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ある日突然、世界がひっくり返った友へ

ある日、突然、将来を約束した人が重い病だと知らされ、その事を本人も知らないという事実に直面してびっくりしたよね。
きっと、今、あなたの頭の中では、色々な事が浮かんで葛藤している状態だと思う。うっすらと分かっている自分の気持ちもあるけれど、その気持ちへの強い自信も持てない、だからと言って別の選択も思い浮かばない。

私は少し昔、大切な人がとても重い病を抱えて支えた経験がある。
まるでテレビドラマのような展開で、あちこちの病院を回って病名が分かった時は周りの音が消え、周りの人達の動きが止まり、すぅーっと落ちていく感覚になったのを覚えている。奈落の底に落ちるって、こんな感じなんだと思ったことも。
闘病間もない頃は「砂を噛む思い」って、こんな感じなのか・・・と思いながら、無理矢理口におしこんだ塩おむすびの味も10年近く経った今も忘れられない。
でも、悩んでもいられない、現実はどんどん進んでいるし、守らなくてはいけないものもある。必死に進むしかない。
支えながらの日々は、きれいごとでは終われないような辛い日々だった。
希望と現実の間を、毎日ジェットコースターに乗っているような気持ちで過ごしていた。何回泣いただろう、数えておいたら良かったと思うくらい。
だから、今、あまり泣けないのかも(笑)

それは、さておき

そう、病人を支えるって、今のあなたが想像している以上に辛くて厳しい現実が待っている。映画で体感するレベルではないくらい。
きれいごとではすまされない位の覚悟が必要。
しかも、本人に知らされていない。という事は、あなたが2人分背負う覚悟を持たないといけない。2人分、ううん、違う。相手の家族の期待も背負う覚悟が必要。

うっかり感情に負けて、本人に辛く当たってしまう、という事も出来ない覚悟も持たなくてはいけない。

自分自身の嫌な面ともたくさん、たくさん直面する。
なぜこんな自分はこんな風に考えてしまうんだろうと、自分を責める時間も今の何倍も増えていく。

「別れた方がいい」そう言って、病気の事を教えてくれ助言した、あなたの大切な人のお兄さん達はそれを経験しているから、あなたにその覚悟があるなら、出来るならって事で話したのだと思う。
痛いほど経験しているから、言ったのだと思う。
そして、大切な妹を無駄に傷つけたくないから。
きっと、そんなのスタートしてみないと分からない。って言う人が多いのだともう。でも、経験をしている私はそんな言葉は言ってあげられない。

きつい事ばかり言ってるよね。でも、これが現実。
言われなくても、わかっているよ。って思っていることもたくさんあるよね。でも、あえて言う。

現実を知っているのに、当たり障りのない言葉で
応援するよ。頑張って。と、無責任に言う事は私にはできない。

でも、全てが今言った事ばかりの辛い現実でもない。
日々、当たり前に過ぎていきそうな毎日を一緒に大切に生きようと思える。
その思いは、ほんの少しの晴れ間すら愛おしく見える。
一緒に笑っていられる事の素晴らしさ、嬉しさを実感できる。
二人の時間を、大切に生きていける。
それは、何もない毎日が普通に与えられたものではないと思える状況になったから感じられる事。

人生は一度きり。
あなたの人生も、あなたの大切な人の人生も。
今、この年齢だから分かる事、決められる事がある。
それを見失わないように、自分の気持ちと正直に向き合ってほしい。
一番は、自分の心に正直になること。
自分の人生は、自分でしか生きていけない。
誰かの為に生きるのではなく、自分のために。
誰かの為に生きるのが、自分のためになる。
というのなら、それも自分のため。

あなたらしくあるなら私はそれを応援するよ







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