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バウホール ベアタ・ベアトリクス観劇

ラファエル前派というのは、名前は知っていたけど、詳しくは知らない。ああ、こういう話だったのか。いや、予備知識なしでも話についていけたし。極美慎くんのポスターの麗しいこと。キラキラビジュアル全開。お話はというと、仕事の成功のためには、友達の妻であろうと手を出す男。当然友人関係にはひびが入るわよね。怒った男は男で、妻がいようが、これまた関係なく他の女性に「君こそわが女神」と言わんばかりに口説いて…ってロセッティ(極美慎くん)もミレイ(天飛華音くん)も世間の常識から見たら、たいがいやで。でもそこをきれいに描くのが宝塚。熊倉飛鳥先生、うまいです。

さて、バウホール初主演の極美慎くん。
本人比では、歌も芝居もステップアップしている。しかしどうしても、天飛華音くんのほうがスキルがあるなとおもってしまう。いや、単に私の好みに近いという話か…
ビジュアルで、惹きつけるしんくん、芸のスキルで惹きつけるかのんくん、といったところか。うーむ、どちらも捨て難い。5年後のこの二人の立ち位置はどうなっているのかなあ。楽しみ。
真ん中に立つ人というのは、芸のスキルはもちろんのこと、出てきた瞬間に観るものを惹きつけるオーラ。これだ!私が極美慎くんから目が離せなかったのは。
小桜ほのかちやんは、うまいなあ。歌に芝居に安定感がある。しんくんの歌も、ちゃんとフォローしてたし。第二幕では、亡霊としての登場。
でも…上手い人がトップスター、トップ娘役になるとは限らないのが宝塚。むしろうまいが故に、トップを支えるポジション、別格になるケースが多いような気が…。かのんくんがオフィーリアを描いているシーンの何と美しいことよ。

バウホールの良いところは、本公演ではモブの人にセリフがあったり、目につくシーンで起用されること。小劇場だから、全体がよく見渡せること。
105期生の期待の若手、大希颯くん。認知度アップだ。全ツ組の稀惺かずとくん、詩ちづるちゃん共々劇団が路線に乗せようとしているのは明らか。
しかーし!
私としては、104期生の世晴あさくんも、ウォッチしていきたい。
本公演では後方で踊っていることが多いんだけど、今回はラファエル前派兄弟団の一人として、前に出てきて芝居をしている。羽を背負うタイプではないかもしれないが、大劇場では後方で踊っていても星組で一番背が高いらしく、頭一つ抜き出ている。そしてあの笑顔。日の当たる位置にいてほしいな。




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