(緊急投稿⑰) オバマ秘密軍団について 【1】 (「HARANO TIMES」より)
「SES」が、トランプ大統領の足枷となった!
最近、アメリカの「ある組織」が注目を集めるようになりました。 今まで、FBI(アメリカ連邦捜査局)やCIA(アメリカ中央情報局)などの組織の名前を、よく聞きましたが、「SES」という組織の名前は、余り表に出て来ませんでした。
このSESという組織は、オバマ前大統領の「秘密軍団」と言われている組織です。 このSESという組織は、シニア・エグゼクティブ・サービスという組織で、日本語でそのまま翻訳しますと、「上級行政サービス」という名前になります。余り表に出てこない組織ですので、日本語の正式な訳語は見つかりませんでした。
これは、1979年に、カーター元大統領(下の写真)が創った組織です。 当時、カーターさんが、この組織を創ろうと思った最初の目的は、優秀なアメリカ人をアメリカ政府に入れて、特定の政党に所属せずに、政策の実行をメインに行ってもらって、安定的に働いてもらうことです。
アメリカの文化では、優秀な人は、どちらかというと、ビジネス業界に集まります。 勿論、他の業界で働いている人は、優秀ではないという意味ではありません。 ただ、比較的に能力が高い人が、ビジネス業界に行く傾向が強いですね。 収益もいいですし、比較的面白い事ができるからです。
カーターさんは、そのような優秀な人をアメリカ政府に来てもらって、そこで安定的に公務員として働いてもらうことによって、アメリカの政策の安定性を向上させることを目指していました。 彼らに、安定的に働いてもらうために、高い給料を出しました。
その給料の額は、大体20万ドル前後と言われています。 日本円で言うと、2千万円以上になります。 アメリカの公務員の給料の中では、かなり高い給料になります。
この組織の位置づけは、どんな感じかというと、今まで私たちが見てきましたトランプ大統領が人事を任命している各部の長官・副長官とアメリカ連邦政府の一般職員の間にいる集団です。
このSESという組織の中に、大体8千人ぐらいいると言われています。 この8千人ぐらいの上級公務員たちが、アメリカ連邦政府の2百万人前後の公務員をマネージ(管理、乃至はまとめ、束ねること)しています。
歴史的に見ると、この組織で働いているのは、アメリカの優秀な人を採用していると言うよりは、むしろ、アメリカの政府関係者や政治家たちが、SESに入って働いていることが多いです。
ですので、カーター大統領が考えていた最も優秀な人に公務員になってもらうという、その目標とは、だんだん違ってきました。 では、このSESの何が問題か?というと、オバマが大統領になった時に、彼が、約8千人の集団の内、約6千人を、自分の気に入る人に替えました。
先程、皆さんに紹介しましたSESの位置づけを考えると、新しい人が大統領になった時に、彼が自分の政府メンバーを指定します。 逆に、その大統領が辞めると基本、そのメンバーも一緒に辞めることになります。 勿論、一般公務員も入れ替えが多いので、そこまで”固定的な組織”とは言えないです。
しかし、このSESという組織は、この二つのグループの間にいる、ほぼ”固定されている”組織になります。 勿論、これも、当時、カーター大統領が政策の安定性を目指して考えた組織の形です。
しかし、オバマは、その組織の70%を自分の子飼いに替えました。 その時、彼は、たくさんの愛国者の代わりに、他の人を入れたとも言われています。 この普段表に出てこないが、長い間、アメリカ政府の中で、各部署に移動しながら、安定期に働いているオバマが任命しました上級の公務員たちが、いわゆるDSの重要な一部になっています。
先程、紹介しましたオバマが、この組織の70%の人を、自分の子飼いに替えたというのは、彼が相当、この組織を重視していて、かなりの労力をかけていたことが分かります。
また、オバマが2015年に、大統領令を出して、このSESに入った上級公務員たちが、何か大きな問題を起こさない限り、簡単にクビにできないようにしました。
そのポジションに適正が無かった場合は、クビにせずに、同じSESの中で、他のポジションに移動させるのが、基本的な方針です。 日本の終身雇用と似てるんですね。
今まで、余りに表に出てこなかった組織の存在を知ると、トランプ氏が大統領になった後に、たくさんの命令が、なかなか実行されなかった理由が分かるかもしれません。
トランプ大統領が、部下が仕事ができないという理由で、自分の政府メンバーを入れ替えても、一般公務員とトランプ大統領政府メンバーとの間に、オバマの子飼いのSESがいると、命令が実行されないのは当たり前になります。
昨日、情報長官のラドクリフさんが、期日通りに、外国勢力がアメリカ大統領選挙に関与した事を示すレポートを出すことができないというニュースがありました。 ラドクリフさんは、情報長官として、アメリカ政府の中にあるたくさんの情報機関の「情報」を吸い上げて、レポートを作ることになります。
しかし、このようなオバマの子飼いが上級公務員なっている政府の中で、一部の情報機関が、中国共産党が今回のアメリカ大統領選挙に関与した事を、レポートの中に、できるだけ記載しないようにしました。
これに対して、ラドクリフさんもラドクリフさんで、もし中国の事をしっかりとレポートに記載しなければ、そのレポートに署名しないことを決めました。 それで、今回のレポートが1月まで遅れると言われています(12月19日現在)。
この1月まで遅れるのは、一般的に公開されるレポートで、その前に、トランプ大統領が重要な情報を把握しているはずです。 今回、ラドクリフさんが、レポートを期限通りに出せなかったことから分かるのは、トランプ大統領がアメリカ政府の中で、自分の政策を実行させるのは、とても難しいということです。 私たちが、ここで、もっと仕事すればいいのにと考えていても、トランプ大統領陣営が、この環境の中で実行するのは、なかなかやり辛いと思います。
【つづく】
(追記) = akikaさん、yokohiraさん、それにゆにてぃさんへ =
初めまして。お元気でしょうか? akikaさん、並びにyokohiraさん、心ある「フォロ-」を頂きまして、本当に有難うございました。 これからのご投稿を、心より期待しています。 また、ゆにてぃさん、度々「スキ」もして下さいまして、たいへん有難うございます。 アメリカでお生まれとのことですね。日本でのご生活は、如何ですか? 「日々いろいろ勉強中です」とのお言葉が、とても新鮮に感じられます。 これからの"風の時代”は、あなた方若い方々の時代です。 どうか、大いにご活躍ください。今後共、どうぞよろしく! 渡邉良明 拝
この度のサポート、本当に有難うございました。ご厚情、心より感謝いたします。ご芳志を、他のクリエーターの方々のためにも、大いに活用させて戴きます。