古典文学好きですか?

古典文学は英語みたいなものだと思っています。

高校一年生の頃、古典文学を習い始めたときに思った。

「今後この知識っていつ使うんだ?」と。

ラ行変格活用…ありをりはべりいまそかり、動詞連用形(過去の意味が多い)…きけりつぬたりけむたし……実際に高校を卒業して、大学を卒業して、社会に出ると全く使わない、いや使うわけがない。なぜなら今は2021年あれからいったいどれくらい時が進んだと思っている。

「大義なり。(訳 お疲れ様です)」とか言わないし、「いとあはれなりけり(訳 とてもエモいなぁ)」とか言わない。

古文の知識は基本的に使わない。ただ、文章の内容は別だ。

古文の知識は使わないから勉強したくないはわかる。けど、だからって古典文学はおもしろくないというのはやめてほしい。絶対全文読んでないだろ。言葉がわかんないからおもしろくないとか言ってるだろ。文法が理解できないから楽しくないとか言ってるだろ。わたしは怒ってるんじゃない、その気持ちを大いに理解できるから伝えたいんだ。古典文学は尊い文章である。と。

とかいうわたしの高校一年生の古典文学のテストの点数はギリギリ赤点だった。単語と文法。「今からこれ習ってどうするの、英語やってた方が100倍マシ。」本気で思っていた。だからわたしは高校一年生の間、古典文学がすごく苦手だった。

それでも転機はあった、「源氏物語」のストーリーを授業で触れ出して意識が大幅に変わった。「なんだ、物語はおもしろいんじゃん。(何様)」そこから授業が終わって、図書館に通い、源氏物語の漫画を借りて読み耽った。それはそれはもう菅原孝標女のごとく。そして、漫画を読破したあと、自ら「源氏物語〜現代語訳付き〜」みたいな本を読み出した。

するとどうだろう。単語はびっくりするほど網羅できた。文法も雰囲気で当てはめたり、特徴的なもの(二重尊敬など)はそういう本でも解説がついていたから答えることができるようになった。わたしは机にかじりついて勉強しなくても“学ぶ”ことができたのだ。

そこから、「古典文学の魅力を伝えられるようになりたい!」と教師を目指した時期もあった。ただ、はたと気づく。わたしは教えてもらって“学ぶ”ことができたわけではない。
マニュアルに沿って単語や文法を懇切丁寧に教えたいわけではなかった。

わたしが伝えたいのは古典文学のストーリーの魅力だ。煌びやかで雅な世界起きていた女くさい駆け引きと、ルールや常識が現代とはかけ離れた色の素晴らしさと、あたりまえに日常に溢れている異端で不思議な趣。

男から花をもらって幸せだと謳うその単純さを。綺麗な女を根こそぎ自分のものにしていくその非常識さを。おもしろく楽しく人に伝えられればと思う。

偉そうにつらつらとここまで書いたけど、わたしは教職免許なんて持ってない。
高校で古典文学を普通に学び、大学で少し掘り下げたような、そこら辺にいるただの古文好きな女性なだけ。今後書いていく古典文学の記事もわたしの意見や感想が主で、それに軽く解説がつくくらいだと思っていてほしい。

まずは触れやすいところから、枕草子、源氏物語あたりからいこうか。月一くらいで更新したいな。(多分無理)

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