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蕾禍出張蟲惑魔の考察

本稿では、「蕾禍」カードの効果と特性について整理し、蟲惑魔が出張相手に求める条件を列挙したうえで、蕾禍がその条件に適合するかという観点で考察を述べる。

あわせて、具体的な出張案も記載し、その有用性についても記述する。

この記事は蕾禍テーマが発表された時から加筆する形で修正を行ってきた。
そのため、これから読む・蕾禍の基礎は知っているという方は「新規組を含めた所感」という章以降から読んでいただくと良いと思われる。

なお、蕾禍を多数出張した構築、具体的には《アロマセラフィ-ジャスミン》等を採用した展開型の構築(本文中における「積極出張」)については本稿では取り扱わない。(本文中で触れるが、ジャスミンを絡める場合、展開先に蕾禍を選ぶ必要十分性が揺らぐと感じられた。)





「蕾禍」カードの効果

「遊戯王カードWiki」の解説(記事投稿時点)を拝借しテーマ概要を記述したのち、各カードの効果と所感を記す。

LEGACY OF DESTRUCTIONでカテゴリ化される「蕾禍」と名のついたカード群。

属するモンスターは昆虫族・植物族・爬虫類族で構成されており、その3種族に関する効果や制約が多いのがカテゴリ全体の特徴でもある。

メインデッキに入るモンスターはそれら3種族のモンスターを使用して自身を手札から特殊召喚する効果を持つ。
(中略)
リンクモンスターは以下の共通効果を持つ。
(中略)
(2):このカードが墓地に存在する場合、 自分フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターをデッキの一番下に戻し、このカードを特殊召喚する。 このターン、自分は昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない。

https://yugioh-wiki.net/index.php?%E9%B2%B2%D2


《蕾禍ノ毬首》

効果モンスター
星1/地属性/植物族/攻 0/守 0

このカード名の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードは手札の昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を墓地へ送り、手札から特殊召喚できる。

(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
「蕾禍ノ毬首」以外の自分のデッキ・除外状態の「蕾禍」カードを2枚まで手札に加える(同名カードは1枚まで)。
その後、自分の手札を1枚選んで除外する。
このターン、自分は昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない。

複数種サーチということで、このカードを採用する場合、蕾禍を多数出張しなければ強みは出づらい。
積極的に出張すれば「このカード+昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター+コスト1枚」という手札からLINK-5の《蕾禍ノ大王鬼牙》+通常罠の《蕾禍大輪首狩舞》まで墓地リソースを残しつつ召喚権不要で展開可能。
召喚権を使用すれば、「このカード+コスト1枚」でLINK-4の《蕾禍ノ鎖蛇巳》+首狩舞まで展開できる。

展開の派手さは魅力的だが、このカードへの依存度が高い割に誘発等の妨害を受けた際に何も残らない、かつ妨害1枚で完全にストップするタイプの初動であり、コストの重さやこのカード以外の初動の不在から貫通札としての側面も期待しづらく、現代基準では非常に脆弱な初動と評さざるをえない。

また、(2)効果発動後は「昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない」という強烈な制約がかかることから、効果がもし通ったとしても、増Gに対してリトルナイトやバグースカ等で早期に展開ストップすることは叶わない

《アロマセラフィ-ジャスミン》を介して蟲惑魔からこのカードに繋がる。
ただし、強烈な制約がかかることを考えると、ジャスミンからこのカードに繋ぐことは相対的に考えて強力とは言えない。
昆虫・植物・爬虫類に縛った展開では強力な制圧は敷きづらい一方、《捕食植物オフリス・スコーピオ》《ネコーン》《光の王 マルデル》といった縛りなく強力な展開に繋がるカードを差し置いて毬首を採用するにはそれなりの理由が求められるだろう。


《蕾禍ノ矢筈天牛》

効果モンスター
星3/光属性/昆虫族/攻1500/守 0

このカード名の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードは自分の除外状態の昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体をデッキの一番下に戻し、手札から特殊召喚できる。

(2):このカードが「蕾禍」LモンスターのL素材として墓地へ送られた場合、「蕾禍ノ矢筈天牛」を除く、自分の墓地のレベル4以下の昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。

明らかに展開中継で使うデザイン。
蟲惑魔で展開しても特殊召喚条件は満たしづらい、単体では初動にならない、(2)効果では自身を蘇生できないことから、採用は蕾禍を積極出張する場合だけに留めることになるか。

積極出張する場合は《騎甲虫アームド・ホーン》等の昆虫要素を濃厚にすることで、《アティプスの蟲惑魔》や《蕾禍ノ大王鬼牙》等を大量に並べる活躍が見込まれ、蟲惑魔とは思えない特大火力を出すことはできるようになると思われる。



《蕾禍ノ鎧石竜》

効果モンスター
星4/闇属性/爬虫類族/攻 0/守2300

このカード名の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードは自分の墓地の昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を除外し、手札から特殊召喚できる。

(2):手札から昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を捨て、昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター以外の相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に戻す。

レベル4であり特殊召喚条件が緩く、かつ(2)効果も使いやすいという高い汎用性を誇る。
ランク4の《キングレムリン》からサーチ可能であり、自然に採用できる。
効果は蕾禍サポートではないが、蕾禍名称を持ったモンスターであるという点が重要であり、《蕾禍ノ武者髑髏》効果での蘇生対象として活躍できる。



《蕾禍繚乱狂咲》

永続魔法

このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターの攻撃力・守備力は300アップし、それ以外のフィールドのモンスターの攻撃力・守備力は300ダウンする。

(2):以下の効果から1つを選択して発動できる。
●デッキから「蕾禍」モンスター1体を手札に加える。
その後、自分の手札を1枚選んで捨てる。
●自分の手札・墓地・除外状態の「蕾禍」モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。

