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ボランティアさんのケアをしていますか?〜また参加したくなるイベントにするために必要なこと〜

ボランティアさんは善意で参加してくれる貴重な存在です。しかし、時にはイベント運営側がボランティアさんを単なる労働力として扱ってしまうことがあります。これでは、ボランティアさんのモチベーションは下がり、次回以降の参加に繋がりません。

継続的にボランティアさんに参加してもらうためには、ボランティアさんのケアが欠かせません。ボランティアさんが活動しやすい環境を整え、ねぎらいの言葉をかけるなど、ボランティアさんの気持ちに寄り添うことが大切です。

今回のnoteでは、実際に愛媛県八幡浜市で「みなと交流館」を運営する私たちの見解も交え、ボランティアさんとの良好な関係を築き、継続的な活動に繋げるためのポイントについてお話しします。

ボランティアさんのケアがなぜ必要?

公益財団法人日本財団ボランティアセンターの「ボランティア調査報告」によると、過去1年間にボランティア活動に参加した学生はコロナ禍以前の水準に戻っていると判明しています。

(出典:「ボランティア調査報告」)

多くの人がボランティアに参加してくれるなかで、ボランティアさんのモチベーションを維持し、より良い活動に繋げるためにはボランティアさんへのケアが不可欠です。

ボランティアさんを労働力としてだけ見るのではなく、協力者として捉える視点が大切です。それがあってこそ、ボランティアさんは継続的に参加したいと思うはずです。

ボランティアさんを大切に育てよう

ボランティアさんとの関係性を一過性のものにしないためには、ボランティアさんを大切に育てるという視点を持つことが重要です。

ボランティアさん一人ひとりの個性や強みを理解し、向き・不向きを考慮しながら活躍の場を提供しましょう。時にはボランティアさん同士の交流の場を設けるのも効果的です。

ボランティアさんの成長を喜び、ねぎらいの言葉をかける。そうした育てる視点を忘れずに接することで、ボランティアさんのモチベーションは高まり、より良い活動に繋がるはずです。
これからお話しする「ボランティアがまた参加したくなるイベントにするために必要なこと」を実践することで、ボランティアさんとwin-winの関係を築き、地域活動の活性化に繋げていきましょう。

ボランティアがまた参加したくなるイベントにするために必要なこと

ボランティアさんにまた参加したいと思ってもらうためには、イベントの前、開始中、後に分けて、それぞれの段階で適切な対応をすることが大切です。

イベント前の対応

イベント前は、ボランティアさんの役割や活動内容を明確に伝えることが重要です。「何をすればいいのかわからない」状態では、ボランティアさんも不安になってしまいます。事前に説明することで、スムーズに活動に入ることができます。

また、ボランティアさんの都合や希望を聞き、可能な範囲で柔軟に対応することも大切です。一方的に決めるのではなく、ボランティアさんの意見を取り入れ、活動しやすい環境を整えましょう。そして、必要な情報や資料は事前に共有しておくことで、当日になって慌てることのないよう、綿密な準備が求められます。

イベント開始中の対応

イベント開始中は、ボランティアさんの活動状況をこまめに確認し、サポートすることが大切です。分からないことや困ったことがあれば、適切なアドバイスを行いましょう。

ボランティアさんも人間ですので、休憩時間の確保は必須です。体調管理の面からも、こまめな休憩を促し、飲食物の提供なども心がけましょう。さらに、ボランティアさん同士の交流の場を設けることで、活動を通じて仲間意識が生まれれば、次回以降のイベントにも参加したいと思うはずです。

イベント後の対応

イベント終了後は、ボランティアさんのバーンアウト(燃え尽き症候群)にも気を配りましょう。久留米大学から公開されている『対人支援ボランティアにおけるボランティア満足とバーンアウトの関係』によると、ボランティア活動初期の人ほど、ボランティア満足とバーンアウトの関連が強いことが示されています。

活動開始直後は、対象者との接し方に悩んだり、ボランティアとしての役割に戸惑ったりすることでストレスを感じやすく、バーンアウトに陥りやすいのです。そのため、イベント後に労いの言葉をかけ、悩みを聞くなどのフォローをしっかり行うことが、ボランティアのバーンアウト予防につながるでしょう。

参考として、愛知県のNPO法人ささしまサポートセンターが公開している資料では、バーンアウトへの対処法として「環境要因」「個人要因」への2方向からのアプローチ方法が公開されています。

(出典:ささしまカレッジ)

まとめ

ボランティアさんは、地域活動を支える大切な存在です。イベントを企画する際は、ボランティアさんの満足度を高め、継続的に活動に参加してもらえるよう、様々な場面でボランティアさんに寄り添ったケアを心がけましょう。

みなと交流館では、愛媛県を中心に、地域活動の相談も受け付けております。「どうやってイベントを開催するのがいいか」「団体設立・運営、情報発信、資金調達をする上で必要なことを教えてほしい」など、お気軽にお尋ねください。

▼みなと交流館では、八幡浜を元気にする地域活動を応援しています。詳しくはこちらをご覧ください。

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