幕間　金沢料理を食べに行こう

ダイニングバー今夜も乾杯にて

「結さん、少し先の話ですが私達三人で金沢に行きましょう」
「何ですか藪から棒に。三人って凪沙さんも来るんですか！？」
「そうだぞ結。車はあたしが出す」
「ちょっと待ってください…凪沙さんそんな長い時間アルコール無しで生きていけるんですか！？」
「アタシを何だと思ってるんだ…」
「結さん、凪沙さんは5時間以上アルコールを摂取しなくても生きていけるんですよ。ガルラジをやってた頃はそうだったでしょう？」
「すず…後で話しようか…本題に戻ると10月に金沢でサッカーの試合があるんだ。みんなでそれを観に行こうって話なんだけどどうかな？」
「…二人ともそんなにサッカー好きでしたっけ…？この辺のチームって言ったら清水か沼津ですけど」
「沼津の方です。ただ今回は相手方の金沢の方に理由がありまして」
「急にスマホを取り出して見せてくるから何かと思ったら『村野さやかのさやラジ』…？ふむ…なるほど…金沢の高校生でアイドルをやってる子のラジオで…」
「すずは何回もメールを送るくらいのリスナーで今回こっちのクラブチームとの試合の際にこの子の出るイベントもあるからみんなで観に行こうよって話」
「ようやく話の筋が理解できました。にしても随分とまあ可愛らしい子が趣味なんですねえ」
「珍しく結さんが攻めるパターンですね…他人の気がしなくてほっとけないんですよ」
「わかりました！行きましょう！」
「おおっ、随分とテンションが高くなったな結」
「そりゃあそうです！富士のお魚も美味しいですけど太平洋とは違う日本海の海の幸！金沢カレー！ハントンライス！食べたいものがたくさんありますから！」
「…はあ、いつまで経っても色気より食い気なんですね結さんは」
「いいじゃないですかここ最近働き詰めだったんですから！」
「結…お疲れ様…じゃあ三人分グラス用意したから今日は旅行決定記念って事で乾杯！」
「「乾杯！」」