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【弓道】ゴム弓って、本当に効果があるの?

※この記事の内容は完全な主観的感想です。練習の効果を証明するものではありません。

こんにちは。

この記事を書いている1日前まで、私は家族旅行のためハワイにいました。

旅行、楽しいですよね。旅行前日のワクワク感も、旅行中の安らぎも、帰宅直後の自宅の何とも言えない安心感も大好きです。
大人になってから友人や家族と一緒に旅行に行くことが多くなり毎回非常に楽しんでいるのですが、自称弓道家として旅行の度に少し悩んでいることがあります。

それは旅行中、弓が引けなくなってしまうことです。

この記事をお読みになっているあなたもこんな経験はありませんか?

・仕事が忙しくて道場に行ける時間が少ない

・テスト期間で部活がない

・学級閉鎖になってしまい、練習ができない

家に巻藁や弓道場があればよいですが、そんな環境が整っている人はほとんどいません。
こうした期間、的前に立つ以外の方法で弓道の練習していると思います。

その練習法の1つが「ゴム弓」です。

ゴム弓は安価であることと、練習場所に広いスペースを必要としないため、自宅でも簡単に練習できる弓道家必須のアイテムです。

誰もがほぼ必ずといっていいほど経験するゴム弓練習ですが、弓を引くことに慣れていくにつれてゴム弓練習をほとんどしなくなる人も意外に多いのではないでしょうか。

私もこれまでゴム弓練習にそれほど力を入れて取り組んだことはなく、的前練習ができない間は素引きをするか、ひどいときには何もしません・・・。

そこで、弓が引けない期間にゴム弓練習をしておくと、久しぶりに的前練習をした際にどれほど効果が現れるのか、サンプル数1の超主観的な実験を試みました。

全て個人的な感想と考えにはなりますが、ゴム弓練習にどれほどの有意性があるのか気になる方はぜひご覧ください。


≪実験における前提条件等≫

☆使用する弓具

・ゴム弓:座右弓

・弓:カーボン弓

・矢:カーボン矢

・弽:四ツ弽

実際に使用したゴム弓。
このタイプは実際に弓を引いているときの感覚に近いので好き。

☆実験方法

・旅行前日(ゴム弓練習前)に60射、旅行終了1日後(ゴム弓練習後)に60射を的前にて記録をとり、的中率を比較しました。
なお使用した道場、的などの道具類は全て同一のものを使用しています。

・旅行日程は2/17(土)~2/25(日)の9日間です。

・旅行中はゴム弓を毎日20本練習しました。なおゴム弓は上記の通り座右弓を使用し、弽は着用せずに練習しました。

・ゴム弓練習では普段の的前練習で意識している点を考えて行いました。具体的には左肩がズレないようにすること、呼吸は腹を意識すること、両拳に余計な力が加わらないようにすることの3点です。

≪結果≫

・旅行前日(2/16(金))の的中率は88.33%(53/60)でした。
なお、この日の天気は晴れ時々曇り、気温約20度、ほぼ無風でした。

・ゴム弓練習は1日怠けそうになりました(ダイヤモンドヘッド登頂で疲れ果てたため)が、毎日欠かさず実施できました。

・旅行後(2/26(月))の的中率は85.00%(51/60)でした。
なお、この日の天気は晴れ、気温約12度、強風注意報が発令されていました。

≪推察≫

☆マイナス点、デメリット

今回の結果のみを見ると、ゴム弓をしても的中率は必ずしも上がらないということがいえます。

もちろんたった1回の試行ですので考察するには不十分極まりないですが、少なくともゴム弓を、真面目にとはいえ、たった9日程度取り組んだ程度では的中率は向上しない可能性がある、ということはいえそうです(もちろん個人差はあると思います)。

このような結果になった原因ですが、実際の弓とは力のかかり方がやや異なることと、ゴム弓自体の負荷が弱いことが主因と思われます。

休み明けの的前練習にて行射中の身体の感覚に違和感を覚えており、思い通りに弓が引けない場面がありました。

この違和感は、長い期間弓を引くことができず久しぶりに的前で練習したときの感覚と同一のものであり、この点は今回のようなゴム弓練習をしても改善することができませんでした。

☆プラス点、メリット

最もプラスに感じた点は、休み前に自分が行射中注意していたポイントを頭と身体の2つの面で記憶できていたことです。

そもそも私自身が中長期の休みをはさむと的中率が落ちてしまう原因は、休み前に意識していたことを忘れてしまうことでした。

身体で感じていた良い射ができたときの感覚も、頭で考えていた射に関する注意事項も、休みをはさむと忘れてしまいそれを思い出すために何日も費やす必要がありました。

特に身体の感覚は実際に弓を引かなければ感じられないため、これを思い出すのにとても苦労していたのです。

しかしゴム弓で疑似的にでも身体に負荷をかけて練習できたため、初めは違和感を感じていたもののすぐに休み前の感覚を取り戻すことができました

数日かけて合計100射以上弓を引いて戻していた感覚が、数十本の的前練習で戻るというのはかなり大きなメリットではないでしょうか。

4立目辺りから感覚が戻ったことがよくわかります。

☆その他(推察以外のことも)

・ゴム弓練習は4本1セットとして、5セット行いました。この理由は、多くの試合が1立4射であるためと、練習中の集中力を持たせるためです。
セット間のインターバルは2~3分としていました。

・ゴム弓練習は可能であれば鏡の前で行うのが良いと思います。
普段の練習では疎かになりがちな足踏み・胴造り(三重十文字)を確認しながら練習できたことが、私にとってとてもプラスに働きました。
正面・真横など、様々な角度から自分の射を鏡越しに見つめながらゴム弓を行うことをオススメします。
漫然とただゴム弓を引くだけでは全く意味がありません。多分。

中長期の休みでは筋肉も少なからず衰えていきます。
腕立て伏せ等のトレーニングで弓を引く身体を維持する工夫をすると、休み明けにより早く復調できると思います。

・休み明けの的中率が休み前と比べて下がってしまったのは、強風で矢が煽られてしまった可能性が十分にあります。もし風が強くなければもう少し的中率があがっていたかもしれません。

≪最後に≫



いかがでしたか?

色々と書いてきましたが、要点をまとめると、

・ゴム弓練習をしても的中率は下がることがあるが、休み前の感覚を早く思い出せる

・行射中に意識する点等、常に頭を使って考えながらゴム弓を引くことが大事(漫然と引かない)

・ゴム弓は負荷が弱いため、身体を維持するためのトレーニングを並行して行うとより◎

以上の3点です。

これらはあくまで私個人の見解です。

「私もゴム弓やってるけど、こんな良いことがあるよ!」

「私はこんな風にゴム弓を練習しています!」

「ゴム弓よりももっと良い練習があるよ!」

など、皆さんが的前練習ができないときに的中率を維持する(向上させる)工夫があればぜひコメント等で教えてください!
この記事に関する質問や意見、感想もお待ちしております。


今回の記事が皆さんの練習のお役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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