折り畳む紙の日

吐く息がいつまでも白くならないから
踏み慣らすものを夜に求めて
骨のメトロノームは針になり
零れていった

蓋をしていない、朝を知らない
瓶をさかさにすれば
手紙の一文字目を食べて逃げる
虫を見つけたでしょう

夜になっても点滅しない信号機は
対象から目をそらせない私の援護として
背骨になだらかな丸みを
さやさやと増やして

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