【乙女ゲーム】Honey Vibes プレイ後感想 ※前半ネタバレなし、後半ネタバレあり
⚠️注意
!前半ネタバレなし、後半のキャラ感想はネタバレあり
!ネタバレなしの部分でも、雰囲気ネタバレはある
!キャラによって分量差あり
!ネガティブ意見あり
★ストーリー
・毎日に疲れた貴女に
というキャッチコピーが似合うゲームでした。
何者かに飛ばされた異世界は、獣人たちが住むビバリウムという場所で、あたたかい南国土地。ハワイのようなイメージです。
南国での夏休み気分を味わえます。🌴🌺
そこに住む獣人の考えはとにかくゆるい。
好きなことを好きな時に好きなだけ!というスタイルです。
「良い天気なので今日は営業休みます❣️」が通用する世界なんですよ。最高じゃないですか?
現代社会に疲れてる人にとってはこの世界が魅力的に映るに違いない。
そして何よりモフモフランドで存分にモフモフできるところがとても癒しになります。🐶🐱🐻❄️
・サクサクあっさりゲー
良く言えば「何も考えずにできる」、悪く言えば「話が浅い」って感じですね。
この世界に隠されている秘密は色々あるんですが、とても分かりやすいです。話の作りがシンプルなので、この後こういう展開になるんだろうな〜と大体読めてしまいます。
私は仕事に疲れてる時には有難く思ったけど、心身元気な時には物足りないなって思ってしまいましたね。人と場合によって感じ方は色々あるかも。
展開はサクサク進んでいきますし、全体的にハッピーにまとまってるので、ストレスはそんなにたまらないと思います。
「ゲームで夏休み気分、味わいたいな」🏖☀️
くらいの軽い気持ちでプレイすると楽しめるんじゃないかなと思います。
シリアスなゲームで心が疲れた時にも良いかもしれない。
・糖度はありそうでそんなに無い
CERODとして売られているハニヴですが、糖度がめちゃめちゃ高いか?と言われると意外とそうでもないです。ただCEROCより甘いシーンがあるのは確かです。
個人的にはもうちょっとその先が見たいな〜と物足りなく感じました。CERODにしてはブラックアウトするのが結構早いかな、と。
エロだけではなくグロ要素もありますので、それが苦手な方は注意が必要。
スチルでは割とぼかされているので、「痛い痛い痛い!」と画面が見られなくなるレベルでは無いですけど、何も知らずにプレイしたら結構びっくりしてしまうと思います。
★キャラクター
・モフモフたち
このゲー厶の最大の特徴!攻略対象が皆獣人であるという点は良かったですね。
耳と尻尾の動きにとんでもなく萌えます。
耳は立ち絵でも色んな動きをしてくれるので、目新しかったですね。
尻尾は立ち絵では動かないので、スチルでもっと主張してほしかったな〜!と思いました。
例えば甘いシーンで尻尾がヒロインの足に絡んで甘えてきてるとか、めっちゃ萌える状況なのに、そういうスチルが全然無かったんですよね。
それが勿体なかったな〜・・。
クールなこと言ってクールな顔してるのに、尻尾がぶんぶん元気に揺れてる(あっ本当は嬉しいんだなと分かる)みたいな、耳や尻尾の動きで感情を読み取れる瞬間が本当に可愛かった。
モフモフ、最高。👍🏻
・良くも悪くも癖が無い
理性がなくなったらとんでもない行動してくるんじゃないか?と思ったんですが、意外とそうでもなかったです。
基本的に本能で生きてる彼らなので、あんまり難しいことを考える生態ではないんでしょうね。
とんでもない狂人とか性悪ひねくれ野郎みたいな曲者はいなかったかな。みんな良い子です。
あと初対面からヒロインにかなり優しいです。恋愛する上で特に大きな障害も無いので、個別√に入る前からもう既にほぼ両想いです。
・恋愛過程はざっくり
前述した通り、もうほぼ好き合ってる状態で個別√が始まります。
獣人は初対面から番になろうとしてきます。
ヒロインもビバリウムの空気に感化されてか、割と簡単に惚れます。
個別√は、好き合った後、いかにして交尾するかという段階を踏んでいきながら、攻略キャラたちがそれぞれ抱える問題を一緒に解決していくというパターンが多かった印象です。
惚れるまでが短いという点は、獣人たちが本能で動いてるところがあるからまあこんなものか〜と納得はできます。
でもやっぱり過程に物足りなさは感じたので、糖度の高さで補って欲しかったかな〜とは思いました。
★システム
・エンド回収が難しい
自力攻略は難しかったです。
