忍殺TRPGリプレイ【マン・ウィズ・ア・ミッション】03
前回のあらすじ:ネオサイタマ、ギョクヤマ・ストリートの場末サルーン「アタマ・ハンザイ」に四人のニンジャが集った。ヤクザ・オヤブンの遺産分与に関する発言権の優先順位を巡ってダンゴウを行い、ソンケイをアピールする彼らの前に、ニンジャスレイヤーが出現!カラダニキヲツケテネ!
◆
「フーム、まだまだ主張し足りないという方もいらっしゃるでしょうが、ここらへんで休憩を入れましょうか。なにせもうウシミツ・アワーですから」イニダはZBRアドレナリンを注射してキアイを入れ、仲裁した。彼としては誰がどうなろうと問題はないが、このままではどうもまとまりそうにない。
……その時!
「ドーモ、失礼します。スシとサケのお代わりをお持ちしました」フスマの向こうから男性店員の声。「ああ、どうぞ!」イニダは汗を拭き、外に出て一息つこうとフスマを引き開けた。次の瞬間、彼は手首を掴まれ、外へ投げ飛ばされた!「グワーッ!?」KRASH!壁に上半身が突き刺さり気絶!
「「「「!」」」」四人のニンジャは一斉にフスマの側を見た。男性店員はスシもサケも持たず、しめやかにサツキの間へ足を踏み入れる。その装束が内側から燃え上がり、赤黒いニンジャ装束となった!彼の顔を覆うのは、おお、ナムアミダブツ!「忍」「殺」と刻まれた鋼鉄のメンポである!
「オヌシらに休息の必要などない。この後はジゴクで納得いくまで話し合いとやらを続けるがよかろう。ドーモ、ニンジャスレイヤーです」
◆ニンジャスレイヤー(種別:ニンジャ)
カラテ 16 体力 19
ニューロン 10 精神力 14
ワザマエ 12 脚力 8/N
ジツ 3 万札 10
攻撃/射撃/機先/電脳 16/12/10/10
回避/精密/側転/発動 17/12/12/13
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:8
◇装備や所持品
◆家族の写真:精神力+1
◆アーチ級生成装束(ブレーサー以外):体力と精神力+3、緊急回避+6
◆**ブレーサー・オブ・ドウグ**:回避+1、緊急回避+2
部位防御(腕部):シナリオ中最初に与えられた殺伐出目5の付属効果を無視
◆フックロープ:遠隔武器、ダメージ1、拘束、連射可
カラテ値対抗判定に勝利すると引き寄せ
◇ジツやスキル
☆ナラク・ニンジャソウル
☆◉即死耐性:即死効果を無視し、痛打2D6とみなす 超過ダメージを受けても気絶のみ
☆◉ナラク・ウィズイン:体力0以下でも爆発四散せず、カイシャクできない
行動不能状態からD3ターンが経過するとナラク・ニンジャとして復活
☆◉ヘルタツマキ:精神力1を消費しワザマエ判定(H)、2ターン連続使用不可
自身を中心とした5×5マス以内の全員にスリケンによる1ダメージ(回避N)
射撃ではなく特殊範囲攻撃で、出目66ならダメージ2(回避H)
☆◉ナラクの知識:回避や抵抗が可能なジツに対する判定難易度-1
★★★◉共振装束生成
☆ドラゴン・ニンジャクラン、ジツLV3
☆チャドー呼吸LV3:移動や攻撃せずジツ発動判定を行い、出目6の個数だけ体力回復
回復上限は体力の最大値の半分(端数切り上げ)まで
出目6が1個もなかった場合、シナリオ中のチャドー呼吸による回復は不可能となる
☆◉ヒサツ・ワザ:タツマキケン
シナリオ中1回限りの使用、移動したターンには使用不可
近接攻撃の出目6666で精神力2を消費し発動、2D6+6回の1ダメージを与える
回避H、時間差あり 1発でも食らうと最後に「弾き飛ばし」を受ける
