SHIN-ONSAI 2024
概要
SHIN-ONSAI(シンオンサイ)は、新宿区が主催する都市型音楽フェス。新宿の「文化的な混沌と洗練」をコンセプトに、オルタナティブで多様性のあるラインナップ、利便性の高い会場立地、リーズナブルなチケット料金が特徴。
イベントとしては6回目の開催となるそうですが、2024年は歌舞伎町周辺のライブハウス等5ヶ所を回遊するサーキットバージョンとして11/30に開催されました。
音楽的多様性をコンセプトとしているようで、様々なジャンルのアーティストが出演されていました。
まず驚いたのは、豪華なラインナップの割にチケット代が前売りで4000円というところです。
一般的に、この規模のイベントだと7000~9000円程度はすると思いますが、半額程度のチケット価格となります。
この点についてxでpostしたところ、新宿フィールドミュージアムの担当の方からご回答頂きました。
チケットが安いこともあり、当日はかなり混雑することが予想されましたが、結果的には大体予定通りに回ることが出来ました。
あと、大体慣れてはきましたが、新宿ライブハウス回遊型のフェスは、ライブハウスの場所で迷うことがあるので写真も撮りました。
※今回行った3か所だけ
写真といえば、今回ライブ中にスマホで撮影している人を殆ど見かけませんでした。HPには特に撮影禁止等の記載はありませんでしたが、そもそもが肖像権はアーティスト側にあり、特に撮っていいアナウンスが無ければ本来は禁止のはずだけど、実際は撮っている人が多い、という曖昧な部分ですので、今回のライブはマナーをきちんと守っているお客さんが多いのかな?という印象でした。ということで、自分も許可された時以外は撮っていません。
※自分はいつもは撮っちゃってます。他の人の批判をしているわけではないので、念のため。
ゲシュタルト乙女
この時間帯は、北村蕗さんとschedarsも聴きたかったので結構迷ったのですが、直感的にゲシュタルト乙女の曲がストレートに良いなと思ったので、こちらに決めました。
色んなジャンルから影響を受けているだろう音楽性とポップさがちょうど良い塩梅で融合していて、シンプルに耳にのこる良い曲だなと思いました。
実際にライブで聴いた印象も同様で、グッとくるものがありました。
ずっと自分たちのルーツを大事にしてきて、今ここにいるということ。
自分達のルーツから滲み出るものが、音楽的にも現れているということなのかな、と思いました。
自分は表現者ではありませんが、なんらかの表現をする時に自分とは何かというのは避けて通れないだろうな、と思います。
帰りの電車では、「仕事」のサビのところが脳内でリピートされていました。
ゲシュタルト乙女「仕事」Music Video
ゲシュタルト乙女「蜃気楼」Music Video
ゲシュタルト乙女「人生ゲーム / Dreamaholic」(Live at 新代田 LIVEHOUSE FEVER 2023.6.19)
揺らぎ
以前に別のサーキットフェスに出演されていた時に、聴いてみようと思ったんですが、その時はタイテの都合で途中参加しようと思ったら入場規制かかっていて、最後の方の少ししか聴けなかったのです。
ただ、その時も凄まじい轟音でありながら、ゆったりとしたような心地良さを感じて、不思議なバンドだなあと感じました。
今回は是非ちゃんと見ようと思い、早めに会場入りして前方付近で観ることが出来ました。
聴いていて、今回は揺らぎを聴けたことで、もう十分元は取ったなと思いました。
具体的なキャッチーなメロディーライン等があるわけでなく、轟音のサウンドの上をmiracoさんのボーカルが漂うような感じで、それがとても気持ちよい。
これはもう轟音セラピーと言っていいだろ。。と思いました。
揺らぎ - While My Waves Wonder (Live From "For you, Adroit it but soft" Release Event at Shibuya WWW)
