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苦しんでることを打ち明けられない性依存症のジレンマ

こんにちは。性依存症当事者のSiroです。

セックス依存症、と聞くと、まず連想されるのって何でしょうか?

有名な芸能人やスポーツ選手がセックス依存症だったという話題がちらほら出たり、「性依存症って性犯罪者とかのことを言うんじゃないの?」といった感じで、正直「世間一般にはあまり関係ない話」と認識されていることが多いのではないでしょうか。

実際に性依存症と医療機関で診断される数が少ないのは、単純な理由です。

性依存症を専門的に診療できる医療機関が少ないのです。

特に地方在住の場合、依存症すら正しい認識をもって治療が受けられる医療機関が少ないのが悲しい現状です。依存症のメカニズムを正しく理解できておらず、「依存症の書籍はなかなか少なくて専門外で…」と言われて敬遠されることが多いです。

ですが、実際は「自分の性行動に問題を抱えて、やめたいのにやめられない無力感を抱えながらも、誰に助けを求めたらいいのかわからない」という人はたくさんいるのです。

性依存を自覚しながらも、「自分はコントロールできるから大丈夫」と思って心の奥では自分は性依存ではないと否認するパターンや「セックスをすることでしか自分の価値を見出せないから性依存として生きる」といったように、低すぎる自己評価と他人から承認されることで自分の価値を確保しようとする人もいます。

性依存症と診断されているわけじゃないけれど、性的なことが自分の人生の中心になってしまって、抜け出すことができない。

私自身がそうです。精神保健相談では「ADHDによる衝動性と不安障害によるものだから性依存症ではない」と言われたり、「ストレス対処の手段が性的なことが最優先になってるだけ」と言われたり。

でも性依存症の勉強をしていくうちに、

「これどっからどう考えても性依存症じゃねぇか!!!!!」

って怒りが沸々とこみあげてきたんです。

そのぐらい、性依存症をきちんと診療してもらえる体制が少ないのが現状です。だからこそ私は、「普通の主婦の性依存当事者」として、勉強しつづけて、葛藤する姿も隠さずに晒していくことにしました。

病院で診断されなくても、近くに治療できるところがなくても、「普通の主婦の性依存当事者」ならここにいる。

性依存で苦しんでる人って意外と多いんだから、「自分だけがこんな恥ずかしい生き方してるんだ…」なんて落ち込まないでくださいね。

自分で言うのも難ですが、私もかなーり恥ずかしい生き方してきましたから。

ひとりじゃないですよ。それでは。

性依存症当事者の目線から、性依存症の専門書を翻訳した情報や、当事者として感じたことを中心に発信しております。 おもしろいな、もっと読みたいなと感じていただけたら サポートをしていただけると嬉しいです。