忍殺TRPGリプレイ【スクランブル・ヴァイス】04
前回のあらすじ:ネオサイタマからポータルでキョートへ戻る途中、インクィジターとニンジャスレイヤーの襲撃を受けたザイバツニンジャたち。散り散りになった彼らは、現世へ帰還するためオヒガンを探索することになるが……果たして生還できるのであろうか? カラダニキヲツケテネ!
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『クソッタレ……!だが、十分なダメージは与えたぜ……アバヨ!』エーリアスは01分解してレッドゴリラの掌をすり抜け、論理の速度で海の彼方へ遠ざかっていく。ゴウランガ……二人のカラテが勝利し、強敵を撃退したのだ!
「ふーっ……済んだかね?」コルセアが船で浜に漕ぎ戻り、恐る恐る二人に尋ねる。「ああ。一人死んだが、まあいい。道案内してくれ」「わかった」ブラックドラゴンとレッドゴリラは船に乗り込む。アイボリーイーグル、サンバーン、ガーディアンを失い、他の仲間の行方も不明。だが、進まねば!
探索続行
イベント3
イニシアチブ
6:ブラックドラゴン/BD 回避13、体力18、精神力6、緊急回避0、AB使用済
4:レッドゴリラ/RG 回避6、体力13、精神力11、緊急回避0、AB残り1回
ギーコ……ギーコ……コルセアの船は猫の額ほどの死の島を離れ、暗い海を渡ってゆく。波の音と櫂の音が、このサルガッソーめいた不気味な海の中で聴こえる音の全てだ。暗黒の空には、満月めいた黄金立方体がぽかりと浮かんでいる。ハイクでも詠みたいような、ゼンめいた光景ではある。その時!
『0110011』『11100110』海中から水かきのついた腕が多数生え、人型の怪物たちが浮上した!水辺に棲むフェアリーの一種、カッパだ!「おっと!厄介な連中に見つかったわい。捕まってろ!」コルセアが船の速度を上げる!「「おう!」」ブラックドラゴンとレッドゴリラはスリケンを投擲し撃退!
イベント4
イニシアチブ
7:ブラックドラゴン/BD 回避13、体力18、精神力6、緊急回避0、AB使用済
5:レッドゴリラ/RG 回避6、体力13、精神力11、緊急回避0、AB残り1回
0111100011……今度は深海クラゲめいたものが空中を漂い近づいてきた。それはバチバチと放電する触手を手当たりしだいに伸ばし、あたりの情報を01分解しては吸い込んでいる。明らかに危険だ!「一難去ってまた一難!」コルセアは漕ぎ進めながら頭を低くする。これもスリケンで撃退すべし!
「「イヤーッ!」」二人はスリケンを投擲!だが!『0101010101』スリケンは水面に小石を投げ込んだようにクラゲをすり抜ける!放電触手がブラックドラゴンへ殺到!ZZTZZTZZT!「グワーッ!」「ご客人がた、ウカツに手出しするでない!」コルセアが叱責!船は猛スピードで海を駆け抜けていく!
イベント5
イニシアチブ
7:ブラックドラゴン/BD 回避13、体力16、精神力6、緊急回避0、AB使用済
5:レッドゴリラ/RG 回避6、体力13、精神力11、緊急回避0、AB残り1回
イベント6
……やがて、前方に陸地が見えてきた。だがそこには、ぐじゅぐじゅとうごめく不確かな悪霊じみた存在がいる。『アバー……ドーモ……』それはオジギし、アイサツした。ニンジャなのだ。『010101わ、私は……誰だったか……思い出せない……!ゴンベモン……ゴンベモン……です010101』
「ドーモ、ブラックドラゴンです」「レッドゴリラです」「コルセアです。よいか、ウカツに手出しするなよ!急いで逃げるのだ!」コルセアは警告を発し、浅瀬に船を止める。イクサに巻き込まれてはかなわない。一触即発!
