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先輩とか後輩とか

先輩と後輩、どちらが接してて楽か?と聞かれたら、今の私は先輩と答える。後輩の立場というのは実に楽で、たとえ名前を覚えていなくても「先輩」呼びで通るし、敬語を使って、しっかり敬って、変なことをしなければなんとかなる。嫌いなタイプであれば、避けて通ればいい。

逆に先輩として接する後輩は実に難しい。名前を覚えていなかったら、恥を偲んで、「ごめんけど何さんだっけ?」とか聞かなければならないし、仮に嫌いなタイプでも避け続けることも出来ない。

このように先輩という立場は基本的に楽ではない。この辺りについて思うところが最近あったので、書いていこうと思う。

まず、後輩というか人を見るにあたって、時間は必須だと思っている。中学の部活の後輩で、今でも会えば挨拶をしてくるとても殊勝な奴がいる。中学当時はそんなに好きでも無かったが、今は好感度マックスだ。他にも、初対面はめちゃめちゃ返事良くて、すげえ良い奴だと感じてた後輩がいるが、今はサザエさんのノリスケにしか見えない。

時間は人の印象を+にも-にも変えてしまう、というか本質が見えてくるというのが正しい。この点を踏まえると後輩という生き物は長い目で見る必要がある。また、先達の人間の接し方や指導次第で変わっていく面もある。ダイヤをより磨いていくことも出来るし、石ころを綺麗な石ころにすることも出来るわけだ。

そして、石磨きよりもはるかに大事な要素がある、それは石の見極めだ。これが大事なのは周知の事実であると思うが、私は一年半無駄にした今、これを痛感している。彼らに投資した自分の時間が全部無駄で、何の意味もなかった現実は本当に心にくるものがある。

よしんば、上手く見極められても損切りするのもまた難しい、切られる側の人間というのは切られる時も面倒そのものだからだ。

これらを全部うまく乗り越えて、運も味方した結果生まれるのが良い先輩、後輩の関係と考えると本当に難しく感じないだろうか。先輩というのは本当に難しい。


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