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祈りの狼煙があがるとき 〜MAN WITH A MISSION「ONE WISH TOUR」初日広島公演 ライブレポ〜

どーも!!毎度おなじみの
#Shiba的ライブレポ でございます!!

このレポ、約8,200字記載しております。
いつもよりは、ちょっと短いライブレポになるのですが、その分濃いものが仕上がったのかな、と思っています。
よかったら、最後まで覗いて下さいね!!

⚠️このレポに関しまして、Twitter等でこの日のライブのセトリがあがっているのを確認しています。なので、今回はセトリ込みでのレポをまとめようと思っています。⚠️

札幌公演の配信やこれから先の公演を参戦される方で、ネタバレを避けたいという方がいれば、ここで引き返すことをオススメいたします。結構、がっつりとライブの内容触れていきますので。そこをご理解の上、レポをお楽しみください。

あと、遅くなりましたが、このnoteを開いてくださり、ありがとうございます!これから始まる新たな音楽の旅に、少しだけお付き合い願えたらと思います。

広島と私と狼たち

唐突に個人的な話をしてしまうのだが、まもなく大学生活が終わる。学生生活ラスト、特にこの4年は多くのライブを観に行った。何公演かはカウントしないけど、まぁ多かった。

そんな4年間の中で、特にお世話になった街がある。それが、中国地方最大の都市・広島だ。

私が通ってた大学は山陰の鳥取にあった。
そんな鳥取から遠征をするとなると、ベタなルートは大阪か広島だった。私は、広島という街にとてつもなく惹かれていた。平和の祈りを持つ街であり、地方的な空気と都会的な空気が程よく入り混じる、そして人の良さとか… 20回近く行ったような気がするけど、行く度にその街の良さや空気感に魅了されていたのだ。
生まれ変わるのなら、広島の人間になりたいくらいに。夕飯食べながら、カープの話題とか喋りたい、みたいなね 笑

話がズレてしまった。
そんな広島には思い出深いライブがいくつもあった。その中でもベスト3に入るくらいに印象的なライブとして、2019年4月のMAN WITH A MISSION 広島グリーンアリーナ公演があった。

当時、アルバム『Chasing the Horizon』を提げた世界ツアーを回ってた狼たちは、日本での凱旋公演をアリーナ規模で全国を巡っていた。その広島公演、中国地方最大キャパでのワンマンライブがこの日行われていた。

ライブのことを多くは書かないけど、一言でまとめるのなら、涙が止まらないライブだった。というのも、この日に至るまでの私は相当精神的にズタボロな状態だった。そのズタボロな環境から解放されたばかりの私に待っていたのが、この日のライブだった。

この日のライブの中盤に「Find You」という曲が含まれていた。客席からはスマホのライトを灯して、幻想的な景色が広がるシーンがあった。ロックバラードな曲とその幻想的な景色を眺めていたら、涙が止まらなくなってしまった。普段、ライブ中に涙を流すことなんて一度もなかったのに、この日のライブはその瞬間は涙が溢れて止まらなかった。

自分の中にあった、ひとつのダム… 大きい傷なのか壁なのか、そういう何かが崩れ落ちて、感情が溢れてしまった瞬間だった。その日以降、自分の中にあった何かを赦せるようになった気がした。それ以降、感情を素直に表すようになった気がする。良くも悪くも。嬉しい時は嬉しくて、泣きたい時は泣いて… 自分に素直になれるようになったのかもしれない。

そういう、自らの生きてる世界と音楽が共鳴する瞬間が、この日のライブにはあった。そういう経験っていつでも体験できるわけではないように思える。数少ないことな気がするのだ。だから、私にとって印象深いライブのひとつに、この日の広島でのマンウィズがあるのだ。

そのライブから約2年となったこの日。
2021年3月17日、私は再び広島にいた。

目的はもちろん、MAN WITH A MISSIONのライブだった。あの日の広島グリーンアリーナ以来のマンウィズのライブ。どうしても、このタイミングで観に行きたかったライブだった。

というのも、大学卒業後は地元に戻る。
地元で就職することになっている。

地元が静岡の方だから、社会人になってから中国地方を旅するタイミングはきっと少なくなるような気がする。そんな中で、今やりたいことって、行きたい街を巡ることなのかなと思えてきた。真っ先にあがったのが、広島だった。

広島でライブを観たい。
叶うのなら、自分にとって大事な思い入れの強い音楽をそこで浴びたい。

そんなとき、MAN WITH A MISSIONのツアーの情報が流れてきた。

「これだ…!!!」

なんとしても、行こうと決めた。
しかし、昨今の感染対策によるキャパの縮小は、チケットの倍率をより引き上げることとなってしまった。FC先行、一般先行、ことごとく散った。イー◯ラスの落選メールを何度見たことだろう?
2月末の時点で、チケットは取れずにいた。