●連続攻撃3、連射2、マルチターゲット、時間差
◉◉憎悪:ニンジャソウルの闇、ソウカイヤ、ザイバツ
◉◉タツジン:ジュージツ
近接攻撃回避判定難易度-1(素手・スリケン装備時のみ)
●ワザ
マウントタックル:出目66で発生、痛打+1、回避H
マウントをとった敵に対する残り連続攻撃は回避不能(殺伐発生せず)
フランケンシュタイナー:出目666で発生、殺伐出目2(頭部痛打)
回避難易度H マウント状態に入る
受け流し:回避判定に出目66を含み迎撃を発生させた場合、
1ダメージの代わりに回避不能の回避ダイスダメージ2を与える
◉ランスキック:脚力で攻撃判定(N)、連続攻撃2を選択可能
基本ダメージ1、命中すると殺伐出目1(痛打+1&弾き飛ばし)か出目D6
「鉄拳」が乗るため痛打+2&弾き飛ばし&装甲貫通1になる
◉鉄拳:素手による近接攻撃に痛打+1&装甲貫通1
◉スリケンの見切り:スリケンや弓矢の回避判定難易度-1
◉ツヨイ・スリケン:精神力1を消費しワザマエ判定(UH)、2ターン連続使用不可
非移動時のみ使用可能 視線が通る敵へスリケン射撃(回避UH)、ダメージD6
◉ヒサツ・ワザ:ポン・パンチ 出目666で発動、回避ダイス2か精神力1を消費
痛打+2D3(回避UH)、弾き飛ばし
◉ヒサツ・ワザ:サマーソルトキック
回避判定に出目66を含み迎撃を発生させた場合に発生(ターン中1回のみ)
迎撃ダメージD3、回避UH
体力ダメージを与えた敵のニューロンとワザマエに2ダメージ
能力値合計:44
「ど、ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。ファイアトゥースです」「デッドリーシャドウです」「き、キルドッグです」「ヘルウルフです」四人はアイサツを返す。「なんでテメエがここに!誰かの差し金か!?」「状況判断だ!」ニンジャスレイヤーはジュー・ジツの構えをとった。一触即発!
戦闘開始
マップ
1ターン目
「イイイヤァアアアーーーッ!」ニンジャスレイヤーはデッドリーシャドウへタックルをかける!捕まれば死!どくん……デッドリーシャドウはニンジャアドレナリンを過剰分泌し、これをSMAASH!「グワーッ!」ナムサン!タックルで押し倒されマウントをとられた!「ニンジャ……殺すべし!」
「ア」「イヤーッ!」右鉄拳!「グワーッ!」「イヤーッ!」左鉄拳!「アバーッ!」怒り狂った死神のマウントパンチがデッドリーシャドウの顔面に叩き込まれ、たちまち瀕死に追い込む!「に、に、逃げろーッ!」キルドッグが叫ぶ!命あっての物種だ!デッドリーシャドウを生贄にするしかない!
「「「イヤーッ!」」」三人はサツキの間を飛び出し、色付きの風と化して廊下を駆け抜ける!「AARGHH!」デッドリーシャドウも必死でマウントを跳ね返し、フランベルジュを背負って逃走!「どこへ逃げても無駄だ!」
2ターン目
「イイイヤァアアアーーーッ!」赤黒の死神は瞬時に四人を追い越し、デッドリーシャドウへ恐るべき連続攻撃!「い、イイイヤァアアアーーーッ!」紙一重ブリッジ回避!ワザマエ!さらにイアイじみてフランベルジュを抜き放ちカウンターだ!「イヤーッ!」死神は最小限の動きでこれを回避!
「「「「イヤーッ!」」」」四人のニンジャは必死で走り、サルーンのホールに突入!「アイエエエ!?」「ニンジャ!?ニンジャナンデ!?」「コワイ!ゴボボーッ!」バーカウンターやテーブルで飲んでいたモータルたちはNRSを起こして失禁、昏倒、あるいは逃走!ナムアミダブツ!
