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足の学習セミナーで身体を把握!【XFメディカルサポート企画/第1回 日本クラブユース女子サッカーチャレンジカップU-18編】

■足先が体重を支えるから負担が大きい

哺乳類の中で『直立二足歩行』をし、日常生活を送る動物は人間だけです。他の動物は二足歩行をしていても手を併用し、身体の安定性を保って生きています。

人は地面と接点を『2点』しか持ちません。

足先を中心に身体を支えています。そして、体重+αの力を最終的に請け負うのは『足裏』です。人は睡眠時以外ほとんどの時間にアクションを起こしていますから、自分の体重にさまざまな方向からの『重力』が加わります。

そのような状況下に常に対応し、バランスを取り続ける人間の身体は優秀だと言えます。

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スポーツ選手は、その優秀な身体を使って上を目指します。

ハードなトレーニングも、心と身体のエネルギーを燃やして全力を出し尽くします。その繰り返しによって少しずつスポーツスキルを獲得し、自らが目指す目標に向かって階段を上がっていきます。

しかし、心と身体のエネルギーは有限です。

当然、足りない時も、空っぽの時もあります。そのような状態で動かし続けたら不具合を起こすのは当たり前のことです。それが軽度であればリカバリーできますが、重度であれば長期の休養が必要になるかもしれません。

それゆえ、スポーツにおいて『活動と休息』『プレーとケア』は1セットです。

それを認識しておかなければ、練習や試合を通じて生産性のあるスキル獲得を実践できるわけがありません。活動、プレーだけに目が向いていませんか?

■足裏と地面との接点は2点ではない!

今回、『第1回 日本クラブユース女子サッカーチャレンジカップU-18』のメディカルサポートとして実施した『足の学習セミナー』は、身体の専門家の方に『足裏』に主眼を置いた内容にしました。

なぜ足裏なのか?

答えは前述のとおり、人間の身体活動を最終的に支える場所が『足裏』だからです。

しかし、身体ケアと言えば、サッカー選手だと太ももやふくろはぎ、腰まわりばかりで、おそらく足裏ケアなんて思いもしないのではないでしょうか。

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実は、足の学習セミナーの中で各チーム、数名の選手に『3Dスキャナーによる足裏測定』を行っていただきました。

足先の数値によるデータ化をはかり、「足がきちんと機能しているかどうか」を可視化することで参加した選手全員に足裏の重要性を認識してもらうことが目的です。

たとえば、正確に『足のサイズ』を把握していますか?

靴のサイズとは違います。

毎回、「スパイクを何で選びますか?」とたずねましたが、多くの選手が「履きやすさ」や「プレーのしやすさ」で選んでいました。なかには、「デザイン」とパフォーマンスの発揮とはまったく違う観点から選択している選手もいました。

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「今大会の足裏測定に限った話をします」と、足の実寸とスパイクのサイズの差が1~2.5cmありました。

パフォーマンスの発揮という観点で言えば、小さすぎることも、大きすぎることも、マイナス面が多いです。足のストレス・ケガというポイントでは、デメリットの方が多いでしょう。

「地面との接点が足だけ」だと語りましたが、実際には2点なわけではありません。

足には指が左右5本ずつありますから、これだけでも10個は接点があるわけです。かかとや母指球を加えたら「2×2=4」と、合計14個の接点を持つことが可能になります。

ただし……。

「足先をきちんと使いこなしているかどうか?」

これが前提になります。

■たとえば、小指は機能しているか?

小指を使っていますか?

手でも、足でも、「あまり使っていない」という方々は多いのではないでしょうか。手の場合、たとえば、パソコンでキーボードを打つことで使う機会はあります。ただ足の場合、小指そのものを使って物事を実践する機会はほとんどないのではないでしょうか。

『足の学習セミナー』で実施した足裏測定の結果を見ても、小指がきちんと地面に設置している選手は意外と少なかったように思います。スポーツに真剣に向き合っている選手でも、このような結果です。

足の小指が地面に設置していないと何が起こるか?

単純に地面との接点が「-2」になるので身体活動において安定性を欠きます。ただ人間の身体は優秀なので不足すると補足機能が働き、他の箇所で修正します。

しかし、本来は働かせる必要のない機能であるため、他の箇所に負荷が増えている状態です。この無理な状態が続けばどうなるか。

当然、ケガのリスクが高まります。

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ほかにも、アキレス腱の角度がどこへ向かっているか。

きちんと膝に向かって90度と上へと伸びていればいいですが、少し角度が付いて80度になってしまっていたとしたら「地面から跳ね返ってくるエネルギーを効率的に使えていません。それと同時に、本来加える必要のない箇所に負荷を与えてしまっている」ような状態です。

骨格は人それぞれですので、誰もが同じではありません。

まずは自分の身体を知り、癖と特徴を把握できれば効率的、かつ効果的なトレーニングの積み重ねが可能になります。『身体』という土台を整えて、ぞれぞれの選手が目の前のトレーニングからスポーツスキル獲得とその向上を成り立たせることができます。

今回の『足の学習セミナー』は通常実施する90分のセミナーを30分にした短縮版ですが、参加したチームの選手たちが熱心に受講してくれたおかげで、『足裏の重要性』についてはお伝えできたように思います。

参加チームの皆様には、感謝を申し上げます。

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▲柔道整復師 長田大樹さん

【ぜひ一緒に女子サッカーを応援しましょう】
#女子サッカーを盛り上げ隊
#日本クラブユース女子サッカーチャレンジカップU18

Presented by 『XF(エグゼフ)』
エグゼフは、Creative(創造)、Technology(技術)、Culture(文化)をテーマとしてフットボールにあらゆる価値を融合させ、進化を捧げるブランドです。

文責=木之下潤
写真=佐藤博之
協力=日本クラブユースサッカー連盟

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