流石に… 諦めるべきだろう。

そんな中、急遽FC・一般の2次先行が行われた。一か八かで応募した結果… 広島公演のチケットを取ることができた。

「取れた…!!」
「広島でマンウィズに再会できる!!」

嬉しさのあまり、声が出なかった。
それくらい、私は興奮していた。

それは、2021年3月11日のこと。
ライブまで1週間を切ったタイミングだった。

急いで行き帰りの切符を買った。
そして、その日を迎えた。

事前に予約したTシャツとタオル。
このツアーのTシャツは好みだった。
なんせ、このツアーのメインとなるEP盤『ONE WISH e.p.』で、DJサンタモニカが着ているシャツと同じモデルだからだ。

このEP盤に入ってる新曲、特に昨年10月から3ヶ月連続で配信された曲は好みばかりだった。故に、この曲を生で聴いてみたくなった。

そして、私は広島にやってきた。

開演前の話

今回のライブ「MAN WITH A MISSION presents ONE WISH TOUR」の初日となる会場は、広島文化学園HBGホール。原爆ドーム・平和記念公園から歩いて10分弱のこのホールは、最大で2,000人収容する、広島県内を代表するホールのひとつである。

といえども、前述のように感染対策やイベントのガイドラインによって、この日の観客数はおよそ900人くらいに抑えての開催だったはず。

しかし、マンウィズのライブはそれでも安定的だった。色んな意味で。
それは、開演前の話に遡る。

14:40頃。
少し早めに会場を下見にやってきた私。
その頃、物販の準備でロビーには多くの人が列を作っていた。ざっと見て、100-200人弱だろうか?

やはり、マンウィズの物販は並ぶ 笑
私も、必要なグッズはほとんど買っていたものの、色違いのTシャツが欲しくなって、列を並ぶことにしたのです。

物販開始の15:30。
後ろを見ると、道路の方にまで列が伸びていました。グッズの人気は、凄まじい 笑

1時間弱待って、欲しいTシャツは購入完了。
ちなみに、この日の物販は開場中には全て完売となっていたようです。行かれる方は、お早めの準備・そして叶うのなら通販を使う事をオススメしたいと思います(通販での再販、あるのかな?)。

平和記念公園や原爆ドームを巡っていたら、もう開場時間の18:00になっていました。

無事に会場入りして、この日の席へ。
2階席4列目となるこの場所は、有難いことに通路側。スペースが少し多めでなんか嬉しい。もちろん、周りへの配慮をしつつも、自分なりに楽しむことにしました!

定刻から数分過ぎた19:04。
会場内を流れていたBGMの音量が大きくなり、ステージが暗転。ライブの幕が上がりました。

マンウィズ、2年ぶりの広島ライブ

開演 19:04 終演 20:45

いつものSEが大音量で流れ始め、客席は総立ち、手拍子の中、狼たち5匹とサポートギタリストのE.D.Vedderの6名がステージに登壇。いつもの顔ぶれ、いつものステージ。Jean-Ken Jonney(Gt/Vo)(以下、ジャンケンと表記)が「Boy & Girls We are MAN WITH A MISSION」と客席に叫び、ライブはEP盤にも収録されてた「All I Need」で幕を開けた。

そこはいつも通りのライブだった。
ただ、感染対策の都合により声を出したりタオルを振り回すこと、この日は座席ありだからモッシュ&ダイブがない。それが、いつものライブと違いだけ。音がなった瞬間、それに応えるように客席は手を振り踊り出す。狼たちはそれに呼応するように演奏のテンションを上げていく。Tokyo Tanaka(Vo)(以下、タナパイと表記)は、この日のライブは客席の方をずっと眺めながら、そして観客の声なき歓声を聞き取るようにマイクに歌声を乗せていた。曲が終われば、割れんばかりの拍手がホール内に鳴り響く。もうここは、ライブハウスのようなものなのだ。

「懐かしい曲をやります」とジャンケンが言った2曲目は、2013年の配信シングル「Wake Myself Again」(以下、ジャンケンの発言に関しては日本語訳した表記でお送りします)。
この曲のライブでの披露は久々なのではないだろうか?私はライブでこの曲を聴くのが初だったから(そして、しっかり聴き始めるようになった時期の曲ということもあって)、イントロが鳴った瞬間驚いたのと同時に、興奮が止まらなくなっていた。

この曲が終わったときに、客席からの拍手と割れんばかりの歓声が… 響き渡っていた。客席からは声が出せないのに、何故歓声が?