戦闘開始:1ターン目
イニシアチブ
15:ゴンベモン/GM 回避16、体力15、精神力15 イニシアチブ7で再び行動
7:ブラックドラゴン/BD 回避13、体力16、精神力6、緊急回避0、AB使用済
ゴンベモン/GM
5:レッドゴリラ/RG 回避6、体力13、精神力11、緊急回避0、AB残り1回
ブラックドラゴンは手負いのレッドゴリラを背後にかばい、ジュー・ジツの構えをとる。これ以上仲間を失うわけにはいかぬ!『010101』ゴンベモンは瞬時にブラックドラゴンの懐に出現し、否定情報掌打を放つ!BOBOBO!「イイイヤァアアアーーーーッ!」ブラックドラゴンは捌く!捌く!捌く!
「オタッシャデー!」ゴンベモンの頭上を飛び越え全速力で陸地へ逃走!だがゴンベモンはなおも動く!『AAARGHHH!』KABOOOOM!コルセアの船の上で否定情報が爆発!「「グワーッ!」」二人は跳ね飛ばされ、浅瀬の海に投げ出される!「オノレ!サラバ!ウオーッ!」レッドゴリラも逃走!
戦闘終了
イベント7
イニシアチブ
7:ブラックドラゴン/BD 回避13、体力16、精神力6、緊急回避0、AB使用済
5:レッドゴリラ/RG 回避6、体力12、精神力11、緊急回避0、AB残り1回
01010101……浅瀬と森を駆け抜けると、見るからにジゴクめいた領域に出た。溶岩流が暗黒の空間を流れ、複数のオニが金棒やサスマタを手にして待ち構えている。だが……カラテあるのみだ!「「イヤーッ!」」「「「アバババーッ!」」」ブラックドラゴンとレッドゴリラはオニを蹴散らし前進!
イベント8
イベント9
イベント10
『0101010101!』ゴンベモンは飛翔して追いすがりながら、否定情報のスリケンやクナイ、渾沌とした01の渦を次々と放つ!「「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」」ブラックドラゴンとレッドゴリラは側転回避!ブリッジ回避!ジグザグ移動回避!そして前方に光り輝くポータルの出口が現れる!
「「イイイヤァアアアーーーーッ!」」二人は必死でポータルへ飛び込む!0101010101010101……
000101011000110101
帰還成功
???
010101……二人が目を覚ますと、そこはディプロマットのいる庵……ではなかった。どこかの廃テンプルの庭だ。「どこだ、ここは?」『キョートよ』振り向くと、古井戸の傍らに見覚えのある女の姿がおぼろげに立っている。彼女はアイサツした。『ドーモ、久しぶり。オモイ・ニンジャです』
「……ドーモ。生きていたのか」二人は身構える。『死んだわよ。いろいろあって、現世に干渉する力は失われた。本体はキンカクに戻っちゃったし、今のアタシはただのユーレイ……オヒガンをさまよう亡霊ってとこね』オモイ・ニンジャはため息をついた。『まあ縁もあるし、助けてあげたのよ』
「助けた?」ブラックドラゴンは訝しんだ。『そうよ。あのままもと来たポータルの方へ行ってたら、あんたたちは死んでたはず。死神が待ってたわ。だから、別の場所へ導いてあげたってわけ』「ここは、キョートのどこだ」『平安時代にアノヨへ通じていた、チンノウジ・テンプルの井戸よ』
オモイ・ニンジャは意味ありげに微笑む。『キョート城へ戻ったら、ダークニンジャ=サンのところへ行きなさい。彼を助けてあげて』「ダークニンジャ=サンだと?」彼女は01に分解し、オヒガンの彼方へ消えていく。パープルタコ、そしてアイボリーイーグル。二人の幻影が一瞬現れ、消えた。
……ザイバツ・シテンノたちは、血よりも濃い絆で結ばれている。たとえ死んでも、オヒガンにあっても。「行くぞ」「おう!」二人は歩み出した。
【続く】
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