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観劇記録

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2018年3月の記事一覧

文学座『女の一生』を観ました。

    言わずと知れた杉村春子の代表作『女の一生』である。と言いたい所だが、私の頭の中では杉村春子と『女の一生』は繋がっていなかった。古そうなタイトルだなぁくらいは思っていたが。おかげで何の先入観もなく観ることができた。
 太平洋戦争直後の焼け野原から物語は始まる。みんな燃えてしまったとたたずむ女性。それが布引けい(山本郁子)である。そこに訪れたのは主人公の嫁ぎ先であった大店(おおだな)の次男・栄

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戸田恵子スゲー!と高2の息子が言った~トム・プロジェクトプロデュース『Sing a Song』

 能登演劇堂の公演は両親と行くことが多い。能登までの往復の車の運転が覚束なくなってきて泊りじゃないと行けないという母に、私も演劇堂の公演みたいから一緒に行こう。と言ったのが始まり。今回は、帰りに日帰り温泉(銭湯のようなもの)に寄りたいというので、その日ひとり家に残ることになる息子に声をかけた。「戸田恵子がでるの?スゲー!行く行く!」。高校生は一般チケットより2000円安いことをその日知った。
 太

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劇団べれゑ『青に溶ける、ひかり』

   劇団べれゑの公演タイトルを、私は知らずに観た。この公演を一言で紹介している人がいて、その言葉に惹かれた。タイトルは貰ったチラシで初めて知った。チラシをちゃんと見たのは舞台を観た翌日だった。『青に溶ける、ひかり』。あの芝居にぴったりだと思った。
(役名をみごとに忘れました。名前を覚えるのが苦手です) 
 登場人物は女子高生4人と先生が一人。4人の関係性、1対1の関係性、生活しているこの町での居

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