手札の蕾禍モンスターの濃度を高める効果を有する初動。
主に毬首のサーチ、あるいは上振れ狙いで他の蕾禍モンスターをサーチすることになると思われる。
それはすなわち手札の枚数を減らしながら蕾禍としての初動に傾注するということであり、積極出張向けのカードという側面が強い。
やはり初動で毬首を絡めることでかかる制約の重さがつきまとう。



《蕾禍大輪首狩舞》

通常罠

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族Lモンスターの種族の種類の数まで、相手フィールドのカードを対象として発動できる。そのカードを破壊する。

(2):このターンに墓地へ送られていないこのカードが墓地に存在する状態で、自分フィールドの表側表示の昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターが戦闘・効果で破壊された場合、このカードを除外し、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。

フリーチェーンかつ魔法罠含む複数カードを破壊可能な通常罠であり、蟲惑魔と蕾禍を混合する意義に直結するハイスペックカード。
このカードはLINK-3の《蕾禍ノ御拝神主》からサーチ可能でありながら、蕾禍側の展開に失敗して《セラの蟲惑魔》単騎になった場合でも発動可能で、素引きも気にならないという素晴らしい噛み合いを誇る。

墓地効果も有し、戦闘破壊されやすい蟲惑魔にとっては発動機会は多いと考えられ、カードの発動を伴わない破壊効果なので防ぎづらいという点も強力。



《蕾禍ノ武者髑髏》

リンク・効果モンスター
リンク2/炎属性/植物族/攻1600
【リンクマーカー:左下/右下】
昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターを含むモンスター2体

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できず、この効果を発動するターン、自分は昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない。

(1):自分の墓地の「蕾禍」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。

(2):このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをデッキの一番下に戻し、このカードを特殊召喚する。

優秀な蘇生効果(1)を有し、LINK-2がLINK-3に直結する時点で直感的に強いと感じ取ることができる。
ランク4のキングレムリンから鎧石竜をサーチし特殊召喚することで、墓地に蕾禍メインモンスターを用意して蘇生効果(1)をアクティブにしつつLINK-3に繋げることができる

蘇生したモンスターをコストに蕾禍Lモンスターを蘇生することで、高LINKモンスターに繋ぐ展開も可能。

また、蘇生効果(1)は「L召喚時」ではないことも重要で、効果(2)で自己蘇生後に発動することも可能。
これはすなわち、毎ターン昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体がLINK-3に繋がることになり、蟲惑魔デッキにおいてもアティプスを成立させることができる(武者髑髏は植物族でありアティプスの素材条件を満たす)優秀な墓地リソースとして活躍が見込まれる。

なお、(1)(2)効果ともに誓約効果であり、これらの効果を発動する前後いずれも該当種族以外の特殊召喚はできない。



《蕾禍ノ御拝神主》

リンク・効果モンスター
リンク3/風属性/昆虫族/攻2300
【リンクマーカー:左/下/右下】
昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターを含むモンスター2体以上

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分の墓地から昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター2体を除外して発動できる。デッキから「蕾禍」罠カード1枚を手札に加える。

(2):このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをデッキの一番下に戻し、このカードを特殊召喚する。
このターン、自分は昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない。

展開途中に自然に用意できるコストから蕾禍罠カードをサーチできる効果だが、サーチ対象の《蕾禍大輪首狩舞》がハイスペック通常罠であり、それに伴ってこのカードも強力。
武者髑髏を絡めればLINK-3達成自体も容易である。

昆虫族Lモンスターであり、《キノの蟲惑魔》発動後もL召喚可能な点も有難い。



《蕾禍ノ鎖蛇巳》

リンク・効果モンスター
リンク4/炎属性/爬虫類族/攻2900
【リンクマーカー:右/左下/下/右下】
昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターを含むモンスター2体以上

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):相手がモンスターの効果を発動した場合に発動できる。
このターン、お互いに手札のモンスターの効果を発動できない。

(2):このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをデッキの一番下に戻し、このカードを特殊召喚する。
このターン、自分は昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない。

(1)効果が妨害として使いづらいことは感覚的に理解できる。
未開域のような手札から効果を連打するデッキが環境に多い場合は拘束力を発揮するが、自分も手札誘発や《キノの蟲惑魔》を使えなくなる点は歯がゆい。

また、手札誘発対策として自ターンに使いたいところであるが、このカードを場に立てるのは展開終盤というのが若干噛み合わない印象。

貴重な爬虫類族Lモンスターであり、首狩舞の破壊枚数を増やす目的で立てておくことは視野に入る。

毎ターン蘇生でき、うまくかみ合えば妨害として機能するアタッカー、LINK-5に繋ぐ展開中継として活用する形になるか。



《蕾禍ノ大王鬼牙》

リンク・効果モンスター
リンク5/地属性/昆虫族/攻3300
【リンクマーカー:左/右/左下/下/右下】
昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター2体以上

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):相手のデッキ・EXデッキからモンスターが特殊召喚された場合に発動できる。フィールドのモンスター2体を破壊する。

(2):このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをデッキの一番下に戻し、このカードを特殊召喚する。
このターン、自分は昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない。

LINK-5でようやく癖のない妨害効果持ちになる。
とはいえ蟲惑魔デッキでは飽和しがちな除去効果であり、蕾禍で展開しても到達するところがこのカードであるという点は気になるところ。
対象をとらない点は優秀であるが、モンスター2体破壊は《狡猾な落とし穴》ならフリーチェーンであり、かつテーマ内に《蕾禍大輪首狩舞》というフリーチェーンかつ魔法罠破壊まで可能な競合が存在する。