揺らぎ - Horizon [YouTube Music Sessions at FUJI ROCK FESTIVAL’19 "ROOKIE A GO-GO"]
soon/揺らぎ
山二つ
マヒトさんを1曲だけ聴いて、気になっていた山二つの会場へ移動。
それぞれが別バンドやサポート、ソロ活動のほか、デザインや演劇、映像、ダンスなど、多岐に渡る表現活動のキャリアを持つということで、それが原因か非常に自由な雰囲気を持つ、というより自由すぎるような、、、途中で楽器やボーカルの担当変更、突然の即興ダンスやなぞなぞ出題など、面白いバンドだったと思います。
これって事前に打ち合わせでやってるわけでなく、即興で思いつくままにやっているのだとしたら、すごいなと思いました。
曲と演奏も良かったと思います。
山二つ - 似た人 2023.9.23 @金山ブラジルコーヒー
山二つ - コニカ
山二つ - 明らめている
崎山蒼志
最近の若手のアーティストで非常に注目されている方の印象でしたので、初めて見れてよかったです。
人気過ぎて、開始時間ギリギリに会場入ろうとしたら入場規制がかかっておりました。
また、新宿LOFTというライブ会場は、入ってすぐのちょうどいい位置に大きい柱があるので、この裏に入ってしまうと、もう何も見えない。
半分くらいのトークあたりのタイミングで、やっとご本人を見れる位置に移動出来た感じです。
まず評判通りにギターテクが凄いですね。。
また、ご本人のキャラクターと柔らかく美しい歌声から作り出させる音楽の世界観が強い。
ギターロックから、最近のハイパーポップ界隈の音作りの曲まで、幅広く聴かせる感じでした。
今ノッてる人だな~と非常に感じました。
あと、女性ファンの黄色い歓声が多かった印象w
古いですが、ヨン様の幼い頃的な魅力があるかも。。
崎山蒼志 Soushi Sakiyama / 燈 Akari [Official Music Video]
崎山蒼志 「嘘じゃない」 / Soushi Sakiyama - "Believe"
【五月雨】2018.09.16 NEW ACOUSTIC CAMP 2018 -VIA stage-
君島大空
君島大空さんは、今回の自分の一番本命だったかもしれない。
なので早めに会場入りする必要があったのだけど、崎山蒼志も非常に良かったので、最後の曲の途中まで聴いて、やっと会場を飛び出して、新宿FACEに向かった。
幸い、新宿FACEでは入場規制がかかっていなかったので、すんなりと会場に入ることができた。
今回の新宿FACE会場では、バンドのセットが用意されておらず、出演者はソロで弾き語り形式のライブとなる。
なので、マヒトゥ・ザ・ピーポーさんもGEZANのような激しいバンド形式ではなく静かな弾き語りスタイルでしたし、こちらの君島大空さんもそうでした。
自分はライブでは静かに観るよりも、体を揺らしたりガンガンに踊りたいタイプなので、今回の新宿FACEは少し避けていたところはあります。
君島大空さんについても、合奏形態を見てみたかった気持ちもあったのですが、ソロの時の演奏が凄いという印象もあったので、新宿FACEでは唯一、君島大空さんのライブをしっかりと見たかったのです。
会場入りすると、シーンと静まりかえった会場に、中央にギターを抱え椅子に座る君島さんを中心にお客さん達が囲み、床に座って聴くスタイル。
この画も、自分が今までに参加したライブではなかった光景でしたので、非常に印象的で、脳裏に焼き付きました。
この瞬間、自分の中で大事にしたいと思い、公式でpostがありましたので、引用させていただきますね。
そして演奏は、、、もう鳥肌がたちましたね。
崎山蒼志さんもめちゃ凄いと思ったんですが、君島大空さんに至っては神がかっているというか。。
男性なのに、歌声で一瞬女性の声?と感じたくらい、とても美しく透き通った歌声。
もう、性別を超えた歌声と言っていいと思います。
そしてギターが、、、ヤバすぎた。
一見アコースティックギターなんだけど、ディレィ等のエフェクトが要所で効果的にかかっていたので、アコースティック・テレキャスターというやつなんでしょうか?
