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『カウンター』

夜が更けてきた
ネオンライトの向こうでひっそり
廃れた居場所を探し 求めた
華やぎを離れて 雑音を遠くで感じては
ポケットに手を入れては気取ってさ
今夜も1人で月を眺めていたい

あの店のカウンター席にはいつも
孤高に黄昏た男の背中があり
常連気取って 深酒さ

憧れの姿はそこにある
静かに佇む街角で
しっぽりうずくまり目を細めてた

Ah カウンターには男の姿があり
いつも痺れては憧れの
眼差しを向けては 真似をして
俺には似合わない深酒さ

そこでは人々の内省が
色々な痛みを吐き出してやるせないことも
うまくいかないことも苦味に乗せて
顔を歪めて苦笑いだけの味気なさ
つまみをもてあそび深くなって
心に溜まったものを撫で回して

そのカウンターの席にはいつも
孤独に身を委ねた男の独り言
日常を切り取って酒を煽り

居場所の在処を探っているのさ
薄れてゆく記憶の中で
明日を思い浮かべている

Ah カウンターには男の姿があり
さりげなく情景 色褪せない姿
瞳に浮かべ真似をして
俺には似合わない深酒さ

夜が明け気付いたらそこには
空っぽの寂しい影が
いつのまにか消えるその姿には
儚い人間の有様がある

Ah…

置いてかれたぜ…
明日も会えるだろう?

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