統計言語Rとその仲間たち―RStudio,Onyx,RKWard,jamovi―

Rとは?

オープンソースでクロスプラットフォームな統計環境。
S言語の互換言語として開発された。
世界中で広く使われている。

Rの短所

・何ができるのか分からない。

・同じことをするのに色んなやり方がある。

・処理が遅い。

・手厚いユーザーサポートはない。

・CUI中心で、オタクっぽい。

Rの長所

・ほとんと何でもできる(文書作成や画像処理も)。
・最新の統計手法がすぐに使える。
・基本タダ。
・ネット上に情報がいっぱい。
・CUI中心で、プロっぽい。

「R」のダウンロード

The Comprehensive R Archive Network(CRAN)のHPにアクセスする。
・「Download and Install R」のところに、OSごとにダウンロードページへのリンクがあるので、該当するページへ移動。

※windowsは、さらに「base」のページに移動後にファイルのダウンロードリンクがあるので注意。
※Linuxはディストリビューションごとにフォルダが分かれており、各ページにインストール法が説明されている。

「R Portable」のダウンロード

「R」には、windowsのみだが、sourceforgeで配布されているポータブル版も存在する。こちらはUSBメモリーなどにインストールして起動することができる。Sourceforgeの中にある「R Portable」のページのダウンロードボタン(右図の緑色の長方形のボタン)をクリックすると、自動的にダウンロードが始まる。

ただし、ダウンロードが始まらない場合もあるので、その場合は、進捗を示すバーの下に「direct link」「mirror」と書かれたリンクがあるので、そのいずれかをクリックする。

「Microsoft R Open」のダウンロード
「R」には、Microsoft社が配布しているディストリビューション「Microsoft R Open」も存在する。これは元々Revolution Analytics社が「Revolution R Open」として配布していたもの。Revolution Analytics社がMicrosoft社に買収されたのち、2016年1月に「Microsoft R Open」と名称変更して配布されるようになった。「R」と100%互換であるが、高速化などの機能強化が行われている。ただし、改良が加わる分だけ、本家「R」よりリリースが遅くなる。
「Microsoft R Open」は、Microsoft R Application Network(MRAN)からダウンロードする。
・MRANの「Microsoft R Open」と書かれたカラムの下にある「DOWNLOAD NOW」をクリック。
・各OSごとにダウンロードリンクが設けられているので、該当するもをクリック。


RStudio

RStudioは、Rを使いやすくする総合開発環境。

特徴は以下の通り。

・windowsでもmacでもlinuxでも同じ環境
・かゆいところに手が届く機能がたくさん(後述)
・分析から文書作成まで一貫して行える

宗教上の理由でもない限り使うべき

RStudioの優れているところは、たとえば以下のような点。

1、分析ごとにprojectを作成
・フォルダで管理ができるので、ファイルが散らからない。
・同じフォルダ内にあれば、参照が簡単(ファイル名だけでOK)。
・projectごとに内容が記憶される(一度閉じても続きからできる)。
・R単体では、この処理も割りと面倒。

2、人類補完計画ばりの補完機能
・関数、オブジェクト名称の候補を表示してくれる。
・オブジェクト内のリスト名や変数名の候補を表示してくれる。
・データのインポートまでサポート。
・パッケージ管理機能でインストールやアップデートが簡単。
・パッケージにチェックをつければ、library()関数を打ち込まなくても起動できる。
・画像のエキスポートが様々な形式で可能。


