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データドッグの競争力。大口顧客は簡単に乗り換えない

Datadog ($DDOG)を評価する際に犯しがちな間違いは、同社の25以上の製品のうち1つか2つを、個々の製品でわずかに優れているかもしれない競合他社と比較することです。

これによって顧客が乗り換えると思い込んでいるのだ。しかし、この見方は、特に大企業の顧客に対するDatadogのプラットフォーム戦略の力が過小評価されている。

第一に、Datadogは、インフラ監視、アプリケーション・パフォーマンス監視、ログ管理、ユーザー・エクスペリエンス監視、セキュリティなどの統合スイートを提供している。その価値は、プラットフォームの幅広さと製品間のシームレスな統合にある。多くの顧客は、個々のツールだけでなく、フルパッケージを求めてDatadogを選択している。

第二に、大規模な組織では、セキュリティ、スケーラビリティ、導入の容易さ、サポートの質といった要素が、ポイント・ソリューションの小さな機能や価格の差を上回ることが多い。Datadogが採用されれば、プラットフォームを切り替えるコストとリスクは高くなる。

第三に、Datadogの「着地と拡大」モデルは非常に効果的であることが証明されている。既存顧客内での利用拡大や追加製品のクロスセリングによって収益が大きく伸びていることは、同社のプラットフォーム・アプローチが共感を呼んでいることを示している。粘り強さと拡大は、競争上の勝ち負けよりも重要である。

第四に、真に製品を評価するには、単にスペックシートを比較するだけでなく、深い技術的な調査が必要である。Datadogは、製品のリーダーシップと絶え間ない技術革新で高い評価を得ている。頻繁なリリースにより、顧客ニーズの最先端を走り続けている。

結論として、競合他社は優れた個々の製品でいくつかの取引を勝ち取るかもしれない。しかし、Datadogのプラットフォームの広さ、企業へのフォーカス、拡張ベースのモデル、迅速なイノベーションの組み合わせは、Datadogを非常に守備範囲の広いものにしている。ある分野でライバルがわずかに優れているからといって、大口の顧客がDatadogを引き抜き、取って代わると考えるのは、プラットフォームの力を過小評価することになる。とはいえ、Datadogはリードを維持するために技術革新を続けなければならない。

投資家にとって重要なのは、細かな機能比較にとらわれず、Datadogのプラットフォーム全体の価値提案に注目することだ。大企業セグメントでは、堀は一見したところよりも広い。

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