続く最初のMCで、「お前らが声出せないから、自前で歓声を持ってきました。きっと、こんなこと思ってるんだろ?」とジャンケンが話す。その “自前の歓声” をしっかり聞いてみると、「マンウィズ最高!」だとか「ジャンケーン!」とか、名前を叫んだり黄色い歓声だったり、色んなものが入り混じっていた。どっかのタイミングで録音したのかもしれない。狼たちは、手作りでもその “声” とともにライブを作ろうとしていたのだ。この “自前の歓声” は狼たちがMCに入る前に流れていた。

そんな思いとともに、ライブは徐々にヒートアップしていく。2016年のアルバム『The World’s On Fire』に収録された「Give it Away」、最新EP盤から「evergreen」と続き、ライブ定番曲のひとつ「Get Off Of My Way」へ。どの曲も手を振り踊るフロア、そしてブレーキなどない加速し続ける狼たちのロック。私は、声は出せないなりに盛り上がる。Kamikaze Boy(Ba)(以下、ボイさんと表記)も、上手から下手まで動きながらベースを鳴らしていた。

特に「Get Off〜」の最後でのジャンケンの「かかってこんかい」を聴くと、私は「これだ!」みたいな感覚になって、少し震える。嬉しい意味でね。
自分がここにマンウィズのライブらしさを感じるとするのなら、「FLY AGAIN」の手を振る景色と「Get Off〜」でのジャンケンの煽りやタナパイの手を左右に上げる振りをしてサビを歌い始めるシーンの2曲かなと思っていて。序盤のセットリストを眺めてると、新しい曲を織り交ぜつつも、マンウィズらしいテンションを持った展開があるな、と思うのでした。

ここで2回目のMCへ。
広島でのライブが2019年以来2年ぶりであることに触れながら、この日のライブへの思いをジャンケンは語っていた。

「声は出してはいけない、という事になってるらしいですが、でも皆さんの拍手がね、しっかりと心に届いています。今日は来てくれて本当にありがとうございます」

そう続き、狼たちは「Telescope」を披露。
EP盤に収録されたシングル曲って、緊急事態宣言後に作られた曲が多いと思うことから、前に進もうとする想いやロックに対する熱量が強い曲が多いような印象があって。特に、この曲は前に進もうとする想いが一番強い曲な気がする。狼たちは1音1音丁寧に、その曲を届けた。

盛り上がりながらも聴き入るような曲に続いた「Raise your flag」も、旗を掲げろというメッセージと、今の時代に対する進んでいく想いはなんか呼応するような曲に聴こえてきた。演奏の熱がより盛り上がる中、曲に続きSpear Rib(Drum)(以下、リブちゃんと表記)とDJ Santa Monica(以下、サンちゃんと表記)のDrums&DJ Sessionへ。この日の公演から新調したというリブちゃんのドラムは、バスドラムのデザインが変わったスタイリッシュなデザインとなっていました。

セッション後は、いつも通りリブちゃんとサンちゃんがステージ前に出て、手を繋ぎ拍手を受ける… のだけども、流石に距離を取る時代、手は繋がずに(エア手繋ぎ)で、深くお辞儀をし、拍手をもらい、2匹は一旦ステージを後にした。

ライブは後半戦へ

ここで、恒例のVTRが流れてから、ライブは後半戦は突入(VTRに関しては、後日開催予定の札幌公演のライブ配信で観れるような気がするので、ここだけは敢えて伏せておきます)。

VTRのあと、ステージ上にはタナパイ、ジャンケン、E.D. Vedderの2匹+1人が。「普段はアコースティック編成でここで私が歌うのですが、うちのタナカが休みはいらないということで」とジャンケンが話し(タナパイはそれに対して、そういうことではないというリアクションをとり)、アコースティックアレンジで「Find You」を披露し、後半戦の幕が開いた。

ここで、ボイさん、リブちゃん、サンちゃんと他の狼たちがステージに戻ると、ジャンケンは先日3月13日に配信された福島・双葉町で収録されたライブ「CONNECT WITH 3.11」の話題へ。初の全編アコースティック編成で臨んだライブで感じた手応えから、次はそのライブでも披露された「アカツキ」を、同じくアコースティックアレンジでパフォーマンスした。

楽器を持ち替え、いつものバンド編成に戻った狼たちは、再びライブの熱気を強めていく。2013年のアルバム『Tales of Purefly』から「evils fall」でその勢いを取り戻し始める狼たち。間髪入れずに雪崩れ込むメドレーでは、「My Hero」・「database」・「Dead End in Tokyo」と新旧のシングル曲を続けて披露した。

