忍殺TRPGリプレイ【ソードマン・ロマンティック】02
前回のあらすじ:ネオサイタマの駆け出し傭兵ニンジャ・ロングソードは、ヤクザオヤブンを暗殺せよとのビズを受けた。情報によれば、彼にはハオカーというニンジャのヨージンボがついているが、前金を貰った以上はやるしかない。ロングソードはカチコミを開始!カラダニキヲツケテネ!
◆
しめやかな風はやがて、やや高く丘めいた場所に建てられた邸宅にたどり着いた。正門の両脇にヤクザが二人。入っていくヤクザリムジンにオジギしている。「おっぱじまってやがる……30分後の運命も知らずによ……」ロングソードは呟く。さて、どうやってあの関門を抜け、邸宅へ潜入すべきか?
ロングソードは……無造作に、真正面から正門へ近づいていく。そして門衛ヤクザたちにオジギすると、カタナを抜いた!SLASHSH!「「アバーッ!」」緑色の血液を噴き上げ、2つの生首が宙を舞う!「「「エッ」」」周囲の客たちはあっけにとられ、呆然としながら噴き上がる血を浴びた。
「「「アイエエエ!?」」」数秒後、客たちは一斉にパニックを起こし、悲鳴を上げて逃げ惑う!ロングソードはその隙に邸内へ!仕事の始まりだ!
襲撃開始
パオーパオーパオー……!警報が鳴り出した。『ザッケンナコラー!』『スッゾコラー!』『ドシタンス!』『デイリダー!』『カチコミダー!』ヤクザたちは右往左往して敵を探している。混乱を尻目に邸宅へ駆け込むと、廊下には三人の護衛ヤクザが控え、周囲を油断なく警戒している。
「イヤーッ!」SLASH!「アバーッ!」ロングソードは躊躇なく血刃を振るい、ヤクザの首を刎ねた!構成員を皆殺しにすればインセンティブ重点!「ドーモ!俺はニンジャだ!」「ワッザファック!?」「カチコミダー!」
「「ドカマテッパダラー!」」BLAMBLAM!二人のヤクザはロングソードへチャカガンを撃つ!「イヤーッ!」SLASH!「アバーッ!」ロングソードは銃弾の軌道を見切って躱し、懐に踏み込んで斬り殺す!「ウオオーッ!?」残り一人になったヤクザは恐慌状態でチャカを撃つ!BLAMN!
「イヤーッ!」SLASH!「アバーッ!」ロングソードは紙一重で見切って躱し、ヤクザを斬り殺す!ナムアミダブツ!廊下はたちまちブラッドバスだ!「恨みはねェが、カネのためだ」ロングソードはカタナを振るって瞬時に血糊を拭うと、オヤブンの部屋へとまっしぐらに駆け出す!「イヤーッ!」
オヤブンの部屋
SMAASH!重厚なヤクザドアを蹴破りオヤブンの部屋へ突入!「ドーモ、ロングソードです。このクランを皆殺しに来ました」カタナを手にして威圧的アイサツ!「アイエエエ!」「せ、センセイ!ヤッチマッテクダサイ!」トコノマに下がってゆくのはオヤブンのリウジと、ドラ息子のシンジだ。
「ニンジャ。ナンデ」護衛ニンジャはロングソードを見て訝しんだ。「ナンデとは何だ。アイサツしろや」ニンジャはアイサツされれば返さねばならない。古事記にも書かれている。「チッ……ドーモ、ハオカーです」
◆ハオカー(種別:ニンジャ)
カラテ 3 体力 3
ニューロン 2 精神力 2
ワザマエ 3 脚力 2/N
ジツ 0 万札 5
攻撃/射撃/機先/電脳 4/ 3/ 3/ 5
回避/精密/側転/発動 4/ 3/ 3/ 0
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
▶テッコLV1:カラテと回避+1
▷放電ネイルガン:ダメージ1+電磁、回避H(事前情報入手によりN)
▶生体LAN端子LV1:ニューロン+2、イニシアチブ+1
◇ジツやスキル
◉ランスキック
能力値合計:8
両者はアイサツを交わし、カラテを構えた。ハオカーの背後ではリウジたちがチャカを構える。実力は恐らく互角。強力な射出武器と援護射撃があるぶん、ややハオカーの有利か。……一触即発アトモスフィア!
戦闘開始
1ターン目
「イヤーッ!」ハオカーは距離をとって掌をかざし、テッコから釘型弾丸を射出!だが事前調査により手の内は知れている!「イヤーッ!」ロングソードは一瞬早く懐へ飛び込み、カタナを振り抜く!SLASH!「イヤーッ!」ハオカーは紙一重でブリッジ回避!ワザマエ!「「「スッゾコラーッ!」」
リウジとシンジ、護衛ヤクザはロングソードめがけチャカガンを構え一斉射撃!BLALALAM!「イヤーッ!」銃弾の軌道を見切ってブリッジ回避!