幸い蕾禍なら比較的容易にLINK-5を立てることはでき、毎ターン場に供給できる妨害効果持ちアタッカーとして活躍できるだろう。




蟲惑魔目線での蕾禍の特性の整理

ここで、私が考える蕾禍の強さと弱さについて整理する。

【強さ】

  • 首狩舞がハイスペック通常罠

  • 首狩舞はLINK-3の御拝神主からサーチ可能

  • LINK-2の武者髑髏はリンク値を稼ぐことができ、御拝神主に繋ぎやすい

  • 武者髑髏はアティプス成立のための墓地リソースになるため、返しのターンでキルに向かいやすい

【弱さ】

  • 蕾禍が用意できる信用可能な妨害は"破壊"だけ(鎖蛇巳を妨害というには心許ない)

  • 蕾禍として強い動きをすると、展開に使える種族が縛られる(ex. 毬首、武者髑髏、Lモンスター共通の蘇生効果)


蕾禍出張の強さは積極出張しなくても十分引き出される一方、積極出張や展開型の構築ではデメリット面が顕著になるというのが現状の所感である。

「現状の」という含みを持たせたのは、たとえば《召命の神弓-アポロウーサ》のような妨害性能を有する高LINKのモンスターが昆虫/植物/爬虫類族で登場した場合、積極出張の意義が強くなるという考えのもとである。



出張パーツとしての適合性

蟲惑魔が出張パーツに対して求める条件

私は蟲惑魔に対して何かを出張させるとき、以下の項目を重視している。
これらの項目は、蟲惑魔の弱点(召喚権依存度の高さに由来する手数の少なさ、除去以外の妨害の不足)を補強でき、かつ蟲惑魔の動きから出張パーツの動きに繋がる(あるいはその逆)というのが理想的であるという考えに立脚する。

【出張適合条件】

  • Tier 1: 召喚権を使わない(必須)

  • Tier 2: 手数を増やすことができる

  • Tier 2: 除去以外の妨害を供給できる

  • Tier 3: 通常罠を供給できる

  • Tier 3: レベル4を供給できる

  • Tier 4: 昆虫族/植物族を供給できる

  • Tier 4: ランク4XやLモンスター起点で強い動きができる


蕾禍は出張適合条件を満たすか

上で述べた【出張適合条件】に当てはめて考察する。

Tier 1: 召喚権を使わない(必須)→◎
出張案の章で述べるが、出張自体は通常罠1枚+EX1枚で成立するため、召喚権がネックになることは無いだろう。
また、蕾禍メインモンスターは自身を特殊召喚する効果を有する。

Tier 2: 手数を増やすことができる→△~X
たしかに蕾禍メインモンスターは召喚権を使わない手数になりうるが、特殊召喚には軽くはないコストが必要であり、単体で引いて手数になるわけではなく、相手の妨害を踏む能力も高いとはいえない。
また、蟲惑魔を特殊召喚できる/召喚権を増やすといった効果は無い。

Tier 2: 除去以外の妨害を供給できる→X
蕾禍が用意できる妨害は除去、それも破壊に偏っている。
一応破壊以外の妨害もLINK-4に存在するが、「お互いの手札のモンスター効果の発動を封じる」という、かなり環境依存かつ自分の首を絞めかねないものである。

Tier 3: 通常罠を供給できる→◎
蕾禍出張における最大のメリットといえる。
該当する通常罠、首狩舞はフリーチェーンかつ魔法罠含む複数破壊、墓地効果ありというかなりのハイスペックを誇る。
さらに、種族汎用のLINK-3、御拝神主からサーチ可能であり、アクセシビリティも申し分ない。

Tier 3: レベル4を供給できる→○
手札から特殊召喚可能なレベル4モンスターをテーマ内に抱える。

Tier 4: 昆虫族/植物族を供給できる→○
蕾禍Lモンスターは自己蘇生が可能であり、クラリアやアティプス等の成立に寄与しうる。

Tier 4: ランク4XやLモンスター起点で強い動きができる→◎
上で述べたのLINK-3モンスターによる通常罠サーチ、《キングレムリン》によるテーマカードへのアクセス等。

蟲惑魔から蕾禍に繋がる動きは充実している一方、蕾禍から蟲惑魔に繋がる動きは実用性に乏しい。
※蕾禍→蟲惑魔になるのは、シトリス(蕾禍で動いてランク4成立させるのはやや難)、あるいは《アロマセラフィ-ジャスミン》(植物展開するなら蟲惑魔を絡めない方が強力になりがち)あたりが想定される。



出張案

最小出張(メイン1枠+EX1枠)

《蕾禍大輪首狩舞》x1
《蕾禍ノ御拝神主》x1

事故要因を徹底的に排除した形。
御拝神主は昆虫族であり、《キノの蟲惑魔》発動後の制約下では《フレシアの蟲惑魔》以外に乏しかった妨害要員たりうる。
展開の中で種族縛りは発生せず、その他汎用モンスターとの共存も可能。

展開例
「《トリオンの蟲惑魔》+通常罠」 など複数の形
最終盤面:セラ+御拝神主+落とし穴+首狩舞

  1. セラ存在下で《ホールティアの蟲惑魔》を発動

  2. セラ効果、デッキから蟲惑魔を特殊召喚

  3. 特殊召喚した蟲惑魔の効果発動

  4. セラ効果、デッキから落とし穴セット

  5. セラ+ホールティア+蟲惑魔で御拝神主をL召喚

  6. 御拝神主効果、セラのリンク素材および2で特殊召喚した蟲惑魔を除外、首狩舞をサーチ

  7. (相手ターン)墓地のホールティア効果発動、セラ蘇生


最適出張(メイン2枠+EX3枠)