違っていたらすみません。
このギターから、物凄いテクで紡ぎだされる旋律と音空間が、会場全体を幽玄の世界にしていた。
鳥肌が、鳥肌が。。。
これはやばい、やばすぎる。。
表現力が無く申し訳ないですが、この瞬間にここにいれて良かったと思った。
ギターのテクも凄いし、エフェクトのかけかたもヤバい。
以前にインタビュー記事で「Christian Fennesz」を好きだと仰っていて、彼が作りだすサウンドは、DTMのエレクトロニカ・アンビエント作品のようでありながら、実はギターで演奏されたサウンドということ。
君島大空さんについても、同じような感性でギターによってエレクトロニカ的な音像を作り出しているように思いました。
いやー、、、聴けてよかった。。
この体験は一生物だと思いました。
君島大空 / Ohzora Kimishima - 世界はここで回るよ (Live at CIRCLE '23)
君島大空(独奏)- 銃口 @ SWEET LOVE SHOWER SPRING 2022
『君島大空の球体の平面』/曲: 『向こう髪』/演奏者: 君島大空/ディレクター: 石原淳平
なお、トークで「この会場(新宿FACE)のことを調べたらプロレスで使われている会場なんですね」と仰っていて、そうなのか~と思って聴いていたんですが、後ほどxで他の方のpostを見ていたら、そもそも大元はあの新宿リキッドルームで、2004年に閉鎖された後、跡地が格闘技会場として改装され、現在の新宿FACEとしてリニューアルオープンしたものだった。
え~!!新宿リキッドルームって、20年以上前に自分がまだ学生だった頃に通ってたよ!と思って、同じ場所なのにそれをスッカリ忘れていた自分にも驚いたし、20年以上後にそのリキッドルーム跡地にて、非常に印象に残るライブを聴けたというのも、エモすぎると思った。
そして、なんか〆の感想でいいくらいに、滅茶苦茶長文を書いている。
ライブは、この後もまだ続きます。
MONO NO AWARE
先ほどの君島大空で、魂半分以上持っていかれた感はあるものの、MONO NO AWAREも特に一番新しいアルバムが凄く好きで、以前に別のフェスで最後の曲しか聴けなかったので、今回は最初から見てみたかったバンド。
まだ始まってはなかったけど、新宿LOFTの会場に入ると、既に満員で、先ほどの柱の裏の場所しか空いてなかった。。
しかも、全然文句言ってるわけではないけど、前方に背の高い男性のお客さんが多かったので、崎山蒼志に続きバンドの姿が全く見えない時間がしばらく続く。。
新宿LOFT。。
途中少し見えるようになったけど、人の頭と頭の間にチラっと見えるくらいだったので、なかなかキツかった。
しかし、たくさんの曲を演奏してくれて、自分が好きな新しいアルバムの曲もかなり演ってくれてたと思います。
独特の言葉遊びのポップセンスと、早口言葉スゲーなと思いました。
あと、ギターフレーズの音色がほんと気持ちいい。
場所がキツかった印象が強いのですが、ライブはもちろんとても良かったです!