エンドの種類が豊富かつ、パラメータが複数あるので、どこにフラグがあるのか・・と考えながらプレイしました。(ストーリーの未読箇所やエンディングリストは確認できる仕様だったことが救いでした)
そういう意味でやりごたえはありました。
しかし自力で全て回収はやはり無理だったので、攻略サイトにお世話になりました。感謝。
スチルは主要エンドにしかついていないので、そちらの回収はしやすかったです。
・回想が多すぎる
ついさっきあった出来事もしっかり回想します。
共通√の回想は、周回プレイしていくうちに忘れちゃうので有難いなと思うんですが、個別√でもガンガン回想してきます。
そして同じシーンを2回以上回想してきたりもします。「ついさっき聞いたよ‼️‼️」「そのやりとりもういいよ‼️‼️」と何回も思いました。どれだけ記憶力がないと思われているんだろうか。
・攻略制限なし
今どきの乙女ゲームにしては珍しいです。
誰からでも攻略できます。
ただし大団円√だけは最後にしかプレイできません。
攻略順を自由に選べる楽しさは良いものだとは思いますが、このゲームにおいては誰からプレイしても最大限に楽しめるよ‼️とはちょっと言い難いです。
この人は最初にやったら刺激が強いんじゃないか?とか、この人は最後にした方が流れが綺麗なんじゃないか?とか色々思うことはありました。
⚠️ここからネタバレ⚠️
★キャラ感想
・攻略順
ミロ→イーノ→フィン→テオ→アルヴィン→エリヤ
陣営が交互になるように➕似たキャラが続かないように➕エリヤはキーマンっぽいので最後
と考えてこの攻略順でプレイしましたが、最大限に楽しめたかなと思います。
特にミロ初手(癖のないストーリーだった)、テオ真ん中(他√とは一味違った)、エリヤ最後(キーマン)にできたところが良かったかな?
🖼ミロ
共通√の「まだ俺のこと好きじゃなかったのか!?」が可愛すぎて初手に選んでみた。
ミロはThe・獣人という性格をしていて、結果ハニヴの王道√を楽しめたと思う。
凪咲のためにと綺麗なお花や石をせっせと運んでくるところがめちゃめちゃ可愛かった。
やってることが野性的でおもしろい。得意気な表情でいるのも癒し。感情が分かりやすいのも良いところですよね。
ミロは物理的に強いのは見て分かる通りですが、結構最初から精神的にも強かった。
そこはミロの魅力的な部分ではあると思うんだけど、私の好みを言わせてもらうと、もうちょっと弱さを見せて欲しかった。
というのは、
エリヤとアルヴィンのキングの在り方を見て劣等感を抱く👉ミロのキングとしての在り方が完成する
までがちょっと短すぎたのが気になりポイントだったんですよね。
キングとしての理想を凪咲に語ってたシーンってありましたっけ?ラストでピートに対してミロがキングの在り方を語っていた時、「そ、そうだったの?」となってしまった。
ミロがキングとして完成するまでの過程をもっと丁寧に見たかったし、その成長は凪咲がもっと深く関わっているものであって欲しかった。
理想に近づけない心の葛藤とかを聞きたかったな。
なので予想よりもあっさり問題解決してしまった印象。
あと、このルート、凪咲が危ない目に遭う→それをミロが助けるのくだりが3回くらいあって「も、もういいよ!」となった。
こういうシーンが多いと主人公が無能に見えてしまうし、危ない目に遭ってもどうせ助けにくるんだろうなって思ってヒリヒリ感がなくなってしまう。
🍖イーノ
イーノ√は成長過程がすごく良かったと思います。
この子と仲良くなるの結構難しかったけど(油断するとすぐ食べられるから)、理性を教え込んでなんとか愛喰い回避できた。
甘いシーンはじわじわ丁寧に攻めてくる感じがすごい好きだった。スマホで色々撮ってくるの大分変態チックですげえ良いと思います。
6章がいちばん面白かった。
イーノを信じていいのかだめなのか…という局面。
イーノって結構胡散臭かったから、本音が何か分かりづらかったんですよね。
赤の陣営を勝たせるために白に来たんだって言われた時も、「え、もしかしてそれも嘘?」って思ってしまった。
まだもう一段階何か隠し事があるのかなって思ったんだよね。でも何も無かった。
想像よりもちゃんと良い子でした。
イーノが人間に憧れてる理由がいまいちストンとこなかったんだけど、本当の愛情を知ってみたかったのはなぜなんだろう?愛喰い以外の愛情の表し方をしている人間に惹かれたのかな?