メドレーを終えて、再び “自前の歓声” が流れた後、ジャンケンはこのツアーのメインとなっているEP盤『ONE WISH e.p.』に触れつつ、昨年10周年イヤーだったにも関わらず予定していたものがほとんどキャンセルになった状況を踏まえ、こんなことを話した。

「多くのアーティスト、日本だけでなく世界中が2020年色々とできなくなった中で、今年は少しずつではありますが少しずつライブを再開させていくと思います。そんな中で、今年は昨年できなかったことをたくさんやっていこうと思ってます。どんな状態になっても、願うことはひとつだと思います。いつかまた元通りのライブが出来る日が来ると思います。その時まで、生きていきましょう」

そう続き、EP盤に収録された新曲「ONE WISH」を披露し、ライブは本編ラストの「FLY AGAIN -Hero’s Anthem-」へ。手を左右に振るサビの定番は、観客と狼たちが一体となった、この日のハイライトであったはずだ。

狼たち5匹+1人がステージを降りた後、『緊急告知』と題された映像が流れた。そこで、2021年は全国の夏フェスに多く出演することを発表。アンコール前の “焼肉コール” (声は出せないから手拍子で)のあと、再び狼たちがステージに戻ったのち、ジャンケンは「今年は多くのフェスに出て、昨年できなかったことをたくさんしたいと思います。中国地方だったら、ワイルドバンチとか… まだ発表されていませんけど、多くの夏フェスに出ますので、そこでまた人間の皆さんに会えることを楽しみにしてます」と話し、嬉しいムードがホール中に包まれた。

アンコールは「Remember Me」から始まり、昨年発表されたシングル「Change the World」でライブは終演。手元にタオルを掲げながら、「We were MAN WITH A MISSION!」とジャンケンは叫び、演奏を終了。狼たちは客席に手を振りながら(リブちゃんは声は出さないものの、いつもの「1,2,3 ガウ!」とやり)、ステージを去っていった。約2時間弱となるライブは、メドレー含め18曲披露し、ツアー初日・広島文化学園HBGホール公演は幕を下ろした。

((ここで載せた写真は、MAN WITH A MISSION公式Twitterより抜粋しました))

この日のセットリスト

MAN WITH A MISSION presents
ONE WISH TOUR
2021.03.17 広島文化学園HBGホール

01, All I Need
02, Wake Myself Again
03, Give it Away
04, evergreen
05, Get Off Of My Way
06, Telescope
07, Raise your flag
08, Drums & DJ Session
09, Find You (Acoustic ver.)
10, アカツキ (Acoustic ver.)
11, evils fall
12, メドレー
・My Hero
・database
・Dead End In Tokyo
13, ONE WISH
14, FLY AGAIN -Hero’s Anthem-

((アンコール))
15, Remember Me
16, Change the World

最後に…

私にとって2年ぶりのマンウィズは、ライブができる状況や背景が変わっていても、いつも通りのマンウィズのライブそのものであった。

手を振ったりステップを取ることが楽しいし、何より狼たちの演奏がカッコいい。震えるし。客席を見渡しても、一人ひとりいい顔をして楽しんでいるし、どの瞬間を観ても「ライブはアーティストと観客ともに作り上げるものなんだな」という瞬間が多くあった。どんな状況であっても、マンウィズはマンウィズであるし、ライブはカッコいい。そんなことを再認識したというか、何より無くしかけてた感覚を取り戻した。そんな2時間でした!

このツアー、行けてよかった。
そんなことを、帰りの路面電車に乗りながら思っていた。しばらく、広島とBye-byeする。そんななんかセンチメンタルな感覚はあったけど、それ以上に余韻というものが強いライブであった。

この日、広島でやりたいことはたくさんやった。広島焼も存分に食べたし、原爆ドームも平和記念公園も巡った。Twitterで、タナパイが寄ったという、スムージー店・PEACE&MOSHさんで、ラズベリーのスムージーを頼んで、飲んでみた。甘酸っぱくて美味しかった。この日は、目に映るもの全てが素敵で、なんか感動してしまう私がそこにはいました。

原爆ドーム前にあった桜の木には、僅かではあるが、桜の花が咲いていた。もうすぐ、春なんだという報せが、季節というものやこの日の刹那なんてものを思い浮かばせる。なんか… 切ないです。また行けると思うけど、春のこの瞬間がとても愛おしく思えてしまった。そう思うとは思わなかったから、尚更なのかも。

学生生活のラストに、この広島でMAN WITH A MISSIONを観ることが出来てよかった。

この広島で、たくさんの思い出を重ねることができてよかった。そんなことを… 大学の卒業式を控えた私は、切なくも愛しくも、そんなことを3月の暖かい空気の中、思うのでした。

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ありがとうございました!

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