次回はもうちょっと前の方で見れると更にいいかも。
思ったけど、女性のお客さんはこういうライブってかなりキツイですよね。。
最前線の方まで移動できないと、殆ど何も見えてなくて、音しか聞こえない状態だと思う。
MONO NO AWARE "風の向きが変わって" (OFFICIAL MUSIC VIDEO)
MONO NO AWARE "アングル" (Official Video)
MONO NO AWARE - かむかもしかもにどもかも!@ SWEET LOVE SHOWER SPRING 2022
パソコン音楽クラブ
パソコン音楽クラブは、最近その界隈の人たちの音楽をよく聴いているので、慣れ親しんだ感がある音楽ユニット。
とはいえ、よく考えたら、ライブでは去年のWALTZの時に、途中から会場入りして後ろの方で聴いたことがあっただけだった。
ということで、今回は最初からちゃんと聴こうと思い、時間が1時間近く空くので一度外に出てコンビニでおにぎり買って食って、再度会場入りしたら、もう結構後ろの方。ちゃんと見れる位置で場所は取れたけど、本気で聴こうと思ったらずっと会場で待機してないと駄目ですね、特にLOFTは。
隣の賑やかな学生グループさん達が、パリピ的な騒ぎ方をしているので、最初は場所取りミスったかな、大丈夫かなとは思ったけど、ちゃんとマナーのある人たちだったし、ちゃんと音楽ファンだったので良かった。
パソコン音楽クラブの大ファンの人がいたようで、パオンパオーンと賑やかに声を上げてて、賑やかし隊は必要だなとも思いました。
自分は結構寡黙に踊り狂うタイプなのですが、、そんなお客さんばっかだったら、静かで怖いですしね。
マナー守ってくれるなら、騒ぐ人は必要!と思いました。
そして、自分はやはり本質的には打ち込み系のテクノテイストのある音楽が肌に合っているようで、ドラムンベースのビートから、ハウス系まで、体が自動的に動くというか、ブチ上がりましたね。。
色々な音楽を聴こうとはしているけど、好きなものをもっと探求していくというのをもっとやっていい、と思いました。
そうすると、今後はFRICTIONの時のように、オールナイト系のイベントに行くことも多くなっていくと思う。
アラフィフなのに、大丈夫か自分。
あと、身体の中心まで届くというのと、魂に響くというのは、別の刺激から来るものだ、ということは最近はもう解っているので、だからこそ身体に合うものだけでなく、色々なものを聴くようにするのは、今後も続けるつもり。
Child Replay feat.柴田聡子
Pasocom Music Club "FINE LINE" Release Party at Shibuya WWW X 2023/7/8
PASOCOM MUSIC CLUB - Love Flutter Instrumental Mix at Spotify O-EAST
eastern youth
ちょっとコンビニにおにぎり休憩行っただけで後方に位置することになったので、パソコン音楽クラブ終わった後はLOFTから出ず、退出するお客さん達に逆流して一番前の方まで移動。そのまま50分ほど待機する。
eastern youthも見てみたかったバンドだけど、熱狂的に人気があるのも判っていたから、油断して会場の外に出たら、また柱の裏に追いやられる危険がある。
ということで、もう後は耐久戦で前方で待機するしかない。
しかもLOFTは地下なので電波も悪く、FreeWifi登録しそびれたのでネットにも繋がらず、50分間することが無い。。
なかなか厳しかったけど、音楽は良い場所で聴きたいし、どんな風に演奏してるのかもちゃんと見たい。
そんな思いで、となりのおじさんがずっとラーメンの食レポを検索している画面を横目で見ながら過ごしました。
このライブハウスは演者とお客さんが同じ高さだから、後方の人は見づらいけど一体感があるとか、通っている人にとっては、愛着のあるライブハウスだったりするんだろうな。
あとは、サウンドチェックしている方がベテランの職人って感じで、かっこよかった。
で、eastern youth登場。
eastern youthの演奏は、もう圧巻でした。
轟音と静止、そして爆発からの轟音、息がピッタリあった演奏は凄まじかったです。
リズムは単純ではないように感じた。静止から爆発のタイミングで自分がうまく捉えられなかったり、これ息のあった演奏やってるの凄いなって思った。
轟音と絶叫と。。そして自分から見て右側方向に恐らく古参のファンの方々が多く、一緒に熱唱とシャウトの熱量を滅茶苦茶感じました。
熱いファンの方々に支持され続けているバンドなんだなあ、と熱量を感じられてよかった。
eastern youth「街の底」ミュージックビデオ
eastern youth「ソンゲントジユウ」 ミュージックビデオ
astern youth -Tour Archive, 2020/12/5 Tokyo Shibuya O-EAST-
まとめ
思ったことは、それぞれの演者の方のところに結構書いたので、まとめはxのpostにて。
書いたように、一番印象的だったのは新宿FACEでの君島大空さんのソロライブでした。
あの時間、あの空間は忘れないで自分の記憶に刻もうと思いました。
お客さんのマナーの良さも印象的でした。
SHIN-ONSAIも、今後毎年参加させて頂こうと思います。