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丁寧な暮らしとライフハック

「最近よく言うけど、
 丁寧な暮らしって結局なんなん?」  

わたしが何気なくもらした単語に対して、あやのちゃんがこう返してきたことから疑問は始まった。  

質問に対してすぐにたくさんの空間が頭の中に浮かんだけど、どうも言葉で説明できるくくりはなかった。

そのとき浮かんだ画は、色で言うと緑と黄土色と白から浅い灰色、そういう色に囲まれた生活としか言いようがない気がする。  

色を言えば何となく伝わると思うので詳しい説明は省くけど、こういう空間やそこでの暮らしに対して私もかなり憧れがある。  

例えば  

陽の影と 風と 小さな音で構成される雑味のない空間で、
仕事の一方で 物思いにふけり 一汁三菜を楽しみ 身の回りのものを創作するような生活。  

それが、自分には全うできない、しきれない憧れとして、私を含めたいろんな人の頭の隅に存在しているんじゃないか。  

そして、私たちはこれに"丁寧な暮らし"と名前をつけて、自分とは関係の薄い何かとして無意識に遠ざけているんじゃないか。  

でもそれだと、
時間や金銭やその他の制限に捉われない人にしか
"丁寧な暮らし"はできないことになってしまう。  

なんだか、窮屈というか、勿体無いというか、、、

私にもできないな、悔しい事だなと思った。  

だから、
"丁寧な暮らし”を違う捉え方で見ることにした。  

先ほど挙げたいくつかの例から考えるに、

自分のために何かをすること、
そのための時間を取ること。

些細でもそれができれば、
丁寧な暮らしになっていると言ってもいいと思う。  

だって、家に素敵な家具をおくのも、
張り切ってパンを焼くのも、
その後の自分の暮らしのために
ひとスパイス投資しているだけのことだから。  

投資された未来の自分はそれを見て、
心穏やかになったり、
ちょっと笑顔になれたりするんだろう。  

この投資の手段、
"丁寧な暮らしっぽいもの"に限定しなければ、
どんなものが挙げられるだろう。  

私が最初に思いつくのは、
スーパーの値段では買えない野菜を
八百屋さんで安く買うことだ。  

この間まで学生でお金もなかったので、
栄養より価格重視の素材選びをしがちだった。

だから、八百屋さんの値段なら、
茄子が、レンコンが、買える!と思うだけで
すごくハッピーになれた。  

めちゃくちゃしょうもないし
生活感丸出しのライフハックだけど、  

自分の時間を使って近所のお店を散策した結果、
自分の体のためになることができている  

ということを考えると、
これは丁寧な暮らしができていることになると思う。  

ただ、最初に挙げたような”丁寧な暮らし”とは
少し方向性に違いがあるし差別化もしたいので、
”自分のライフハック”
という表現に変えてしまうことにする。  

ライフハックという言葉からの方が、
幾つもの回答をラフに出せると思う。

そして誰しもが、
”自分のライフハック”を持っていると思う。  

最寄りの駅で電車を逃した時は
隣駅まで走れば乗り換えは間に合う、

とかでいい。  

近所の居酒屋さんのネギトロは
安いのに3日分ぐらいの元気をチャージしてくれる、

とかだとめちゃくちゃ最高だ。  

ただ、自分を消費するような毎日だけは避けて、
日々少しだけ自分のために動けたらいい。

そう思ったらずいぶん気持ちは楽だし、
今より強く生きられるんじゃないかな。  

私も、あなたも、  

”自分のライフハック”を駆使した
丁寧な暮らしができる。  

あなたのライフハックはなんですか?  

考えながら寝てね。  

笑っちゃいそうなしょうもないやつ、あとで教えてね。  

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