来る者は拒め


これまでの私は、居留守は不誠実だという謎の正義感で、インターホンが鳴るたびに訪問者に応対してきた。

その結果、宗教勧誘のパンフレットをいただいたり、NHKに受信契約をさせられたり、そして本日は不動産系らしい謎の営業に玄関で2時間も立ち話を聞かせられた。

まったく親切というのは非常に損だ。

どの訪問者にも共通するのは、私個人という人間をアテにしてきたわけではなく、カモという種族として認知されているだけということ。

どれも私である必要がない。

必要とされているのはインターホンに丁寧に応じる親切なカモであり、したがってインターホンへの応答を拒むことで、必要とされる人間から離脱することができる。

これまで友人ゼロの私にとっては、せめて、来るものを拒まないことがより良い選択だと無意識のうちに信じていた。

ところが現実は友人ゼロに変化がないどころか、むしろ面倒くさい手合いに絡まれるばかり。

株取引でもそうであるように、結局のところ、「マイナスよりはゼロがいい」という普遍的真実に尽きる。

決してプラスを考えず、いかにゼロを目指すかという根性が重要だ。

詐欺だって、被害者がありもしないプラスを夢見なければ防げたものばかりだろう。

来る者は拒め。

この格言を大事にして生きていきたいものだ。

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