《蕾禍の鎧石竜》x1
《蕾禍大輪首狩舞》x1
《蕾禍ノ武者髑髏》x1
《蕾禍ノ御拝神主》x1
《キングレムリン》x1

ここまで出張するメリットとしては、ランク4成立が御拝神主(+首狩舞)に直結しつつ、返しのターンには武者髑髏+鎧石竜の墓地リソースを活用して《アティプスの蟲惑魔》を立てることで、ライフカットを加速できる点にある。
メイン2枠の圧迫にはなるが、鎧石竜も首狩舞もそもそもの性能が蟲惑魔と噛み合っており、素引きがほとんど痛くないという点も重要。

  1. ランク4のキングレムリンから鎧石竜をサーチ

  2. 自身の効果で手札から鎧石竜を特殊召喚

  3. キングレムリン+鎧石竜で武者髑髏をL召喚

  4. 武者髑髏効果、墓地から鎧石竜を特殊召喚

  5. 武者髑髏+鎧石竜で御拝神主をL召喚

さらに、盤面に余裕があればこの後武者髑髏を自己蘇生し、御拝神主とあわせて《蕾禍ノ大王鬼牙》をL召喚することも視野に入る。

ただし、武者髑髏の効果を使用する場合種族縛りが発生し、《クロノダイバー・リダン》や《S:Pリトルナイト》のような汎用妨害は使用できない点に注意。



結論

蕾禍はハイスペックな通常罠を抱え、蟲惑魔デッキへの出張については少ない枚数でもその強みを発揮することができる。
一方で、蕾禍は展開中に種族縛りが発生すること、蕾禍で用意できる妨害が”破壊”に偏っていることから、積極的に出張させても蟲惑魔デッキ目線では恩恵は受けづらいと考えられる。


24/04/06追記:姫邪眼、玄神憑月の可能性

INFINITE FORBIDDENに登場する蕾禍新規、《蕾禍ノ姫邪眼》および《蕾禍ノ玄神憑月》の詳細が先日発表された。
各カードの効果と所感を記した後、新たに拓かれた構築の可能性について考察する。


蕾禍ノ姫邪眼

効果モンスター
星4/地属性/昆虫族/攻1800/守 0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードを手札から捨てて発動できる。 手札から昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を特殊召喚する。

(2):このカードが手札・墓地から除外された場合に発動できる。 このターンのエンドフェイズに、 自分フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターの種族の種類の数だけ自分はドローする。

目を引くのは(2)のドロー効果であり、最大3ドローが可能となることから、蕾禍の課題である手札損失が大きい点をリカバリーしつつ、ギミック内では除去系の妨害しか用意できないという点についても、手札誘発として妨害を抱える形でそれをカバーできるようになった。
なお、手札誘発で妨害するプランは鎖蛇巳の効果とミスマッチであるが一旦考えない。

(1)効果は蟲惑魔側の展開にも活用可能であるが、蟲惑魔の特殊召喚しても先攻時はアドバンテージを獲得できず、手札消費2枚と見合っているかは微妙なライン。
また、手札に該当種族のモンスターが存在しなければ手札から捨てることもできない。

(2)効果を発動するためにはこのカードを手札・墓地から除外する必要があるが、蟲惑魔ギミックにはそれを可能にするカードは存在しない。
そのため、構築を大きく変えないなら次の形で姫邪眼の除外を可能にするのが現実的であるが、(1)効果の物足りなさからこのカードの素引きを積極的に狙うのも構築のパワーダウンを招きかねない。

  • 素引きしたこのカードを墓地に送り、御拝神主や《騎甲虫アームド・ホーン》等の効果で除外する

  • 蕾禍を積極出張し、毬首の効果で除外する(私は蕾禍の積極出張には否定的な立場)

さらに踏み込むと、(2)効果は自分が展開を通した場合でしか強く使えない性質である。
そのため、このカードはデッキに1枚だけ採用し、強い展開の中でこのカードにアクセスし、ドロー効果を活用できる形が理想である
これを可能にした構築については後の章で触れる。


蕾禍ノ玄神憑月

リンク・効果モンスター
リンク3/水属性/爬虫類族/攻2600
【リンクマーカー:左/右/下】
昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター2体以上

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分の墓地からモンスターを2体まで除外し、 その数だけ相手フィールドの魔法・罠カードを対象として発動できる。 そのカードを破壊する。

(2):このカードが墓地に存在する場合、 自分フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターをデッキの一番下に戻し、このカードを特殊召喚する。 このターン、自分は昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない。

何かコンボに繋がるわけではないが、無難な性能で使いやすく、書いてあることそのままに優秀。
(1)の除外コストに種族指定がないため、《灰流うらら》等の蕾禍と関わりがない汎用モンスターをコストとすることで墓地リソース消費は気にならない。
(正直なところ、爬虫類族には鎖蛇巳に代わる制圧系効果を期待していた。)


《蕾禍ノ曝藤》

永続罠
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードは発動後、通常モンスター(植物族・闇・星4・攻1600/守0)となり、 モンスターゾーンに特殊召喚する(罠カードとしても扱う)。 自分フィールドに「蕾禍」Lモンスターが存在する場合、 さらに相手の墓地からカードを2枚まで除外できる。
(2):自分・相手のエンドフェイズに、このカードが墓地に存在する場合に発動できる。 自分の墓地・除外状態の昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター2体をデッキに戻し、 このカードを自分フィールドにセットする。

蕾禍登場から半年で追加された新規。
妨害が破壊に偏りすぎという課題が若干改善されたカードではあるが、効果はかなり控えめと評さざるを得ない。
首狩舞より優先的にこのカードにアクセスする状況は想像しづらく、首狩舞素引き時における御拝神主や毬首効果のサーチ先となるものと思われる。
増Gに対するストップとしても機能しないので、現状このカードの採用は必須ではないと考える。

