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【感想】黒川伊保子「妻のトリセツ」(2018)「夫のトリセツ」(2019)

ざっくり言うと、2割:納得、8割:奥様、お疲れ様です…!

数少ない私の友人から推薦図書されたので、読んでみたよ!
トリセツと言えば西野かな~だけど、2016年の曲なんだね、なつかし~

1.男性脳と女性脳+子育て脳

「話を聞かない男、地図が読めない女」(2002)で言ってた、
■男性は共感力が低く、女性は空間把握が苦手とか
+出産すると子育てに特化した脳に変わる
+さらには次の生殖相手を探すように変わる

それを知って、うまく対処しましょう!という内容、なのかなぁと。

友人はこれを読んで、生きづらさに納得したとの事。
私も出産してから頭おかしくなったな、という時期があったので、ぜひ全国の産婦人科の妊娠検診時に「これからあなたは頭おかしくなります。でも大丈夫。人間そういう風にできてるんです」と教えてほしい! 取り扱いに困ったとき、トリセツを知ってると知らないのじゃ余裕が違うよね。

2.違和感ありのわい、男性脳女子

そんな感じで何となく分かるんだけど、個人的には違和感大。それは別の著書で書かれていた↓

ママ友はたいてい、「自分のしていること」を「あなたもやったほうがいい」と勧めてくる

女女問題のトリセツ p93

これが、著者本人にも言えるのかなぁと。作中には著者の経験談が大盛りで、私がこうだったから、世の夫婦問題はこうやればいい! という追い込みがスゴい(笑)。そして私は、結論を先に教えてほしい、共感力が著しく低い女子なのです。たぶんこれ↓

近年、アスペルガー症候群とまではいかなくても、共感力の低い若者(共感障害者)は、確実に増えている。

夫のトリセツ P135 第4章 脳とは、かくも厄介なものである

共感力低下の理由として著者は、母親が携帯ばかり見て子供の相手をしていない、という、個人差の問題をあげている。
また、男性脳の女性について記述はほぼないけと、実際2割程度いるらしく、上記を考えると今はもっと増えているやもしれない。

古来の男性脳・女性脳の話(狩りをしていたからどうのという話)は、
「男>男性脳の男」「女>女性脳の女」、
そこに出産したらどうの、という「出産した女女性脳」、
さらに近年の男性脳化する人類、
という、割合のや原因の異なる問題を全部まとめて
「夫=男性脳、妻=女性脳」
と二元論でマニュアル化している点が、もや~っとした。2010年位ならまだしも、2018年、ジェンダーフリーとか言われる時代に思い切ったなぁ、炎上も宣伝の一部ってやつ?と思ってしまった。あと時々カモす「わいの息子どやぁ」感も(笑)。

3.因みに指の長さで男性/女性脳か分かるらしい

ジョン・マニングという心理学者が「2本指の法則」(2008)という本で

  • 薬指が長い→胎内でテストステロン多く浴びてた→男性脳

  • 人差指長い→多く浴びてなかった→女性脳

と指摘し、どうも他の大規模調査ではあまり実証されてない?かんじだけど、はい、↓が私の右手です。

最近爪がでこぼこなんですよ~

テストステロン浴びたね。めっちゃ浴びると男の子になるらしい。そんで母親がストレス抱えてると、減るらしい。戦時下に胎児だった男児に同性愛者が多いという研究があるらし。なるほど、私はオタクではあるけど、腐女子でないのは薬指が長いから?(個人差だよ!!)

4.Amazonレビュー「世の中の妻は大体同じ」

んなわけあるかーい!(笑)
しかしトリセツ達は良評価で、それは世の中の夫婦は、会話が成り立たない等課題を抱えており、言いたいことも言えないこんな世の中(ポイズンッ)で、ハッキリと答えを示された事に救われるんかな。世間の妻/夫も同じなのだな、そもそも、分かり合えないんだな、自分が悪いんじゃないんだな、という安心感もあるよね。

5.そこに愛はあるんか

この本は「この人と一生を生きる」と決心した女性のために書いた。

夫のトリセツ p164 おわりに

ごっつい愛やなーと。自分そこまでの愛がないから共感できんかったのかーと(笑)。無論、互いを慈しむパートナーがいる人生は素晴らしい。でも個人的には、ときどき、誰かと繋がった瞬間があればいい、と、今は思う。それはパートナーでも、親でも、友人でも、仕事関係でも、noteで繋がった人でも、ゲームや漫画の世界でも。誰かと歩調を合わせて共に歩む道よりも、一人で歩む道で、ときどき出会う奇跡みたいな。そう思ってしまうのは、私の周りの離婚/別居率が高いからでしょうか(笑)。土壌かな。離婚率トップクラスの高知では、土佐藩時代「離婚は7回してはいけない」という離婚禁止令があったらしいよ、どんだけ離婚すんねん(笑)。

話逸れまくったけど、このトリセツにハマッたらそれはそれで良いけど、ハマらんかったら別にハメる必要もないんでは?と思った。宙ぶらりんな状態でも、生きていければいいやんと…家族それぞれ、人それぞれのトリセツがあると思うのです。そうして世の奥様に「これだから男性脳は!」と一蹴されるのかな(笑)。

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