とうとう来たなこの時が「2019年 日本の広告費」-これからのネット広告の責任-

本日、株式会社電通によって「2019年 日本の広告費」が発表された。

特筆すべき内容としては「インターネット広告費が初の2兆円超えをしたこと」そして「インターネット広告費がテレビ広告費を抜いたこと」でしょう。

これは、インターネット広告業界に携わる者からすれば"悲願"と言えるものかもしれない。

SNS上では
・これは「時代が変わった」瞬間なのかも
・ついにこの日がきた!
・歴史的な転換期に出会えた

と、言った声をそこかしこで聞きましたし、私の今回のタイトルも「とうとう来たなこの時が」です。

私が2012年卒として就職活動していた頃にも「日本の広告費」から引用されたインターネット広告の市場の伸び率を学生に示し「いつかはテレビを抜く」と、当時イケイケのSEO企業や、Webマーケティング企業と伝えていました。

必ずしも全体がそうだとは思いませんが、インターネット広告業界 VS マス広告業界と言った図式も、当時の学生だった私からすると感じ取られたものです。

少なからずWebマーケティングの業界にも関わっていた私からすれば、いずれ必ず来るだろうことが、予想以上に早く来たと言った感覚で、実際に広告業界にいる方々もそう言った印象を受けているのではないでしょうか。

電通や博報堂と言った大手総合広告代理店も、デジタルエージェンシーを抱え、ナショナルクライアントへの総合的な提案に、当然のごとくインターネット広告を組み込んでいます。

オフラインとオンラインを組み合わせ、カスタマージャーニーを考え、企業全体のマーケティング戦略を構築するのが主流なため、伸びない理由がなかったというのが率直な意見です。

インターネット広告業界の責任

しかしながら、名実ともに日本の広告業界でもっとも大きな市場となったインターネット広告には、まだまだ多くの問題が孕んでいます。

■記憶に新しい「漫画村」事件。
漫画村に配信するアドネットワークの存在などが話題になりました。

■マスメディアも取り上げる「フェイク広告」。
インターネット広告の審査の甘さと、代理店のモラルの欠如がもたらした事件です。

■DMCA不正申請事件。
広告とは異なりますが、DMCAを逆手にとった手法で自社の評判を削除したり、競合サイトを攻撃するといったことも行われていました。

挙げ列ねても、テンションはあがらないので、いくつかにとどめますが。

収益を求めるがゆえに、広告倫理が問われることを起こしてしまう」という構図の問題が多く発生しているように思います。
それは、まだまだ整備されていない環境が故に発生することだとも思いますし、ビジネスは慈善事業では無いので、グレーゾーンを攻める!といった考えも理解できなくはありません。

しかし、業界内での自浄作用を働かせようと意見を発信されるような方もいらっしゃる中で、名実ともに最大の市場となったインターネット広告業界において、一層の業界の整備が必要なのではと感じる訳です。

今後、インターネット広告は、広告業界を牽引していく存在になることは間違い無いでしょう。

今回のテレビを追い抜いたことを機に、業界にける社会的な責任をさらに自覚し
働く人や、広告を見る消費者、広告主などの関わる人や組織にとってよりよい業界になればと思い、記事を執筆いたしました。

長文失礼いたしました。

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