蟲惑魔との混合デッキの文脈で考えた場合、永続罠という点が足を引っ張り、特にシナジーは見出されない。

このカードのデザインは、以前に登場していた永続罠モンスターへのアクセス手段である《影法師トップハットヘア》の影響を受けていると思われる。
ただ、蕾禍デッキは展開にかかる制約上、幻想魔族である同カードを活用しづらいため、色々な意味でこのカードのデザインには疑問が残る。


新規組を含めた所感

私の考える蕾禍の課題(蟲惑魔目線でなく、テーマ全体として)は根深い順に次の通りであるが、手札消費の問題以外は解決されなかったというのが所感である。

  • 下級蕾禍が単体で妨害を作れないので、妨害を作るまでに相手に増Gドローを複数枚許す(小振りな展開で妨害を作れないほか、展開起点で毬首を使うと制約上《S:Pリトルナイト》や《No.41 泥睡魔獣バグースカ》のような手軽なストップも不可)

  • 手数が少なく、後手が厳しい

  • 毬首が誘発1枚で止まるうえ、止められた後の仕事がなく、誘発貫通がやや難しい

  • 毬首の採用に伴い、矢筈天牛等のコンボパーツの採用が求められる

  • 蕾禍該当種族のLモンスターの性能が低く盤面が貧弱

  • 妨害の質が除去に偏りがち

  • 強烈な種族縛りが発生するため、汎用カード(ある種のインフラ)が活用しづらい

  • 手札消費が激しい

結果的に私の考えは変わらず、蟲惑魔目線でも蕾禍の積極出張はしない形で、エッセンスの部分だけ取り入れる方が総合的には強いデッキになると私は結論付けた。



新たな構築の方向性

まず、散々述べてきたように破壊依存の妨害を脱却を目指したいところであるが、蟲惑魔×蕾禍の組み合わせにおいて、ギミック内だけで破壊以外の妨害を用意するのはやはり限界がある。
また、蟲惑魔も蕾禍も手数があるテーマとは言い難く、仮にギミックを厚くしたとしても後攻時のギミックパワーの低さが懸念である。

それらの泣き所に対して、一定の工夫を凝らして構築したものが次である。

増Gに対して突っ張ってキルをとられないよう手札から特殊召喚されるタイプの手札誘発(ニビル、深淵の獣、応G、ファンタズメイ、キノ等)を採用したい


ギミックを可能な限り削って手札誘発を多数採用し、後手の脆さをカバー

姫邪眼のドローはエンドフェイズである(したがって展開力向上や罠の確保には寄与しない)こと、昆虫族デッキはギミックの工夫で増Gのサーチが可能であることから、構造的に手札誘発を集めることに向いており、破壊に依存しない妨害を手札誘発にアウトソーシングするのは合理的であると考えた

展開後のデッキ枚数は平均28程度となることが事前検討から把握されており、手札誘発が手札に無い(⇒妨害が破壊に偏っている)状況において姫邪眼効果で2枚ドローすると手札誘発が1枚手札に来ることが期待されるようチューニングした。(デッキ28枚の中に手札誘発14枚を埋めておけば、2ドローによって1枚の手札誘発を引くことが期待される)
手札誘発の初手5枚中の期待値は1.75枚であり、展開を通して2ドローした後は約2.5枚となる。


《森と目覚の春化精》による手数増強とギミックへのアクセシビリティ向上

《森と目覚の春化精》はレベル4モンスターであり、《ゴキポール》をデッキから墓地に送りながら召喚権を使わずに場にモンスターを供給できるコスト付き1枚初動である。(目覚1枚から最低でもセラ+大王鬼牙+落とし穴+墓地リソースは構えることができ、ここに素引きカードが加わると増Gサーチや2ドロー展開が可能になる)

ゴキポールは墓地効果によるLV4の昆虫族のサーチ、すなわちトリオン、ランカ、キノといった蟲惑魔ギミック、展開補助しつつドローソースとなる姫邪眼、墓地効果で増Gサーチが可能になる《応戦するG》といった主役たちへのアクセスを一手に担う

加えて、目覚はデッキ圧縮が早く、増Gや姫邪眼の効果でドローするカードの質を高める効果も期待される。

目覚という優秀な1枚初動により、ギミックを削っても初動率や手数は高水準に維持される。


春化精採用のより詳しいメリットは次の記事を参照されたい。


春化精はその制約により、効果発動後は地属性以外の効果は発動できなくなるが、姫邪眼は地属性でありその点は問題ない。
効果発動後は御拝神主の効果が発動不可となるが、展開後に目覚を使うことで制約は回避できる。(そもそも目覚がいなければ展開できないのであれば気にする必要もない)


《強欲な壺》を内蔵した貫通札である姫邪眼のフル投入

蟲惑魔で最も強力な展開は言わずもがな”ホールティア展開”(詳しい説明は先の記事を参照されたい)であるが、その前段階で最も強力な動きは「セラが存在する状況でトリオンを召喚すること」である。(この動きに特化したアーキタイプが春化精型である)

セラが存在する状態でトリオンを召喚する行為は、トリオンによる落とし穴サーチとセラによるホールティアセット(⇒ホールティア展開)を両立しつつ、次のように誘発を複数枚貫通するだけの展開の強固さがある。

  • 核となるセラは泡影を受けない

  • セラのリクルート効果が控えているためトリオンに泡影を撃ちづらい

  • トリオンに灰流を撃たれてもセラ効果で落とし穴セット

  • セラに灰流を撃たれても「セラ+レベル4モンスター×2体」から貫通が容易

姫邪眼は任意の蟲惑魔を特殊召喚でき、そこからセラをL召喚したうえで蟲惑魔展開を始めることができ、セラ存在下でトリオンを召喚する動きに移行できる。

ホールティア展開さえ通れば墓地から姫邪眼を除外することは容易であり、エンド時ドローもスムーズに使用可能である。

また、ランク4Xであるシトリスさえ成立すれば、その効果でキノをサーチ、シトリスからセラをL召喚、キノを自身の効果で特殊召喚、セラの穴セット効果発動という流れで「セラ+キノ+落とし穴」の盤面は成立する。
そのため、蟲惑魔に誘発を受けた後に姫邪眼でレベル4を供給すれば最低限の盤面は形成されるうえ、手札に罠カードがあれば、セラの効果でセットする穴をホールティアにすることでホールティア展開も可能である。
ゆえに、ランク4X成立の補助となる姫邪眼は貫通札としての側面も有することになる。