ということは愛喰い、ほんとはあまりしたくない?
…わからない。ストーリー読み落としてる気もするのであんまりここ深く考えない方がいいか。
ラストの展開は真相エンドに近い。
イーノ√では、白の陣営と赤の陣営で同盟組んでたし、あと黒の陣営とも協力すれば世界救えそうな感じ。
🧴フィン
フィンは、他の獣人と比べて、クールなキャラですが、彼にもやはり尻尾がついているので感情はとても分かりやすいです。(笑)
尻尾をぶんぶん振り回しながら甲斐甲斐しくお世話してるの可愛かった。
彼はドライに見えて実はむっつりタイプですね。
個別√でだけ見え隠れする執着心。
自分以外がヒロインに触れることは許さないという態度は、ヤンデレの気質がありましたね。
それがちょっと怖かったところもあった。
✂️テオ
凪咲が獣人になるんだろうな〜っていうのは、公式からの事前情報と、√の流れで分かりやすかった。
一味違って良かったですね。同じ耳がついてるから双子みたいで可愛かった。
これ結局テオがわざと凪咲を獣人にさせたわけではないってことで良いんですよね?(その展開になったら面白そうだなとは思った)そこは明確に回収されなかったし、割と簡単に人間に戻ってていつの間にか流された部分なんですけど…。
テオがなんか他の獣人よりも賢いって要素も特に最後まで回収されることなく……。たまたま遺伝子の出来が良いだけか……。
とりあえずテオは可愛かった。
果物かわいく切れる能力すごい。切り絵もできるし。器用だね。
実はヤンデレな子…?と一瞬思ったシーンもありましたが、結局ただひたすら可愛い子でした。それもまた良し。
💐アルヴィン
個人的に1番好きな√でした。
恋愛過程がハニヴの中ではしっかりしてたし、交尾するのも信頼関係を築いた後のほんとにラストだけだった。
なので糖度はほぼCEROCでしたね。それはそれでアルヴィンの良さが出ていて良かったです。
アルヴィンは一見冷たく見えますが、実は凪咲を嫌っているわけではないし、基本最初から優しいです。仲良くなったら笑顔も少しずつ見せてくれるようになります。凪咲にだけ心を少し許している感が出ていてとても良かったですね。すごく攻略してる感があった。
アルヴィン、立ち絵はどれも美しいんですが、中身は非常に可愛いんですよね。
フィンと同じで、いくらクールに振る舞ってても耳としっぽが正直なんですよね しっぽふりふりしながら甘いものを求めて歩いていく姿がほんまに可愛かった。
あと、耳を撫でようとするとペショって倒れちゃう生理現象があまりに尊すぎる。こういうとこは弟な感じが出てますね。可愛い。非常に可愛い。
両親と双子の片割れを失ったショックで感情が無くなってしまったアルヴィンの√のゴールは涙流すところだろうなって思いましたが、予想通りでしたね。
凪咲がいることによってアルヴィンの内面が良い方向に変わっていく過程がとても良かった。
💉エリヤ
人間だということは共通√から匂わせてるなと思いましたが、もう個別√5人終わった時点でほぼ確信してました。
他√でエリヤが「方舟…」と呟いていたので、私はエリヤを何かから救うために方舟に乗せられて地球からビバリウムに来たのかと思ったんですが、全くそんなことはなかった。凪咲と同じく神の駒にされてるだけだった。
ロシアンルーレットのシーンがとてもかっこよかったんですが、あのシーンを見て思ったのは、多分私は、あそこで本当に銃弾を入れているタイプの男の方が好きだなということ。(非道)
エリヤは心根がしっかりしてましたね。幼い頃にひとりきりでビバリウムに連れてこられたのに、それを悲観せずに順調に馴染んでいったのがすごい。育ての親のおかげでもあるのかな?
キングとしての胆力がもともと備わっていて、精神的に強い人なんだなと思いました。
この√ではちょっと気になったところがあって、それは、エリヤを人間に戻すために凪咲の血液を使った薬を飲ませていたところ。
エリヤを人間に戻していいかは、エリヤ自身にちゃんと許可をとる必要がありませんか?
