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最後の日本選手権

選手として出場する最後の日本選手権。


今回は400には出ず、800、1500に絞った。
800mも1500mも1組目。例年の1組目は選手権の制限タイムをぎりぎり突破した選手が泳ぐことが多い。今回はコロナの影響で参加人数が絞られている。3組しかないためレベルの高い争いが繰り広げられる。
800はあくまでも1500への布石であるので、ある程度軽く泳ぎたいと思っていた。ガツガツ追い込まないと決めて泳いだ結果、感じ良くを求めすぎて水をかくのではなく撫でるような泳ぎになった。泳ぎ終わった後も疲労感が特別多いわけでもなく正直4位という結果に動揺した。後の組も速い選手が少なく運よく決勝に残ることができた。
 決勝での課題は前半の泳ぎを崩さない。特にテンポを落としすぎない。1.6の前半までに抑える。このことに集中した。150まではテンポもタイムも良い感じに泳げた。トータルタイムも順位も上げられて1500に向けて自信のついたレースとなった。

1500については前回詳しく残したので割愛する。


1500決勝。
当日はそわそわしていた。99%ありえないが、誰かが棄権して泳ぐとなっても良いように一応準備した。招集所近くまで行って涉瑚に「楽しみにしてる」と伝えた。入場ゲートの付近に陣取って入場を待つ。彬嗣と涉瑚に向けて拳を築き上げる。二人とも僕と一緒に1年以上練習したことのある戦友である。特に涉瑚は現チームメイト。派遣標準を突破してほしい気持ちと、日本記録を塗り替えてほしくない気持ちと、更新して欲しい気持ちと入り乱れた気持ちだった。ハイペースで進むレースだが。体感ではかなり時間が過ぎるのが遅く感じた。まだ500かと思うど同時にお腹が痛くなった。多分ストレスだろう。500〜800ラップの計算をしながら、わずかに日本記録より速く進むのを見てこのままいけと願った。1000を越えて少しペースが上がって、会場も盛り上がる。途中で日本記録と同タイムでターンしていた。ここで並ぶのは良くないと感じる。日本記録の時はラスト意外と速いのだ。最近涉瑚は150でスパートをかけることが多い。ラスト150の時点で57秒台中盤なら切れる可能性が高いと計算した。なんとかそこまで耐えてくれ。1350のターンが13-27-77。ここから上げればいける。しかしラスト100のターンは13-58-08。ラスト56秒台でないと切れない。スパートかけているのは見て分かるけど56秒の勢いはなさそう。ラスト50にかけるしかないのか。

結果は皆さんご存知であろう。

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最後に

このオリンピック選考会の1500は呪いのようにわずかで逃す悪い流れが続いてしまったこと申し訳なく思います。次のオリンピック選考会では突破できることを切に願います。
僕はこの大会を最後に現役引退をしますが、オリンピックに代表権を勝ち取ったスイマーの満足いくレースをしてください!
そして、これまで支えてくださった会社には感謝しています。最後まで見捨てずコーチングしてくれた堀之内徹コーチ、身体の強化、ケアをしてくれて弟のように接してくれたBODYMAKE九鬼良さん、本当にありがとうございました。
最後になりましたがここまで応援してくださった皆様、直接、間接的にサポートしてくださった皆様、全ての方々、ありがとうございました。


追記

NHKのスポーツ×ヒューマンで水泳選手として取り上げてもらえました。映像として残してもらえたのはすごく嬉しいです。BSの放送は終わってしまいましたが、地上波もあるのでよかったら見てください。

https://www.nhk.jp/p/ts/KQ8893GKX6/episode/te/6GYQ22QZYW/



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