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毎日のように着たくなる

こんにちは。イシカワです。


昨日のヤバすぎた豪雨が明け、
とても気持ちのいい一日となった今日。
沢山のご来店並びに、初めましての方々の来店も多々見受けられ、
日々楽しく過ごせているなと実感します。

そんな昨日も、そして今日も、
東京の余韻が抜けず、東京ストーリーばかり話してしまった。偏ったお話ばかりすみません。単純な奴なんです。

そんな東京話。
僕が数年ぶりに東京を観光してみた話は置いといて、ポップアップの話。
大阪と比較っていうよりも求めている洋服感覚の違いなのか、新鮮味溢れる店内だからこそなのかは分からないですが、人気な商品がありました。

カットソーやショーツと言った、所謂”夏物系”の需要が圧倒的だろう、なんて勝手に勘ぐっていた自分は完全に間違えていた東京。やはり感覚というモノは難しい。勝手に偏見で決めちゃってはいけないと感じました。
そう、お分かりの通り「シャツ」が一番見られていました。(本店は抜きにして、、永遠が、、)

勿論別注カネマサシャツがあったことは大きな要因です。ただ沢山の方々とお話を重ねて感じた事。自分にとってシャツと言うアイテムへの深い感覚の理解へと繋がりました。

それは「毎日のように着るアイテム」という事。
毎日着るアイテム、ということではなく、「毎日のように」着るアイテム。このニュアンスの違いがどれほどファッショナブルな感覚かお分かりでしょうか。


「毎日着るアイテムは至極快適であって欲しい」

それはMusterWerk共通の事項。ただ、

「毎日のように着るアイテムは心躍るアイテムであって欲しい」

という事を感じさせてくれました。


それが”ファッション”なんだと。
何枚あっても良い、と一括りに言ってもインナーとシャツでは完全に用途が違う訳で、面白さや拘るポイントも全く違う。ましてやシャツなんて深すぎる訳で、その人その人によって捉え方や見方が変容する、そんなアイテム。

「何枚あっても良いからこそ、何枚も持つ価値のある心躍るシャツを。」

そんな価値観を感じられる東京ポップアップでしたね。
いやー面白かった。洋服ってそれを着る人によって新しい価値が生まれる。だからこそ個性が表出してファッションという曖昧なモノが更に面白くなる。良い経験でした今回も。本当に楽しかったです。また必ずグレードアップして行きますので、関東圏の皆さん宜しくです。




Gorsch the merry coachman
- Collar Shirt Vintage Fabric -

MATERIAL: wool100% (Dead stock)
COLOR: wool mint , wool beige
SIZE: 48 , 50
PRICE: ¥46,200-(tax in)




そんな東京の中で、かなりの人気を博したシャツがあります。
それが「Gorschのシャツ」でした。

色々な感じ方をしてくれる皆様に、楽しさをその場で提供してくれた素晴らしいシャツ。まさに人の個性が垣間見え、その人となりでシャツの色やサイズをお選びいただけました。

サンプリングも無い、完全オリジナルでシャツをメイキングするのがGorsch。そんなブランドの作るシャツを簡単に使うだけじゃ勿体ない。自分だけの感じ方が面白いシャツでした。

Gorschが毎シーズン手掛けている強みのシャツ達は、ブランド当初から様々な仕様変更を繰り返し、多ブランドとは似ても似つかないオリジナルのシャツメイキングを行っています。



まず皆さんを感動させたのが”ファブリック”。

デザイナーが今作「葡萄農夫」を作っていく際、生地を探しに播州へ出かけたそうです。名産地で色々と探している最中、とても面白い生地を見つけたんです、そう語られた素材がこの「80年代ウール100%のサマーウール生地」でした。


「最初見た時はウールとはわかりませんでした。」
そう語るデザイナーの言葉通り、僕も触感に見た目の雰囲気は”綿や麻”を連想させました。

ざっくり織られているのでふわふわと動きはあるのですが、縦には全然伸びない不思議なウール。しなやかさの中にしっかりとした強さがある印象です。そして色合い。ニュアンス的にフェードしたようなこの表情。まるでシルクみたいな艶感に美しさを放っている素晴らしいこのファブリックに、デザイナーだけでなく僕自身も感動を覚えました。