あの時点でエリヤが人間に戻りたいか獣人のままでいたいか(獣人のままでいたいというより黒の陣営のキングとして守りたい、かな?)って結構あやふやだったと思うし。
エリヤ自身がどうしたいかが1番大事なのに、それを他人に勝手に決められたら、私だったらすごい嫌なんですが…。
それに自分のことを好いてくれているか分からないと思ってるなら、何も言わずに自分の血液を使った薬を飲ませるってなんかちょっと引け目感じません?
それで救われるとしても、もしそれがめっちゃ嫌いな相手だったら、血液を飲むのは拒否したいんですが…(主観)
凪咲と一緒にいることでエリヤの調子が悪くなってしまうなら、凪咲と離れるということも選択肢に入れてエリヤに話をするべきなのでは?とも思ったり…。
凪咲はエリヤに気を使わせるかもと心配してたけど、傍から見たらもうあの時点でほぼ両想いだったんだから、性行為した方が色々コスパ(?)ええやろとは思いましたけどね。黙っていることが原因で蟠りが出来そうならなおさらですよね。
人間に戻ったあとは結局どうなったんだろう。
人間としてキングを続けてるのかな。
♟大団円√
大団円√あるある、個別√で主軸になっていた色々な蟠りがものの数分で解決していく現象だ〜!!(笑)
これは正直、ちょっと、萎えてしまった。(笑)
大団円√をサクッと終わらせるためには仕方ないことだとは分かってますが、個別√が全て無駄だったような書き方をされると、今までの苦難って何だったんだ?って思っちゃうので…。
そして獣人たちみんな、地球に行くことをすんなり認めすぎでは?
どこかの個別√で説明されてましたが、死ぬ時は潔く死ぬという考え方がこの世界では普通なんですよね?だからビバリウムには医者もいないんですよね?
また、それぞれ自分の色に強くこだわっていた印象だったのに、世界が崩壊するからという理由でそんなすんなり受け入れるもんなんですかね?
色々考えた上での選択がこれなら納得できるんですけど、あまりにもあっさり決断してしまったのがどうも気になってしまって…。
獣人たちは「勝手なこと言うんじゃねえよ!」ってもっと神に怒っていいと思う。
そしてコロシアムでビバリウムの獣人たちみんなに地球行くって話してから、実際に行くまでの時間が短すぎません?(笑)
たぶん数時間程度しかないですよね?
生命が関わることなんだし、まだ日にちに余裕があるんだからもっと時間与えてやってくれ〜…。
と、まあ色々言いましたが、結末にはそんなに異論は無いです。みんなハッピーに終われて良かったなと思えたので。
私てっきり地球に戻ったら獣人たちの耳も尻尾も無くなるのかと思ってたんですけど、そんなことはなかった。モフモフがモフモフのままで嬉しい。
★総評
総じて、あらゆる面が「物足りない」と感じるゲームでした。
ストーリー、キャラクター、糖度、全てが浅い。
ただ、浅いからこそ、「何も考えずに幸せを楽しめる」というところはあると思うので、一概には否定できない。
キャラクター萌え用ゲームで刺さるキャラがいなかった時ってこんな感情になるんですね…。
おそらく、キャラ萌えが十分にできたユーザーは楽しめるゲームなんだと思います。
キャラクターに萌えなかったらもうストーリーに面白さを見出すしかないんですが、私はそれもできなかった。
最近の乙女ゲームはキャラクター萌え重視に見える作品でも割とストーリーがしっかりしていることが多いので、ハニヴも、もうちょっと深みがあって欲しかったなと思ってしまいますね〜・・。
この作品、「本能で番になるのではなく理性的に愛す」ということがテーマになっていると思いますが、結局どの√でも理性的な恋愛はできていないと思うんですよね。
恋愛過程がしっかりあるわけではなく、ヒロインも攻略対象も性欲にイマイチ抗えてないから。割と雰囲気でいけてしまった印象がある。
なのであんまり本当の「愛」は感じられなかったかなあというのが正直なところ。
ネガティブな感想ばかり言ってしまってすみません…。感想で楽しかった!可愛かった!と書いてあるところは本当にそう思ってますので!誤解なきよう…。
次の新作に期待したいと思います。
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