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「外出禁止/自粛」をデザイン思考で解決しよう

コロナウィルス が猛威を奮っております。
そして世界各地で起こっているのが、「外出禁止」もしくは「外出自粛」。

政府が呼びかけ、もちろん、それに従って自粛する人も多くいると思いますが、気にせず外に出てしまう人もいます。私自身、その1人だったりします。

公園に「ゴミはゴミ箱に捨てましょう」という看板が置いてあるにもかかわらず、ゴミがポイ捨てされてしまったり、「赤信号は止まらなきゃいけない」ってわかっているのに、信号を無視して渡ってしまったり、そういう問題に近いと思います。

ゴミは環境問題に影響するとか、信号は守らないと交通事故になるかもしれないとわかっているのに、どうも自分事化できないんですよね。

これは、結局は
守る側の「人間中心」に考えられていない
ことが原因です。社会中心、自分ではない誰かの中心に考えられた設計では、人は動かないのです。

「人間中心」に考える「デザイン思考」という概念

「人間中心」に考える方法論が「デザイン思考」です。
ユーザー(ゴミを捨てる人、信号を守る人、外出を自粛する人)の気持ちになって考え、その人たちのために設計するのです。

以下の動画は、ゴミ箱を捨てる人の気持ちになって考えられています。

動画の通り、ゴミを捨てるとゴミが何十mも奥底に落ちているような音が鳴る仕掛けがしてあります。これにより、わざわざ道に落ちているゴミを拾ってゴミ箱に捨てに行く人も現れています。

以下の動画は、信号を守る人の気持ちになって考えられています。

こちらは、赤信号の中にいる人を踊らせる、しかもそれを別の会場の実際に踊っている人の映像に変えるようにしてあって、これにより81%の人が赤信号で止まるようになったそうです。

どちらも「人間中心」に設計された、デザイン思考的な発想で考えられた事例です。

ユーザーの心情に共感して生み出すアイデア

上述の事例は、ユーザーの心情に共感することから始まります。デザイン思考では「インサイト」という言葉が使われます。

細かくデザイン思考について説明はしませんが、
2つ共に共通するインサイトは、ユーザーは「つまらない」と感じているということです。
・信号待ちがつまらない
・ゴミ箱に捨てるという行為がつまらない

このインサイトにたどり着けば、それを解決できる「問題」を設定します。
・信号に待つ時間を楽しくするにはどうすれば良いか
・ゴミ箱に捨てるという行為を楽しくするにはどうすれば良いか

このような問題が設定できれば、あとはこれを解決する方法を考えるだけで、出てきたアイデアが、上記の例です。

「外出禁止/自粛」をデザイン思考で解決しよう

今回の外出禁止/自粛に関しても、同様に考えることで、解決できるのではないかと、思っています。

外出してしまう人にはどんなインサイトがあるのでしょうか。
上述の事例のように
・家にいるのがつまらない
ので、家を存分に楽しくする施策もあると思いますし
・習慣から抜け出せない
・子どもの体力が発散できない
などの表に出ている理由から、「なぜ」を繰り返しながらより心の中の心情を突いていければ、きっと良い解決策が見つかるはずです。

もちろん、今回は非常に大規模ですし、対象とする「人間」の状況も様々です。簡単に解決できるわけではないと思います。

でも、今、世界で起こっている頭ごなしの自粛要請や、罰金などの強制的な処置は、全然「人間中心」ではないし、もっと、みんなが幸せになれるような「設計」ができるんじゃないかって思うのです。

そんな自分も行動しないといけないのですが、是非、デザイン思考のマインドセットで多くの人が行動し、この事態を幸せに切り抜けられることを願います。

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