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25歳の、遠景【詩】

円形に形どられたおじさんの群れが、
空に浮かんでいる

あなたの手指は、
蛇口を捻るためにあるものではない、

わたしの口は、
あなたを諦めさせる言葉を吐くための
出口ではない

あまたのホシカゲさんに、
話しかけた、話しかけられた、寿司は、
離れは、軒下の土筆とクマ蝉のために
シャリを呑み込むために、

大盛りのライスが、
円周率で整列した数字たちの、

これが、遠景、
こっちも連携、提携、定型、

あなたの口は、
わたしを含むための入り口でもない

私の手指は、
あなたに深まるためにあるものでもない

亀の甲羅を背負っている子供たちを、
ちぎっては投げ、ちぎっては投げ、

今日も鼻毛が風に吹く
今日も胸毛が震え上がる

明日は太陽を震えがらせて
明日は小便の数を減らして
便器の夢遊病を観測する

そうして後になって、
松雪泰子のでてくる夢のいくつかが、
正夢になる予感がして、

曲線に沿って跳ね返っている
円形に形どられたおじさんの群れが、
空に浮かんでいる

これが25歳、痙攣

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