3ターン目
「イイイヤァアアアーーーッ!」ニンジャスレイヤーは獲物を追う猟犬めいてデッドリーシャドウに追いつき、背後から心臓を狙ってチョップ突きを繰り出す!彼はこれを躱そうとSMAASH!「アッバーッ!」ナムアミダブツ!心臓直撃!「サヨナラ!」KABOOOM!爆発四散!インガオホー!
「「「イヤーッ!」」」三人のニンジャは必死で逃げる!追いつかれれば死だ!デッドリーシャドウが踏みとどまってサツキの間で戦っていれば、あるいは逃げ切れたかも知れないが……否、出口まではあと少し!逃げるのだ!
4ターン目
「イイイヤァアアアーーーッ!」死神の次なる獲物は……ヘルウルフだ!捕まれば死!どくん……!ヘルウルフはニンジャアドレナリンを過剰分泌し、これをSMAASH!「グワーッ!」鉄拳命中!サイバネの破片が飛び散るが、致命傷を回避してニンジャ耐久力でこらえる!「死ななきゃ安いぜ!」
「うおおーッ!」KRASH!キルドッグはエントランスのドアを蹴破って外へ逃げ出さんとす!だがそこにはセキュリティ・シャッター!「え」KRASH!キルドッグは正面からシャッターにぶつかるが、頑丈なセキュリティを破れない!カラテかハッキングが必要だ!「あ、開けろ!開けろーッ!」
「クソッタレ!」ヘルウルフがシャッターに駆け寄り、生体LAN端子を用いてハッキング!ジジジ……パシン!瞬時に電子施錠を焼き切りセキュリティを解除した!ガーッ……シャッターが引き上げられる!「ありがとよ!イヤーッ!」ファイアトゥースが先んじて外へ!離脱まではもう少しだ!
5ターン目
「逃がすか!イイイヤァアアアーーーッ!」死神はヘルウルフへ追撃!KRAASH!「グワ、アバーッ!」鉄拳がヘルウルフを打ち据える!サイバネから火花が散り、吐血!もはや瀕死だ!「アバッ……な、何で俺を……!遺産の発言優先順位なら、あいつらの方が……」「知らぬ。まずオヌシからだ」
「「「イヤーッ!」」」三人は別々の方向へ逃げ去った!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはヘルウルフを追跡!ナムアミダブツ!
戦闘終了
エピローグ
……翌朝。デッドリーシャドウとヘルウルフの生首が、ギョクヤマ・ストリートに晒されていた。キルドッグとファイアトゥースは死神の襲撃を警戒し、別のストリートの隠しアジトに数日間身を潜めていたが、幸いにも襲撃されることはなかった。だが、いつまた襲ってくるとも限らない。
「結局、遺産はどうなるんだ?」「俺とアンタで分けるしかねェな」さらに数日後。キルドッグとファイアトゥースは襲撃に怯えながら、とある場所で新たなダンゴウを開いていた。首領を失ったデッドリーシャドウのABBM集団とヘルウルフのクランは、跡継ぎを巡って内紛状態。これはチャンスだ。
各クランの所属ニンジャは彼らのみだ。二人は覚悟を決めて同盟を結び、ニンジャ戦力を失った二つのクランを攻め滅ぼし、従属させた(ABBMは従わなかったため皆殺しにされた)。そして新たに弁護士が呼ばれて契約が結ばれ、ゴセ・ダイセンの隠し遺産は、両者でほぼ均等に分けられた。
ニンジャスレイヤーはなぜあの場所を突き止めて現れ、デッドリーシャドウとヘルウルフを殺し、他の二人を殺さなかったのか。ソウカイヤのニンジャを殺し回るような狂人の意図は度し難いが、これも日頃の奥ゆかしい行いの報い……ブッダの、あるいはゴセ・ダイセンの、思し召しであろうか。
……こうして、ギョクヤマ・ストリートの勢力図は大きく塗り替った。だがそれも混沌の魔都ネオサイタマにおいては、小さな変化に過ぎないのだ。
【マン・ウィズ・ア・ミッション】終わり
リザルトな
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