「RStudio」のダウンロード

RStudioのページからダウンロードする。
・「RStudio」と書かれたカラムの下にある「Download」をクリック。
・インストーラーとZIPのリンクがOSごとに表示されるので、該当するものをクリック。

linuxは日本語環境だと若干面倒くさい事が起こるので、いっそのことRStudio serverを入れた方がいい。

「RStudio Portable」のダウンロード


「RStudio」には、windowsのみだが、sourceforgeで配布されているポータブル版も存在する。こちらはUSBメモリーなどにインストールして起動することができる。Sourceforgeの中にある「R Portable」のページからダウンロードが可能なので、「R Portable」をダウンロードする際に、こちらもダウンロードしておくとよい。
・「R Portable」のダウンロードボタンの下にある「Browse All Files」をクリック。
・「R Portable」のフォルダの上に「R-Studio」のフォルダが閉じた状態で表示されているので、それをクリック。
・バージョンごとにフォルダが設けられているので、一番新しいフォルダをクリック。
・該当ファイル(RStudioPortable_X.XX.XXX.paf.exe)をダウンロード。


Ωnyx

パス解析を行うためのソフトウェア「Ωnyx」は、javaで作られており、基本的にはWindows、Linux、Macを問わず使うことができます。特にインストール作業を必要とせず、ファイルをダウンロードするだけです。ただし、javaランタイム(1.6以上)がインストールされていない場合は、別途インストールをしておく必要があります。また、Linuxの場合、javaランタイムに関連付けいておかないと、アーカイブ・ファイルとして処理されることがあります。

「Ωnyx」のダウンロード


Ωnyxのページで、[Download]のボタンをクリックするとダウンロード・ページに移動するので、「Stable release」のバージョンをダウンロードする。
ダウンロードされた.jarファイルが、Ωnyxの起動ファイルとなっている。


RKWard

「RKWard」は、「R」を統計分析エンジンに使用したSPSSライクな統計ソフトです。GUIで「R」による高度な分析が行える上に、出力がhtmlで非常に美しいのが特徴です。
オフィシャルサイトのダウンロードページから、OSごとのダウンロードページに進みます。
Windowsの場合、「R」がすでにインストールされている場合は、GUIの部分だけインストールして組み合わせるということも可能なようですが、まとまったパッケージがあるので、最新版の「R」を使いたいというこだわりがなければ、そちらをダウンロードしてくる方が簡便だと思います。 

「RKWard」のダウンロード

Windowsの場合は、Windows版ダウンロードのページから、「binary installation bundle」の部分をクリックすると、「R」「KDE」「RKWard」がセットになったインストールファイルがダウンロードできます。これを実行すれば、すべてがインストールされます。
Macの場合は、Mac版のダウンロードのページから、「installation .pkg which includes all needed KDE libraries and RKWard」の部分をクリックすると、「KDE」「RKWard」がセットになったpkgファイルがダウンロードできます。別途「R」をインストールしておく必要がありますが、pkgファイルのファイル名にある「needs_CRAN_R-●●」の「●●」の部分が、対応している「R」のバージョンを示しているので注意が必要です。
Linuxの場合、リナックス版のダウンロードページにディストリビューションごとの説明があります。Ubuntuだとソフトウェアセンターからインストールが可能です。

JAMOVI

JAMOVIは、ベイズ統計が行えるフリーの統計ソフトJASPの開発メンバー3名が中心となって、より柔軟な統計手法の利用を目指して、JASPからフォークして開発しているRベースの統計ソフト。

変数を分析対象として選択するたびに、リアルタイムでAPAスタイル準拠の出力が更新されていくのは、すばらしいものです。

JAMOVIのインストール

インストールについては、win/Macとlinuxで異なります(いずれも32bitOSには対応していないようです。)。

windowsとMacはダウンロードページから、ファイルを入手してインストールします。
windowsはvista以降、Mac OSはMavericks(10.9)以降が対象になっていますから、たいていの場合は大丈夫だろうと思います。

linuxはubuntuとArch Linuxに対応しており、ubuntuは16.04LTS、16.10、17.04が対象になっています。15.10以前のバージョンの場合は、アップデートの必要があります。
ubuntuとArch Linuxともに、ダウンロードページにインストール法が明記されていますので、そのコマンドをコピーして、ターミナルに貼り付ければ大丈夫です。


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