マイナーカード紹介

《応戦するG》

効果モンスター
星4/地属性/昆虫族/攻1400/守1400

(1):モンスターを特殊召喚する効果を含む魔法カードを相手が発動した時に発動できる。 このカードを手札から特殊召喚する。

(2):このカードの(1)の効果で特殊召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、 墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される。

(3):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。 「応戦するG」を除く、攻撃力1500以下の昆虫族・地属性モンスター1体をデッキから手札に加える。

相手はほとんどケアしないが、たまにとても刺さる手札誘発。
誘発としての性能はさておき、フィールドから墓地へ送られた場合の(3)効果が凄まじく、ランカ、キノ、増Gといったこのデッキの中核にアクセス可能である。(残念ながら姫邪眼はサーチ対象外)
さらにこの効果にはなぜかターン1が存在せず、恵まれたステータスからアロメルス、目覚の蘇生対象でもあり、効果を使いまわすことも可能
このカード自身は目覚で墓地に送ったりゴキポールでサーチしたりでき、アクセシビリティも優秀。



増Gサーチ+2枚ドローを狙うステップ

展開の基礎は従来の蟲惑魔デッキと大きく変わらないが、応Gや姫邪眼の効果を発揮するために次のような特殊なステップを経ながら展開を行う。


ステップ1:応Gと姫邪眼を手札か墓地に集める
墓地に集めるカード…目覚、おろ埋
手札に集めるカード…ゴキポール ⇒目覚、おろ埋

ステップ2:手札か墓地の応Gを場に供給し、L素材に巻き込んでサーチ効果を使用
手札から場に供給するカード:目覚、姫邪眼、アームドホーン(効果で応Gを召喚可能)
墓地から場に供給するカード:目覚、アロメルス

ステップ3:手札の姫邪眼を墓地に送る
目覚、自身の効果発動コストで手札から直接、あるいはアームドホーンの追加召喚効果で場を経由して姫邪眼を墓地に移動させる

ステップ4:墓地の姫邪眼を除外する
御拝神主のサーチ効果、アームドホーンの蘇生効果のコストとして姫邪眼を除外し、エンド時ドロー効果を発動する


Lモンスターである《騎甲虫アームド・ホーン》によって応Gや姫邪眼を手札→場→墓地→除外とスムーズに移動させることができるため、応Gや姫邪眼は素引きしているだけでオマケのように増Gサーチ/ドロー効果を狙うことができる。

アームドホーンは昆虫族2体がL素材であり、ホールティア展開完了後に盤面に存在するセラ、ホールティア、ティオのいずれも植物族のためL素材になれない。
そこで、昆虫族であるアロメルスをX召喚し、その効果で墓地の昆虫族を蘇生することで場に昆虫族を並べることが必要となる場合が多い。

ややイレギュラーなところとして、レベル4×3体でX召喚される《塊斬機ダランベルシアン》は目覚や姫邪眼等へのアクセスを可能としており、増Gサーチ/2ドロー展開へと繋ぐ役割を担う。
ダランベルシアン自身はL素材/X素材として不適であるため、蟲惑の園によってダランベルシアンを蟲惑魔モンスターに変換できる場合に用いることを想定している。


ホールティア展開の要件

初手に存在する罠の枚数で体系化するのが理解しやすいと考える。

初手の罠カードが0枚の場合
→トリオン召喚時効果とセラの穴セット効果の両方を発動する必要がある

具体例

  • セラ存在下でトリオンを召喚する(サーチしたトリオンに割く召喚権を残してシトリスを立てる「プティカ+キノ」もこれに該当)

  • トリオン召喚に加えてレベル4を供給し、シトリスからキノをサーチしてセラの穴セット効果を誘発(目覚は単独でこれをこなす)


初手の罠カードが1枚の場合
→トリオン召喚時効果、セラの穴セット効果のどちらかを発動する必要がある

  • ランカ召喚時効果でキノをサーチ、ランカ素材にセラをL召喚後にキノを特殊召喚(任意の蟲惑魔+キノでもOK)

  • 要するにキノを用いずにシトリスが成立すればOK


初手の罠カードが2枚以上、かつホールティアが手札にある場合
→セラ成立だけでOK

これらのいずれにも該当しない場合、つまりホールティアが手札に無く他の罠が2枚以上ある場合、罠カード1枚の展開を参照する



展開概要

本デッキの組み合わせ初動は非常に多岐に渡るが、結局目指すのは同じような形であり、組み合わせ初動を個別に記すのは冗長になるため、ある程度体系化して記す。


セラとレベル4が3体並ぶ展開

盤面:セラ+大王鬼牙+落とし穴(+首狩舞)
墓地:ホールティア+トリオン等
手札:素引きによって増Gサーチや2ドローが発生

組み合わせ例:プティカ+トリオン(*)、園+ランカ(*)、トリオン+キノ、プティカ+キノ、ランカ+罠、トリオン+姫邪眼+レベル4、目覚+コスト
*を付した展開はダランベルシアンから目覚をサーチする派生展開あり

  1. セラ+レベル4が3体

  2. (ここまででキノ不使用であれば、シトリスをX召喚してキノをサーチし、キノを特殊召喚する)

  3. レベル4モンスター2体でアロメルスL召喚(蟲惑魔を1体場に残す)

