あの日折れた翼を再び幻視した話

Q ここは村のお投棄物置き場ではなかったのですか!?
A そうでない時もあります

先週末、大阪にアイドルマスターシンデレラガールズ のライブを観に行ってきました。現地参戦は9月の幕張以来なので約半年ぶり、LV込みだと名古屋以来です

いきなり本題の話をしようと思います。牧野由依さんの話です。Day2で会場を支配したと言っても過言ではないあのエヴリデイドリームとマイ・スイート・ハネムーンのメドレーの話です
曲の構造についてとかはあちこちで有識者の方がお話されているので今更語る事ではないと思いますが滝澤さんのピアノと牧野さんの歌唱のみで始まったエヴリデイドリームからマイ・スイート・ハネムーンで徐々に楽器が増えていって落ちサビでフルメンバーになるのはモノトーンだった世界が極彩色に変わっていく様でとても美しかったですね。

今回のメドレーを聴いている時、僕は2017年のLiveconcert “Reset&Happiness “の2日目で演奏された最後の2曲を歌っている牧野由依さんを想起しました。知っている人はご存知でしょうがその2曲を歌いきった直後に牧野さんは喉に限界が来てその後のアルバム収録やイベント参加のスケジュールも大きく変更することになりました
僕はその公演を現地で見ていました。牧野さん、感情が顔に出る人なので度々悔しさの様なものを出していましたし掠れる様な声になっても歌い続ける光景ははっきり言って悲痛でした。けど本人が立つと言っているから、聴衆にはただただ祈ることしかできない。例えが適切かはわかりませんが新機動戦記ガンダムW Endress Waltz のウイングガンダム0のラストシューティングを見ている様な気分です。一射ごとにボロボロになって崩れていく。全てを歌い終わった時その翼は折れ、輝くもの天より堕ち。あの時あの場に居合わせた誰もが牧野さんに見入っていました
今回の大阪公演Day2の牧野さんは完全無欠でした。あの日の様な悲痛さではなく、彼女の声と戦友であるバンドメンバーの旋律で京セラドーム全てを支配する。正直にいってあの場であの静謐を崩す方法なんていくらでもあったのに誰一人それをしなかった。それほどの迫力がありました。あの場に居合わせなかったら一生後悔した。そう思わせる5分もなかったであろう時間でした
あとこれは僕の幻覚ではないと思いたい話です
牧野さんの歌、件の不調から復帰して以降の2018年から変わってるんですよ。最近の曲は違和感を感じさせないんですけど過去曲を歌うときに一部の音域が昔と違う感じになっているのが少し気になる。そんな感じだったんですけどあの時の牧野さんは以前みたいな歌い方であの日折れた筈の翼がまた見えた様な気がした。本当に一生忘れられないステージでした

シンデレラガールズ、ちょっと追いかけるのに疲れを感じてきていたのですがまだまだ生温いこと言ってられないなあ!と思わせる7thライブだったので8thでまたお会いしましょう

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