27冊目. ホモ・ルーデンス
遊びとは、それ以上根源的な所へ還元できない遊びという概念に収斂させることが許される
私たちの先祖、ホモ・サピエンスはラテン語で賢い人間という意味を持つ。一方で著書のタイトルのホモ・ルーデンスとは遊ぶ人間という意味を持つ。
今回の本は、人間にとって遊びこそが本質であるということを論じた本であった。ホイジンガは遊びの形式的特徴として5つを挙げていた。具体的には
自由な行動であること
利害関係を持たないこと
完結性と限定性があること
絶対的秩序があること
非日常であること
の5つである。本著ではしばしば子犬が戯れる様子や赤ちゃんが遊ぶ様子が遊びの根源であると解説される。確かに、赤ちゃんの行動は、自由であるし、行動によって金銭関係なども生じないため利害関係を持たない。個人的にはスポーツに例えるわかりやすい。スポーツには、野球場という限定された場所、一試合9イニングという完結性がある。加えて、その環境下では秩序に基づいて自由な行動であるし、非日常である。
また、この5つの補足として緊張が大切であるという点が一番印象に残った。確かに、緊張がない遊びと緊張がある遊びでは後者の方がずっと楽しい。勝敗が決まっていないこと、どうなるかわからないこと、そこに緊張が生じて遊びが生まれるというの共感した。
本著は、難解で難しかったが、趣旨としては遊びという概念はそれ以上に根源的な所へ還元できなできず、収斂されるということだと感じた。現代社会が経済的発展を遂げると同時に文化も発展した。しかし、発展した文化、経済活動の根底には遊びがあるという主張だったと思う。その遊びという収斂された概念に対して様々な方面からアプローチした本だった
呪術的・超自然的なふ
虚飾的-内面が伴わないのに外見だけ磨くこと
弑逆-しいぎゃく-王殺し
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