  4. アロメルス効果発動、昆虫蟲惑魔or応G蘇生

  5. アロメルス+昆虫族を素材にアームドホーンL召喚

  6. (アームドホーン効果で手札の昆虫族召喚)

  7. セラ(or召喚した昆虫)+アームドホーン素材に御拝神主L召喚

  8. 御拝神主効果発動、首狩舞サーチ(コストはセラ、シトリスといった植物族を優先)…春化精使用時はスキップ

  9. アームドホーン墓地効果発動、キノ+アロメルス+昆虫を除外し自身を蘇生 ★ここで姫邪眼を除外

  10. 御拝神主+アームドホーンを素材に大王鬼牙L召喚


*の派生展開、コスト1枚要求
(蟲惑の園が場にある)
盤面:セラ+大王鬼牙+落とし穴
墓地:ホールティア+トリオン等
手札:増G

  1. レベル4を3体素材にダランベルシアンX召喚

  2. ダランベルシアン効果発動、目覚サーチ

  3. コスト捨てて目覚効果発動、ゴキポール墓地、ランカorトリオン蘇生

  4. ゴキポール墓地効果発動、応G(もしくは増G不要時は姫邪眼)サーチ

  5. 園発動、ダランべルシアン除外して昆虫蟲惑魔(なければレベル4植物蟲惑魔)蘇生

  6. (5で植物蟲惑魔を蘇生した場合、アロメルスをX召喚し効果で昆虫蟲惑魔を蘇生)

  7. 昆虫蟲惑魔2体を素材にアームドホーンL召喚

  8. アームドホーン効果発動、応G召喚

  9. アームドホーン+応G素材にアティプスL召喚

  10. 応G墓地効果発動、増Gサーチ

  11. 昆虫蟲惑魔x2+応G除外してアームドホーン墓地効果発動、自身を蘇生 ★あれば姫邪眼を除外

  12. アティプス+アームドホーンを素材に大王鬼牙L召喚

返しのターンに園の効果でアティプス蘇生して打点補助可能


セラとレベル4が2体並ぶ展開

盤面:御拝神主+落とし穴+首狩舞
墓地:ホールティア+セラ等
手札:姫邪眼素引きによって2ドローが発生

組み合わせ例:トリオン+罠、レベル4が3体並ぶ展開の被誘発時

  1. セラ+レベル4が2体

  2. レベル4モンスター2体でアロメルスL召喚

  3. アロメルス効果発動、昆虫蟲惑魔or応G蘇生

  4. アロメルス+昆虫族を素材にアームドホーンL召喚

  5. (アームドホーン効果で手札の昆虫族召喚)

  6. セラ(or召喚した昆虫)+アームドホーン素材に御拝神主L召喚

  7. 御拝神主効果発動、首狩舞サーチ(コストはセラ、シトリスといった植物族を優先)…春化精使用時はスキップ

  8. (コストがあれば)アームドホーン墓地効果発動、自身を蘇生 ★ここで姫邪眼を除外

  9. 御拝神主+アームドホーンを素材に大王鬼牙L召喚



複雑な展開(暗記推奨)

【姫邪眼or応G+目覚+コスト】

→セラ+大王鬼牙+狡猾+2ドロー+増Gサーチ
(墓地ホールティア; セラ、シトリス、トリオン等)
 

  1. コスト捨てて目覚効果発動、ゴキポール墓地、目覚蘇生

  2. ゴキポール墓地効果発動、姫邪眼と応Gの手札に無い方をサーチ

  3. 姫邪眼効果発動、手札の応Gを特殊召喚

  4. 応G+目覚素材にシトリスX召喚(★召喚権使用前シトリス)

  5. シトリス効果発動、トリオンサーチ

  6. シトリス素材にセラL召喚

  7. トリオン召喚、狡猾サーチ

  8. セラの穴セット効果発動、ホールティアセット

  9. 狡猾捨ててホールティア発動、自身特殊召喚

  10. セラのリクルート効果発動、ティオ特殊召喚

  11. ティオ効果発動、狡猾セット

  12. ティオ+ホールティア素材にアロメルスX召喚

  13. アロメルス効果発動、応G蘇生

  14. アロメルス+応G素材にアームドホーンL召喚

  15. 応G効果発動、増Gサーチ

  16. (手札に昆虫族いればアームドホーン効果で追加召喚可能、増Gサーチの必要なければランカサーチして召喚できる)

  17. アームドホーン+トリオン素材に御拝神主L召喚(※春化精制約により効果発動不可)

  18. アームドホーン効果発動、姫邪眼+アロメルス+トリオン除外して自身蘇生

  19. 姫邪眼効果発動、エンド時2ドロー予約

  20. アームドホーン+御拝神主素材に大王鬼牙L召喚


手順15において、増Gではなくランカをサーチした派生
→セラ+シトリス+大王鬼牙+フレシア+狡猾+2ドロー

  1. アームドホーン効果発動、ランカ召喚、キノサーチ

  2. アームドホーン+トリオン素材に御拝神主L召喚

  3. アームドホーン効果発動、姫邪眼+アロメルス+トリオン除外して自身蘇生

  4. 姫邪眼効果発動、エンド時2ドロー予約

  5. アームドホーン+御拝神主素材に大王鬼牙L召喚

  6. キノ効果発動、自身特殊召喚

  7. キノ+ランカ素材にフレシアX召喚



【トリオン+目覚+コスト】

→クラリア+シトリス+大王鬼牙+狡猾+2ドロー or増Gサーチ(墓地ホールティア; セラ等)

  1. トリオン召喚、狡猾サーチ

  2. トリオン素材にセラL召喚

  3. コスト捨てて目覚効果発動、ゴキポール墓地、トリオン蘇生

  4. トリオン特殊召喚時効果発動&ゴキポール墓地効果発動、姫邪眼サーチ(応Gサーチでも可)

