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「うまくできる」より大切なこと


スラムダンクのことを何回書けば気が済むんだろう。
一回目、沢北
二回目、ゴリ(ごくうっすらと)。
今回はメガネ君のことを書きたい。

今回は、映画のネタバレはないが漫画のネタバレはある。

「THE FIRST SIAM DANK」を観たら、コースターをもらった。
そこにメガネくんがいるのが嬉しい。
ちゃんと六人いる。

実は、スラムダンクで私が一番好きなのは「THE FIRST SLAM DANK」で描かれた山王戦ではない。

私が好きなのは陵南戦。
メガネ君の3Pのシュート。

「あいつも3年間頑張ってきた男なんだ。
侮ってはいけなかった。」

うわぁぁぁぁぁ!
ダメだ!
思い出すだけで泣いてしまう‼︎

メガネ君を見ていると、チームに貢献するときに、バスケが上手いかどうかよりもっと大事なことがあるんじゃないかと思う。

なぜこんなにメガネ君に想い入れてしまうのか。

それは私が、試合に出られない副キャプテンだったから。

未経験のテニスを高校から始めたけれど、全然好きになれなかった。
一番私がヘタクソだったけど、どうでもよかった。しょっちゅうサボっていた。

なのに、なぜか副キャプテンになった。
これは先輩の指名によって決まった。
理由も言ってくれた気がするが、びっくりしすぎて聞いていなかった。

とにかく副キャプテンになってしまったからにはサボるわけにもいかないので、練習には行くことにした。

けれど、テニスは上手くならなかった。

自分が一番できないのに、重要ポジションにいるのってけっこうつらくて、だんだん自分が副キャプテンでいることに罪悪感を感じるようになった。

辞めればよかったのになぜか辞めることすらできず、引退までズルズルと続けてしまった。

今でも思い出すと複雑な気持ちになる。

後でわかったことだが、私は「能力依存」の傾向があるらしい。
人にも自分にも、能力を求めてしまう。

人にも厳しくなりがちだが、その厳しさで自分も攻撃する。
ちなみに能力依存=能力が高い、では全くないので、結局一番辛いのは自分なのだ。

自分が副キャプテンであることに負い目を感じたのは、能力というものを重視しすぎていたからかもしれない。

メガネ君も試合に出られない副キャプテン。
だけど、メガネ君は私とはまるで違った。

メガネ君は、ゴリの支えとなり、後輩の練習に付き合い、試合となれば全力で応援した。

「うまくできる」より大切なことがある。
それは何なんだろう。

一生懸命さなのか、誠実さなのか、仲間へのリスペクトなのか。

あぁ、もしかしたらメガネ君は「今の能力」じゃなくて「これからの可能性」を信じていたのかもしれない。

花道にも、ゴリの夢にも、チームのみんなにも、そして、自分にも。

自分の可能性を信じて投げた3Pが決まったんだなぁ。

「うまくできる」より大切なことは「可能性を信じること」なのかもしれない。

今思えば私も、せっかく選んでもらったんだから、もうちょっと頑張ったら良かったなと思う。

副キャプテンが罪悪感にまみれていたって誰の得にもならない。

だけど、可能性を信じるってやっぱり難しい。
どうしても過去の延長で未来を描いてしまうから。

メガネ君は本当に心が強い。
そんなメガネ君だからこそ、あの大事な場面で3Pを決められたんだ。

あぁぁ!やっぱり泣ける‼︎
メガネ君の3Pシュート、あれこそ私のベストシーン‼︎

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