教えてください!

射法八節は前の節の善し悪しがカギです。良い「残心」には良い「離れ」が必要、良い「離れ」には良い「会」が必要、良い「会」には……といったように。つまり良い射の根幹は「足踏み」なのです。
そして三重十文字は射法八節の「足踏み」「胴造り」に含まれる大切な要素です。これを無視して如何に「引分け」や「離れ」などをいじくっても、一時的な的中しか得られません。
今不安定な的中でお悩みの方や、より高的中率を維持したい方はぜひこれらのことを実践してみてください。

※皆様なりの的中率を回復させる方法があれば是非お気軽にコメントで教えてください!

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?