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多少の不幸は受け入れる

今日は体調が優れないので休みにした。

考え直すと今回も色々細かな条件や制約、偶然が重なって僕の体調は悪くなったのだなあと感じた。昨日の自販機がちゃんとストックされていなかったので泣く泣く倉庫に持ち込める蓋付き飲料がブラックコーヒーくらいしかなかったこと(僕はカフェインに弱い)、それを飲んで「まあ火曜だし体力的に残業できるかな」と思って朝残業申請したらなかなか重要なポジションを一日つきっきりで任されてしまったこと、帰宅後の家にコーヒーと牛乳があって疲れたご褒美にまたカフェインをなんとなく摂取してしまったこと(こうなると歯止めが利かなくなる)睡眠用に垂れ流しているYoutubeで自動再生が運悪くキヨを選んでしまい24時に寄声で叩き起こされたこと...。

結局、昨日の疲労が回復し切らなかった僕はいつも起きなければならない時間に20分ほど間に合わなかった。僕のせいだが僕のせいだけじゃねえだろ…という気持ちも正直ある。これを読んで「その程度で休むのか?」とお思いになる方もいるかもしれないが、僕は慎重派なので休むというだけであって万人が同じ感覚と責任を持っているとは思わない。何が悪かったのか分析して次につなげるためのポイント探しが常人より神経質なだけである。

あまりにも寝るタイミングで身体が炎症気味(これは伝わるかどうかわからないがとにかく覚醒していている感じ、身体が疲れていてもONのままで全然睡眠の質が上がらない感じ)だったので薬を飲んだ。これは豆知識だが市販の睡眠薬は風邪薬の副作用の眠気を使っている。なので市販の睡眠薬を服用すると、副作用で風邪が治る。偶然先週から風邪気味なので一石二鳥じゃないかと思って服用してみたところものすごい鎮静作用を感じた。やはり僕の薬も噂通り睡眠薬ではないのかもしれない。世の中も適当である…。

公式が睡眠"改善"薬と謳っているのはつまりそういうことだ。

ただ、不幸はそれだけではなかった。朝起きた直後会社に欠席連絡を入れようと今までにないスピードで電話したのだが、どの事業所も繋がらない。今日だけ全事業所がボイコットしているのかと思った。8時を回ると機嫌のあまりよろしくないおばちゃんが担当で出た。体調を報告する時日本では熱の有無を必須で聞いてくる気がする(僕は精神のほうがやられやすいのでこの風習は本当に嫌いで、熱以外にももっと働けない要因はあるだろと思う)。

しかもこの時、大学の時から使っていた体温計が遂に電池切れを起こしてしまっていた。これは早く対処すべきだった…と思った僕は泣く泣くない金で体温計をぽちった後電話を掛けたのだが、「今体温計を買ったんですけど」と話した所かえって会話の順番が複雑になってしまった。おばちゃんに「体温計はあるの!?ないの!?」と食い気味に聞かれたので「あるんですけど点かないんです(工学系特有の不具合状況を冷静に伝達する能力)」と答えると「じゃあ欠席と分かるように連絡しておきますね」と電話を切られてしまった。はい、ありがとうございます。

僕もその1日の行動方針すべてをその電話で決定するのだから情報の価値が高いことをもっと認識しなければならない。しかし、とりあえず朝の忙しい時間にシビアな話をするのは万人にとって負荷の高い行為だと感じた。文章を推敲していてもこの短文というか一瞬の中にいろいろな情報と状況と思惑が入っていて表現が難しい。これは本来寝起きの頭でやる行為ではない。

毎回僕は体調不良になるとギリギリ労働できそうにない状態で断りの連絡を入れるのが申し訳なくなってしまう。今日だって「寝坊しました」これは事実である。それは僕の不徳の致すところなので直すしかないが、しかし体調不良なのも事実だし、睡眠が足りないのも事実だし、忙しくして疲れが取れなくなるほどたまったのも事実だし、ゆっくり風呂に浸かる時間も家事をする時間もないことも事実である。そしてその状況に至るまでに数えきれない小さな不幸が重なっているのが一番厄介なのだ。会社側にも非がないこともない。営業とシステムで伝える現場の住所は違うし、往復交通費は出ますと口頭では言われているがシステム上は出ないと表示されていたりする。ちょろまかされても僕は仕事をもらえているので今の所文句を言う気はないが、これを読んで今後も同じことができるかとは一度問うておきたい。

しかし冷静になってみると、この世の微妙な理不尽や偶然がたまたま重なったから僕はこれまで調子が悪かったのだし、それを冷静に咀嚼して情報処理する時間が持てないまま高圧的な態度の人に時間を奪われてきたただけのように思える。未熟、と社会的には表現するのだろうと思うが、性格特性から取り組み方の違いが生じてくるだけであって、別にこういった適応性の問題は僕だけでなく誰しも持つものではないだろうか。最近精神科医YouTuberもよく「あなたが病気になるのはあなたが劣っているからではなく運が悪かっただけ」と伝えているが、確かにこういうことなのかなと思ったりした。

世の中は「出席・欠席」「合格・不合格」の2極で事実を作ってしまうが、その背後には色々な因果が動いている。67点くらいは取れている人が「70点には値しないから」という理由で現場からいなくなってしまうこともあるのだ。ともすると、意外と僕は全部自責にするよりも先にまず「今回は仕方ない」と毎回思える建設的なマインドを育てたほうがいいのではなかろうか。世の中誰しもこういう日があるのだと思って、気を楽にして改善できるポイントと責任の所在を探る段階に踏み入るのがいいと思う。

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