スケスケ


良い色なんだよな。


まるでメッシュの様に透ける透ける。
風が流れるようにスーーーッと身体を突き抜けてくれる、夏場でも至極快適な心地を作ってくれる素晴らしいデッドストックファブリック。

デッドストックだから良いですよね!って事じゃなくて、そんな面白いデッドストックファブリックが見つかったことが面白いし、手にしたくなる高揚感が何ともくすぐられますよね、痒いとこ、って感じです。

「葡萄農夫」を連想させ過ぎて、なんだかグレーが”白ワイン”、ベージュが”赤ワイン”に見えてきました。確かに思い返せば、この展示会で今回の題材となった岩手県紫波郡でブドウ農園を営んでいる佐々木さんご夫婦の作るワインをしっかりと試飲させてもらった。こうやって思いやイメージが形となって言葉に代わるんですね。



ブランドの思う極力シンプルな襟付きシャツ。
シンプルなのかどうなのか、そこはもはや僕たちが分かる範囲でもなさそうです。

通常脇でカーブの上下が切り替わる所、少し脇前側でカーブが変わるようにデザイン。前端もカーブさせ直線を極力減らしたデザインとなり、葡萄の木がうねうねしている感じを落とし込んだイメージと語るデザイナー。

第二ボタンの特殊な持ち出しに少しの違和感を覚えながらも、品よく綺麗に纏まりを魅せる、Gorschとしてのシンプルなレギュラーカラーシャツ。毎シーズン、ブランドのアイコンである”シャツ”の展開は行っており、そのシーズンテーマに沿わせた独特のメイキングから、様々なファブリック、様々なパターンなど毎度新鮮味を与えてくれるところ。




「シャツ」というアイテムは本当に面白い。

作り手の表現したい”コト”がちゃんと袖を通して伝わってくるアイテムだから。

春夏はきっとシャツが何枚も欲しくなる季節。
ゴーシュと言うブランドに興味を持ち、理解をしていく一番のポイントは、ブランド当初デザイナーが自身の手で制作を行い、数も経験も血も汗も涙も、すべてを積み重ねてきたシャツにあると考えます。

”毎日のように身につけたくなる、
メッシュの様に快適に、
夏を素敵な時間にしてくれる、
面白いデッドストックウールシャツ”


お陰様で、僅かです。




ゴーシュという名のとある仕立屋見習いの物語。

ある日屋根裏で見つけた古びた足踏みミシンと仕立ての道具、そして3着のジャケット。

ゴーシュは、今は亡き祖父が仕立屋だったことを知る。
祖父の仕事姿を思い描き、それは憧れに変わり、そして同じ道を歩み始めた。

腕はまだまだ未熟だが、仕立技術の向上のみならず、様々な異国に移り住み、異文化に触れ、感じたままにゴーシュらしい物作りに励む。

故郷に想いを馳せ、いつの日かその地での物作りを通して、様々な国の人々に "Gorsch" を楽しんでもらいたい、そんな事を想いながら、世界のどこか片隅で日々腕を磨いている。



This is a story of Gorsch who is training to become a tailor.

One day Gorsch comes across an old treadle machine, some tailoring instruments, and three garments in the attic. He finds out they used to belong to his grandfather who was a tailor. Gorsch, holding these precious objects in his hand, pictures how his grandfather had once crafted garments. Soon imagination turns into admiration, and Gorsch decides to follow his grandfather's footsteps.

Although novice in skill, his process incorporates traditional tailoring techniques with personal experiences and lessons learned from traveling around the world.

Carrying some nostalgia for his hometown wherever he goes, still he dreams to share his stories with people everywhere through creating unique garments.

To achieve his dream, he continues to refine his craft today, in his small studio room somewhere in the corner of this world.


イシカワ

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MusterWerk Sud.
13:00-20:00(時間外アポイント制)
〒550-0005
大阪市西区西本町2丁目4-4 三栄ビル204
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