  5. セラの穴セット効果発動、ホールティアセット

  6. 狡猾捨ててホールティア発動、自身特殊召喚

  7. セラのリクルート効果発動、ティオ特殊召喚

  8. ティオ効果発動、狡猾セット

  9. ティオ+ホールティア素材にシトリスX召喚

  10. シトリス効果発動(ティオをコストに)、キノサーチ

  11. キノ効果発動、自身を特殊召喚

  12. キノ+トリオン素材にアロメルスX召喚

  13. セラ+シトリス素材にクラリアL召喚

  14. アロメルス効果発動、トリオン蘇生

  15. アロメルス+トリオン素材にアームドホーンL召喚

  16. アームドホーン効果発動、姫邪眼(or応G)召喚

  17. 姫邪眼+アームドホーン素材に御拝神主L召喚(※春化精制約により効果発動不可)

  18. アームドホーン効果発動、姫邪眼+アロメルス+トリオン除外して自身蘇生

  19. 姫邪眼効果発動、エンド時2ドロー予約

  20. アームドホーン+御拝神主素材に大王鬼牙L召喚

  21. (エンド時)クラリア効果でシトリス蘇生+姫邪眼適用で2ドロー 

  22. (相手ターン)ホールティア墓地効果発動、セラ蘇生


【プティカ+目覚+コスト】

→クラリア+シトリス+大王鬼牙+狡猾+2ドロー+増Gサーチ(墓地ホールティア; セラ、トリオン等)

  1. プティカ召喚、園サーチ

  2. コスト捨てて目覚効果発動、ゴキポール墓地、自身蘇生

  3. ゴキポール墓地効果発動、姫邪眼サーチ

  4. プティカ+目覚素材にシトリスX召喚

  5. シトリス効果発動、トリオンサーチ

  6. シトリス素材にセラL召喚

  7. 園発動

  8. 園適用:トリオン召喚、狡猾サーチ

  9. セラの穴セット効果発動、ホールティアセット

  10. 狡猾捨ててホールティア発動、自身特殊召喚

  11. セラのリクルート効果発動、ティオ特殊召喚

  12. ティオ効果発動、狡猾セット

  13. トリオン+ティオ+ホールティア素材にダランベルシアンX召喚

  14. ダランベルシアン効果発動、応Gサーチ

  15. 園効果発動、ダランベルシアン除外してトリオン蘇生

  16. 姫邪眼効果発動、手札の応G特殊召喚

  17. 応G+トリオン素材にアームドホーンL召喚

  18. 応G墓地効果発動、ランカサーチ

  19. アームドホーン効果発動、ランカ召喚

  20. ランカ効果発動、キノサーチ

  21. キノ効果発動、自身特殊召喚

  22. ランカ+キノを素材にアロメルスL召喚

  23. アロメルス効果発動、応G蘇生

  24. 応G+アームドホーン素材に御拝神主L召喚(※春化精制約により効果発動不可)

  25. 応G墓地効果発動、増Gサーチ

  26. セラ+アロメルス素材にクラリアL召喚

  27. アームドホーン墓地効果発動、姫邪眼+アロメルス+応G除外して自身蘇生

  28. 姫邪眼効果発動、エンド時2ドロー予約

  29. アームドホーン+御拝神主素材に大王鬼牙L召喚

  30. (エンド時)クラリア効果発動、シトリス蘇生+姫邪眼適用で2ドロー 

  31. (相手ターン)ホールティア墓地効果発動、セラ蘇生


【目覚+コスト】

→セラ+大王鬼牙+狡猾
(墓地ホールティア; トリオン、シトリス等)

  1. コスト捨てて目覚発動、ゴキポ墓地、自身蘇生

  2. ゴキポ効果発動、トリオンサーチ

  3. トリオン召喚、狡猾サーチ

  4. トリオン+目覚素材にシトリスX召喚

  5. シトリス効果発動、キノサーチ

  6. シトリス素材にセラL召喚

  7. キノ効果発動、自身特殊召喚

  8. セラ効果発動、ホールティアセット

  9. 狡猾捨ててホールティア発動、自身特殊召喚

  10. セラ効果発動、ティオ特殊召喚

  11. ティオ効果発動、狡猾セット

  12. ティオ+ホールティア素材にアロメルスX召喚

  13. アロメルス効果発動、トリオン蘇生

  14. トリオン+アロメルス素材にアームドホーンL召喚

  15. アームドホーン+セラ素材に御拝神主L召喚

  16. キノ素材にセラL召喚

  17. アームドホーン墓地効果発動、キノ+アロメルス+ゴキポール除外して自身蘇生

  18. アームドホーン+御拝神主素材に大王鬼牙L召喚


【目覚+コスト】★増Gサーチして増G受ける展開

→リトルナイト+Gサーチ(特殊召喚2回)

  1. コスト捨てて目覚発動、ゴキポ墓地、自身蘇生

  2. ゴキポ効果発動、応Gサーチ

  3. 応G召喚

  4. 目覚+応G素材にリトルナイトL召喚

  5. 応G効果発動、増Gサーチ



さいごに

今回のデッキはこちらの配信にて使用した。


動画内でも触れているが、次のような点が残課題として挙げられる。

  • 後手で明確なプランが無く、蟲惑魔召喚時効果通るように祈りながら展開するしかなかった(本命の展開自体が細いが、それを通すためのブラフを用意する余裕もない)

  • 手数が少なく展開が細い蟲惑魔デッキは誘発に対して「セラ+素引き罠」で止まることが多いが、誘発を多く投げても相手の誘発を消費させられるわけではないこと、素引き罠の枚数が少ないことから、止まった盤面が貧弱であった


抹殺の指名者

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