七色のポエジー(書きとめておきたい古今東西の詩句)
第275回 日よ、とどまれ(ヨシュア記)
tunc locutus est Iosue Domino in die qua tradidit Amorreum in conspectus filiorum Israhel dixitque coram eis sol contra Gabaon ne movearis et luna contra vallem Ahialon
(主がアモリびとをイスラエルの人々に渡された日に、ヨシュアはイスラエルの人々の前で主に向かって言った。「日よ、ギベオンの上にとどまれ。月よ、アヤロンの谷でやすらえ」)
『旧約聖書』中の「ヨシュア記」第10章から。ヨシュアはモーゼの従者の子で、モーゼが亡くなった後、その後継者になった。ヨシュアはヨルダンを渡り、約束の地カナンへ攻め上る。その途上、ギベオンの町で攻防戦があった。ヨシュア軍は優勢に立ったが、夕闇が迫る。そこで、戦闘の時を稼ぐために、ヨシュアは日没を延ばすよう主に祈る。
すると、イスラエルの民が敵を撃ち破るまで日はとどまり、月は動かなかった。太陽は丸1日、天の中空に静止した。
旧約聖書は「創世記」以下のモーゼ5書に始まり、その次に「ヨシュア記」が置かれる。モーゼ5書が預言書と言われるのに対し、「ヨシュア記」は最初の歴史書とされる。
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