(第六話)われらの年金を、外資に貢いだ売国政権【1】
株の下支えが、主要政策?
今日は、大王が、次のように語り始めました。 「株を所有する者が、株価の上がり下がりに一喜一憂するのは、よく分かる。だが、オマエの内閣ほど、株価の動向に気を使った政権は、初めてだな」と。
これに対して、晋ちゃんが、こう答えます。 「大王サマ、株価の動向は、国内の諸企業、ひいては国家の経済状況を、端的に示すバロメーターです。 それゆえ、細心の注意を払って当然かと思います」と。
これに対して、大王が、こう語ります。「無論、その事実を、一概に、否定はせぬ。 だが、オマエの政権は、株価を高値で安定させることだけに、異常に気を使ってはおらなかったか? ワシには、オマエの政権の在り方が、主客転倒しているように思えるのじゃ」と。 これに対して、「大王サマ、『主客転倒』と申しますと?」と、晋ちゃんが、珍しく食い下がります。
この晋ちゃんの問い掛けに対して、大王が、毅然として答えます。 「政治の基本は、何よりも先ず、国民の幸せと生活の安定のためになされるべきものじゃ。 その基本を忘れずに、金融、および財政政策を進めて行けば、自ずと、国家の政治・経済は安定する。 何より、『国民こそ、第一』という基本的な視点こそ、大事なのじゃ」と。
これを聞いた晋ちゃんが言います。 「あぁ、小沢一郎さんが、昔言っていた、『国民の生活が第一』というヤツですか?!」と。この言葉には、かなりの皮肉が込められていました。 しかし、大王は、常に寛容です。 彼は、次のように語り始めました。 「シンゾーは、『大国を治むるは、小鮮(しょうせん)を烹(に)るがごとし』という、老子(上の肖像画)の言葉を知っているか?」と。 これに対して、晋ちゃんが、アッケラカンとして、こう答えます。 「そんな、古い言葉なんて、ボク、知りませーん!」と。
でも、晋ちゃんは、古い言葉だけでなく、実は、何にも知らないのです。彼の脳内は、まさに、完全なる空(くう)の世界なのです。それは、まるで、脳内”ブラックホール(?)”とでも言えるかもしれません。 あぁ、もう一人、全く同じような人がいました。 先述した、太坊のことを忘れてはいけません。 この二人は、『類は、友を呼ぶ』ということを、見事に実践した感があります。
さて、大王の言葉を聞きましょう。 彼は、実に分かり易く語ってくれます。その話は、こうです。 「シンゾー、この言葉の意味は、『国の政治をうまくやるコツは、余り小細工をしないということじゃ。 つまり、それは、小魚を煮るのと同じ要領だと言うのだ。 小魚を煮る時、 下手にかき回すと、バラバラに砕けて、味もまずくなる。
それと同じように、国の政治も、法律や規制で締め上げ、ああでもない、こうでもないと、世事に余り干渉しすぎると、かえってうまくいかない』というものじゃ。 オマエの場合、ここでの『世事』とは、『株の上がり下がり』と解していいかもしれんな」と(守屋洋著『老荘思想の読み方』参照)。 【つづく】
(追記) = 編集部の皆さまへ いつも、たいへんお世話になっております。 46番さんの余りの傑作に被(かぶ)るのはどうしたものかと、正直、躊躇しましたが、いつも通り、投稿させて戴きました。 それにしましても、46番さんのお蔭で、このコロナ禍の鬱憤を、しばし吹き飛ばすことができました。46番さん、本当に有難うございました。 皆さまの御高配、並びに御厚情に、心より感謝しています。
渡邉良明 拝
この度のサポート、本当に有難うございました。ご厚情、心より感謝いたします。ご芳志を、他のクリエーターの方々のためにも、大いに活用させて戴きます。