自由だ！(フランスのプライドパレードに参加した(2019年))
リベルテ・エガリテ・フラテルニテ
これはフランス共和国の標語です。Liberté, Égalité, Fraternité. 「自由、平等、友愛」というやつです。公共的な建物の入り口に誇らしげに掲げられているのをよく目にします。そしてもともと「フランスびいき」でパリにやってきた私はこの標語の一番最初の「自由」の雰囲気を肌で感じ「フランスだ〜フランス万歳！Vive la France!」と感動していたものです。個人の自由、意見が尊重されているとよく感じます。（時にそれはワガママという表現が似合ったりもする。）
そんなフランスで群を抜いて「自由」を感じた瞬間、それは6月29日に行われたプライドパレードでしょう。レインボーで溢れるマレ地区を筆頭にパリは世界の中でも進んだ性的マイノリティの人たちへの理解やサポート、受け入れがある環境だと思います。「愛の国」なんて言葉があるように、様々な愛、カップルの形、性的指向を持つ人が自然に馴染んで生きていると感じます。そんなパリで行われるパレードLa marché des fiertésは今年で41回目を迎える世界でも比較的規模が大きめのものです。また、ニューヨークで1969年に起こったストーンウォール事件が起こってから50年目の節目の年でもありました。パレード当日は36度という記録的な暑さにも関わらず50万人の参加者がモンパルナスからレピュブリックまで5.5kmの道のりを歩ってスキップして踊りました。暑さのせいもあるけれど、かな〜り長く感じました。14半くらいに歩き始めて、ゴールに着いたのは18時前でした。
暑さ対策で、当日は消防士たちからの放水、水道局から水の提供がありました。シャワータイムは焼け付くような暑さにやられた身体によく染み渡り最高に気持ちが良かったです。気候が乾燥気味なので歩いてすぐ乾きました。
参加者は私と同じくらいの若者が多かったように思えます。でも家族と参加する子供から高齢のカップルまで様々な年齢層の人が歩いているのを目にしました。沿道で応援してくれる人たちも本当にたくさんいて、コースの目の前のアパートの窓から、水を撒いてくれる人たちもいて、その時は歓声が上がりました。レインボーフラッグをはじめとした虹色のグッズを思い思いに携えた人やオブジェで溢れ、パリは虹色に輝いていました。
もともと自由な場所ではあるけれど、プラカードで自分の主張を伝えたり、コールをしたり、女性の体を持っていても上半身裸になってみたり、自分を表現できる服装をしてみたり、スピーカーを持って好きな音楽をかけたり歌ったり踊ったり…。みんなが羽を伸ばして、自分に誇りを持ち、この日に自由を祝い、願うという雰囲気がありました。私もかなり薄着にしていったものの本当に暑すぎたので少しでも自分を覆うものを取りたくて＋雰囲気に応援され、タンクトップを脱いでブラで歩ってみました。日本では考えられないけど、それを許す雰囲気だったし、いやらしい目で見る人も盗撮する人もいなかったし。。。（多分）
東京のレインボープライドパレードも3回参加していたのですが、違いとして「Happy Pride!」の掛け声がなかったことが挙げられます。多分アメリカから来たものだと思うんだけど、これあったらもっと連帯感が高まって楽しいのにな〜と思いました。あと東京はタイアップ？協賛した？企業がフロートを持って、参加者はどれかに入るという形式なのですが、パリは団体の参加はあるものの、一般の参加者と同じように歩いていました。ステージを持った大きなトラックも何台か一緒に進んではいるものの、先導というより音楽やダンスやトークをして盛り上げてくれる要因でした。コンドームやジェルのサンプルをばら撒いてくれる車もありました笑 まああとは、距離と時間ですね…長かった…。
ゴールのレピュブリック広場では特設ステージでライブが行われていたり、歩いていけるマレ地区ではいつもに増してレインボーなバーやカフェ、クラブで多くの人がプライドの日を夜までたっぷり楽しんでいました。
帰国の日を遅くしたのはこの為と言っても過言ではない！（このパレードと革命記念日のためです）参加してパリの皆様とこの日をお祝いできて良かったです。残りは写真をシェアさせてもらいます。
ハッピープライド！！☆
参考：パリプライドパレード主催Inter LGBTによる公式アナウンス
https://www.inter-lgbt.org/marche-des-fiertes/marche-des-fiertes-2019/
PS. 台湾の国旗を持った参加者の方を何人も見かけました。台湾の同性婚合法化、心からおめでとうございます！！同じアジア人として誇りに思うとともに日本での理解が進むように願います…！
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