R.I.P

とある山で女性が亡くなられた。ゴールデンウィーク中のソロ登山。
その日は雪。そして暴風。体温の低下とともに動けなくなり、亡くなられたのだろうか。

ヤマノボリがすごく好きで、自然が大好きで。決して山をなめてた訳ではない。そんな気がする。

その山を登った人ならわかると思うが、彼女が発見された場所は他の場所と比べ、比較的暖かかく、風をしのげるところ。

彼女が登ったと思われる登山口からは、9合目からお釜に出て、頂上へは時計回りで最短。彼女が発見されたのは反時計回りで最短に行ける場所。頂上からずっと時計回りでお鉢を歩き、たどり着いたのか。それともお釜を反時計回りで巡ろうとしてたのか。体力をふり絞り、比較的雪、風をしのげる場所を探し、たどり着いたのだろう。

登山を開始する時、「今日、私、死ぬかも」と思う人は何人いるだろう。
登山だけじゃない。トレイルランニング、釣り・・・。てか、自然を相手にすることだけじゃなく、「行ってきます」のその瞬間に「今日、私、死ぬかも」と思う人はいるだろうか。
ごくごく普通の生活の中にも死に直結することはある。それが自然の中になると、そのリスクはもっと高まる。でも、そのリスクの先にある嬉しさ、楽しさ、ありがたさ、大切さを知ってしまった人間はリスクを犯してまでも、それらを得ようとする。人間は欲張りだ。

欲張りでもいい。ただ、生きて帰ってきてくれ!頼むから生きて帰ってきてくれ!!会ったこともないその方と、私は同士。悲しすぎるよ。このようなことがあるたびによく言われる「自己責任論」は置いとく。

生きて帰ってきて、友達に、家族に、職場の仲間にどれだけその山が素晴らしかったか笑顔で伝えてほしかった。

R.I.P












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