蓮ノ大三角VS玉笹花菜(2)

「慈!?慈は何処!?」
「うわっどうしたんですか梢センパイ」
「いきなりこち亀のオチみたいですねぇ」
「それ多分通じないよひめっち。めぐちゃんならまだ来てませんよこずこずパイセン」
「そう…スクールアイドルクラブの3年生宛に手紙が届いていたのだけれども私も綴理も全く心当たりがないからまた慈が何かやらかしたのかと…」
「ボクもなにもわからないからめぐに聞きに来たんだ」
「それはちょーっとと言うか大分めぐちゃんに失礼じゃなーい?梢、綴理」
「噂をすれば影がさすとはこの事ね…3人揃ったし開封しましょう」
「そもそもその手紙差出人は誰からなの?スクールアイドルクラブ宛ならまだしも私達宛ってそうそう来る事ないでしょ」
「それがね…」
「何よ梢、歯切れが悪いなあ。ちょっと見せてよ。…え、何で…!?」
「だから呼んだのよ」
「あたし達も気になるんですけど誰なんですか梢センパイ?」
「花帆は玉笹花菜って知っているかしら?」
「名前は聞いた事あります。スクールアイドルじゃないプロの女子高生アイドルですよね…?何でそんな事を…ってええっ!?」
「そういう事なのよ…慈が何かやらかして届いた苦情の手紙以外に思いつかないのだけれども本当に心当たりはないの?」
「してないって!ほら開けたから早く読もう?えーっと何々…?Liveへの招待状!?これLiveを観に来てではなくてLiveに参加してって方のだよ梢」
「めぐちゃんせんぱい、つまり対バンしようぜ!ってお誘いって事なんですか?」
「姫芽ちゃん正解!1めぐちゃんポイントを進呈します」
「ありがたやー。家宝にします」
「慈、本当に何もやらかしてないの?」
「本当だって!そもそも私が芸能界にいた頃あの子まだデビューしてないから過去にも接点無いし!」
「じゃあ何でボク達が呼ばれたの?」
「手紙にはこう書いてあるわ。『私が見てきた中で一番煌めいている同世代のスクールアイドル、蓮ノ大三角の皆様と是非同じ土俵でLiveを行ってみたいと思い今回お誘いさせて頂きました』だそうよ」
「凄い褒められてるね。こず、めぐ。ふたりはどうしたい?」
「めぐちゃんは賛成でーす」
「私は…決めかねてるわ。ラブライブ!決勝の後に行われるとはいえそれまでの間に余計な事を考えている暇があるのかしら…と」
「そっかあ…ボクは…出てみたいと思っている」
「綴理にしては珍しい意見ね」
「東京であの子が歌って踊っているのを見た時、スクールアイドルのみんなで作り上げるそれとは違う単独で完成し得る芸術を見て思ったんだ。真正面から競い合ってみたいなって。確かにラブライブ!決勝までに余計な事をしている暇はないのかもしれない。けれどもこれは無駄な事じゃない。ボクはそう思いたい」
「…綴理がそこまで言うのって珍しいね。多数決では出るだけど部長としての意見は?梢」
「…やりましょう。花帆、さやかさん、瑠璃乃さん、吟子さん、小鈴さん、姫芽さん。みんなとの練習を疎かにする気はないけれども私達は新たな目標に向けて全力を尽くします。これからのスクールアイドルクラブを背負って立つあなた達に色々と任せる事もあると思います。よろしく頼むわね」
「「「「「「はいっ!」」」」」」

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