2ターン目
「クタバレーッ!」ハオカーは再び距離をとり、ロングソードの背後の釘型弾丸へとテッコの先端をかざす!ZZAAPP!両者の間に稲妻が走る!これが彼のヒサツ・ワザだ!スゴイアブナイ!「イヤーッ!」ロングソードは横っ飛びして電撃を回避し、ハオカーへ斬りかかる!SLASH!「イヤーッ!」
ハオカーは間一髪でしゃがみ回避!「「「タマトッタル!」」」ヤクザたちはロングソードへ一斉射撃!BLALALAM!「イヤーッ!」跳躍回避!
3ターン目
「ウオーッ!」ハオカーは戦法を切り替え、ヤリめいたキックをロングソードの脇腹へ放つ!「イヤーッ!」ロングソードは身を翻して躱し、カタナで斬りかかる!SLASH!「ヌウーッ!」ガキィン!ハオカーはテッコで防御!「「「テメッコラー!」」」BLALALAM!「イヤーッ!」銃撃回避!
4ターン目
ニンジャ同士の凄まじい攻防が続き、応接室にはカラテが満ちる!「死ねーッ!」ハオカーは必死でカラテを繰り出す!SMASH!「グワーッ!」命中!ロングソードがよろめく!「やってくれたな!イイイ……!」ロングソードはアドレナリンをみなぎらせ、縄めいた筋肉を浮き上がらせる!
「イイイヤァアアアーーーッ!」SLAASH!地を這うような低い構えから、カタナを思い切り横に振り抜く!ヒサツ・ワザだ!どくん……ハオカーはアドレナリンを過剰分泌させ、これを跳躍回避せんとSLAASH!「グワ、アバーッ!」ナムアミダブツ!一瞬早くカタナがハオカーの両膝を切断した!
「「「うおおおーッ!」」」BLALALAM!体勢を崩したロングソードに銃弾の雨が降り注ぐ!「イヤーッ!」ロングソードは斬り飛ばしたハオカーの脚を肉の盾にして防御!「ヨージンボは倒したぜ!次はテメエらだ!」「アイエエエ!」ドラ息子のシンジは腰を抜かし失禁!だがリウジは耐える!
「マッタ。見事だ、ロングソード=サン。そいつの代わりに、ワシに雇われてくれ。カネなら出す。依頼主の倍、いや十倍出そう!」「こっちも商売なんでな。アンタとシンジ=サンの首を持ち帰らねェと、信用を失う」ロングソードはカタナを構え、無慈悲に宣告した。「俺のために死んでくれや」
邸宅内の電子セキュリティは、大部分がコバヤシノのハッキングによって制圧されている。トコノマの脱出口も塞がれ、逃げ場はない。「来るな!来るなーッ!デンチュニゴザル!」シンジはNRSで泣き叫び、弾切れを起こしたチャカを向けた。「教えてくれ。そっちの依頼主は……」「言わねェよ」
「ま、待て……ナンデ、テメエ……俺の計画が……」ハオカーは何事かを呟きながら、うつ伏せになってもがき、立ち上がろうとする。「俺がやるはず……だったのに、ナンデ」ロングソードは訝しんだ。だが聞いている暇はない。「時間稼ぎはやめろ。死ね」ロングソードは彼をカイシャクした。
「サヨナラ!」KABOOOM!ハオカーは爆発四散した。
戦闘終了
エピローグ
……ロングソードは抵抗するリウジとシンジも殺し、駆けつけた残りのクラン構成員も皆殺しにすると、3つの首級を手に悠然と引き上げた。迎えのタクシーにはコバヤシノが乗っている。「お疲れ様でした。実際見事な手際でしたね」「俺にかかればこんなもんだ。ねぎらいのスシでもくれや」
「ハイ、ドーゾ。オーガニックとは行きませんが」コバヤシノはスシパックを差し出した。「アイアイ」ロングソードはケミカル色の成形スシを摘み、呼吸を整えて負傷を癒やす。どういう仕組みかは不明ながら、ニンジャはスシを食べると傷の回復が実際早い。闇医者にかかるよりは安上がりだ。
「ハオカー=サンが妙なことをぬかしてたが、そっちの都合なら詮索しないでおくぜ」「それが賢明ですね」コバヤシノはアルカイック・スマイルを浮かべた。フリーランスでやっていくなら、依頼主の背後にあまり深入りしないほうがよい。詮索好きの犬は棒で殴られる。ミヤモト・マサシの言葉だ。
【ソードマン・ロマンティック】終わり
リザルトな
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