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2020年5月30日

【中日友好と日中友好】

あの時は私はまだ青年海外協力隊員で、一応JICAの人間という括りだった。2019年は対中ODA40周年だった。専門家が対中ODAの説明ビデオの中で「日本の無償資金協力によって建てられた日中友好病院は…」には違和感しか覚えなかったのだ。

あんまり音が良くない。聞きなれない。中国語では「中日友好医院」で、日本語は「中日友好病院」。ググると出てくるのは代々木にある「日中友好医院」だ。(中国渡航前に外国人健康診断受けました)

「中日友好病院」は固有名詞で、英語名はChina-Japan Friendship Hospital である。中国語で読むと韻を踏んている感じでスラスラっと読める。
それ故に、崩してはいけない。政府的な力もあるのかもしれないが、横井大使もことあるごとに「中日友好病院」と言っていたので、多分固執する必要もないようだ。

話は少しそれるが、Twitter上で「日中友好」なのか「中日友好」なのか、という話が出ていた。

私は「固有名詞でなければどっちでもいい」と考えている。
私自身は日本国籍で、日本に住んでいても、今もこれからも「中日友好」と表記するだろう。元々「中日友好病院」に派遣され活動していたし、中国に行って中国の方々によくしてもらい、その経験を色んな人に日本国外の経験として、知って欲しいと思った。私に良くしてくれている中国の同僚たち(日本に対し好意的な人が多い)が「知らない」を理由に、SNSで罵倒されたり卑下されるのが、私は嫌だったのだ。もちろん全ての中国の方々が日本に対して好意を持っている訳では無い。しかし、私の活動の原動力はほぼ中国側だった。中国から日本へというルートが出来ていて、揺るがない。

要は発信する側が、どういう意図をもって使うか、それを明確に説明し、表現出来るかなのではないか。その理由が国籍でも、いる場所でも、なんでもいい。でも出来れば、それは自分の内側から出てきた気持ちで、他の意見に左右されるものであって欲しくないと思うのは、私のワガママだろうか。

偏見覚悟で言うならば、あの彼女は例えどんなに中国語が堪能でも、私の何倍もの給与を貰い、サービス付きアパートに住んでも、きっと中国は「仕事をする場」であり、「仕事関連」でしか関われないのかもしれない。


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