ある日のこと

ひでぇ事件が起きた

サルがリスの家に爆弾を投げ込んだんだ

一家丸ごと木端微塵に吹っ飛んだってさ

リスの親父が、ドングリがどーだのとふっかけたのが原因らしい

この親父は かの有名なリス兄弟のいとこで

確かに調子に乗っていた

ここでのポリスと言えばクマなんだが

このデクがどーしようもない酒飲みで

パトロール中でもウィスキーをはなさないもんだから

女房から逃げられたのも有名な話だ

クマがサルをこん棒でしこたまに殴ったんだが

ゴロツキのおじかがおもしろがってはやしたてた

めじかが路地裏でヒッチハイクしてるのもしらずに

マヌケな野郎だろ?

騒ぎをききつけてやってきたのは

ヤジ馬ならぬヤジダヌキ 自称ジャーナリストの変態盗撮野郎だ

事実はしらねーが 目がイッてんだ

案の定 しゃしゃり出てきたのが ご存じ

名探偵うさぎちゃんだ

こいつがまたろくでもないガキで

ちょっとTVに出てるからって何様だと思ってるかわからねぇ

日ごろから罵声・暴言は当たり前で

しまいにはてめぇの手柄のために 無実のブタをブチ込んだってうわさだ

名探偵がサルをしばったら 弁護士を呼べとぬかしやがる

弁護士と言えばムクドリだ

ピーチクパーチクと講釈ばっか垂れるイヤな野郎だが

金で話がつくだけ いくぶんかマシなんだ

しかたなく一件は裁判になだれこんだ

裁判官はもちろんフクロウのじじい

なぜかこいつは 自分は寝ても許されると勘違いしてやがる

裁判の途中でいつも寝ちまうから 事件が解決したためしがない

ここには本当にロクなやつがいねぇ

サルがフクロウの顔にツバを吐いたのが原因で

事態は大騒ぎになった

そこで呼ばれたのがこのオレだ

オレはといえば 夜な夜なクラブでゴアトランスを聞きながら

自分に合ったドラッグをいまだに探してるクズだ

カンカンになったじじいはオレに サルの頭蓋をかみ砕けと言う

ばか言え 死んじまう

仕方がないから クソサルのしっぽだけ引きちぎって 連中に等分にわけてやった

当然だが 後日のリスの葬式には誰も参列しなかった

本当に仕方がないから オレはリスの遺影にバクチクをブチ込んでやった

ここには本当にロクなやつがいねぇ

おしまい

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