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挑戦なしに女子は発展しない【XF CUP 2020/スポンサー応援型サッカーメディア】

■男子のマネなら最悪の結末を生む

サッカーと言えば、当たり前のように『男性がプレーしている』映像が浮かぶ。

つまり、サッカー社会は男性中心に作ったものであり、仕組みもルールもあらゆることが男性仕様となっている。当然、男性も女性も同じ人間なので、女子がプレーすることに問題ないことがほとんどだが、今後の女子サッカーの自立・発展を考えると変えた方がいいこともあるのではないだろうか。

例えば、ピッチサイズ。

個人的に「男性と筋肉量が違うから同じである必要はない」と思う。これからは女子サッカーにもエンターテインメント性が問われることになるので、将来的にはこのあたりも議論の対象になりうるのではないかと勝手な意見を持つ。いずれにしろ生物上の違いはあるため、女性ならではの仕組みやルールが普通に存在してもおかしくはない。

現場に関わる女性の意見。

これが女子サッカーを作り上げていくには必要であり、重要なことだ。まだまだ声を上げることができない女性はたくさんいて、今回の取材を通じて「なるほど」とか、「へぇー、おもしろい」とか、「確かに」とか感じたことは多々あった。

大事なことは、まず女性の思いや考えもある程度出し切って集約させていくことだと伝えたい。

女子サッカーは女性が中心になって創造していくべきであり、「これまでの歴史をどう生かすか」「女子選手の育成をどう構築していくか」は、現在組織の上層部に位置する女性と女性コーチが「自分たちがサッカーのある生活を実現するため」に考えていくのがいい。

ただし普及については「ここまでサッカーが広まっていった経緯」「地域にクラブが根づいた理由」など参考になることが多い。

例えば、女子サッカー界で頻繁にうたわれる『格差に関する問題』は競技者人口と深く関係するため、普及という観点は必要不可欠である。男子も、各カテゴリーの全国大会を振り返ると決勝トーナメント以降は上位になるほどJクラブの比率が高かったら過去があるが、現在は街クラブも上位に残り、地方クラブの躍進も珍しくない。

サガン鳥栖のここ数年の結果がそれを物語る。

全体的に格差がなくなってきているのは、長い時間をかけてサッカーというスポーツが根づいたことも当然あるが、情報化社会の進歩と発展で『知識格差』が少なくなってきたからだ。情報を活用しようという意志さえあれば、必要なものを気軽に探すことができる。

この時代、差が生まれる要因になるとすれば『挑戦する量』と『許容する量』だ。

簡単に言えば、知ることも、試すことも、変えることも自分次第。知識を踏まえて前に進むためには、「挑戦する心とその量、そして、失敗を許容できる心と術を実践の中で試しながら身につけ、自分なりに理論化しながらその時々で新たな知識と共に更新し続けられるかどうか」という行動力でしかない。

検索すればスマホに表示される最新情報、そして、その自慢に微塵の効果も、影響力も存在しない。

要するに、女子サッカーはこれから新しい世界を創造していくので、失敗とか、予期せぬ物事とか、たくさん起こるのが当たり前。むしろそれらを恐れ、男子サッカーが歩んできた道にばかりしがみつき前進しても自分たちが望む世界を創っていくことは難しい。

女子サッカーは、その創造を中枢で担う『.WEリーグ』『なでしこリーグ』『JFA』『JCY』『Jリーグ』などの組織の視座の高さにかかっている。女子のカギを握るのは、どれだけ挑戦と許容を持てるか。

確実なのは、男子サッカーのマネに終わってしまえば悪い結果が見えていることだ。

■女子はこれから普及と育成が急務

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失敗がつきものである以上、継続性をどう担保するかが女子サッカーの挑戦を支えるポイントになる。

秋から『.WEリーグ』がスタートすることは決定であるなら、その頂点へと続く道のりと、頂点へたどり着けなくても『女子サッカー』に関わることができる環境づくりは同時進行である。ゆえに育成と普及に関する取り組みは、理屈抜きに時間とお金をかける部分だ。JFAは日本サッカー界のリーダーなので当然の責任は取るだろう。

ここ数年、女子については地域リーグの立ち上げが進んでいる。

本企画の取材でも、岩手の水沢ユナイテッドFC・プリンセスの佐藤訓久監督が「ようやくU-15東北女子サッカーリーグ、東北女子サッカーリーグが開幕するところになって嬉しいです」と語っていた。

どんなに全国大会を開催しても、選手が自分の暮らす地域でプレーできなければ継続した活動はできない。だから、それぞれの地域がどのように女子サッカーを普及させるか、活動できるクラブを増やすかは数十年単位の課題である。過去、それは男子でも同じ環境だったし、継 今は別の問題を抱える。

いつまでも登録種別を『女子』とし、中学生以降の選手を一括りにしても同年代との定期的な競い合いは生まれず、単なる生存競争としてトップ選手を生み出す仕組みにしかならない。

男子にも言えるが、選手がどの年齢になっても、どんなレベルでも「サッカーを楽しみたい」と望んだときにプレーできる環境づくりが最も大切なことだ。

もちろん最初からそれを望むことが難しいことは重々承知している。しかし、男子サッカーのこれまでの歴史があるからこそ、それを参考に打てる施策の用意、それを見越した新たな施策と試みは考えられるはずだ。

欧州や南米が百年単位で作り上げてきたものを、日本サッカーがものすごい速度で追いかけている事実は疑いの余地がない。その自信と実践力をもって、女子サッカーの自立した世界を築いてほしいし、そう願う。

失敗を繰り返しながら前に進むために挑戦と許容が必要なら、それを持つには勇気がいる。

現状、女子選手たちの活動する場所は『学校単位』の部活、あるいは『なでしこリーグ単位』のクラブが主だったところ。だとすると、それを広げていくためには各地域にクラブ、またチームを立ち上げていくしかない。4種の登録は男子と女子が一括りであるため、対策を練るなら中学生年代=ジュニアユース、高校生年代=ユースになる。

ならば、この2つのカテゴリーで活動するクラブを管轄する日本クラブユースサッカー連盟(JCY)の働きは、女子サッカーの発展には欠かせない。

JCYは、2019年の夏に「第1回 日本クラブユース女子サッカー大会(U-18)」を開催した。女子の全国大会を主催したのは初めてのことである。しかも、初年度からスポンサーを獲得し、パートナー関係を築いて一緒に歴史を歩む挑戦をスタートさせた。

■ITとの付き合いが女子の発展させる

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その大会のメインスポンサーが『XF』(エグゼフ)だ。

コロナ禍でも大会への協賛から撤退せず、自分たちにもできることはないかとJCYとも連携を図り続けている。正直、サッカー界で言えば、育成と女子に関して「スポンサーが投資する価値があるのか」と問われたら答え難い。

例えば、冬の高校サッカー選手権(全国高等学校サッカー選手権大会)は新聞社主催の大会で、メディアによる発信が同時多発的に起こせるからここまでの知名度に高まった。

しかし今の時代、さらに育成と女子という注目すら集まらない大会に積極的なバックアップをしようするメディアは存在しない。紙面で扱っても利益を生まない取材対象に投資する価値はない。メディアの立場からすれば当然のことである。事実、男子ですら各年代の代表であっても記事に登場する回数は少ないのだから。

そんな誰の目にもとまらない大会のスポンサーをしようとする企業は、現状の仕組みだと現れない。

そこで、JCYは「スポンサーにどうメリットを生むか」を考案し、自らがメディアに投資してスポンサーにメリットを生む施策を取った。この内容自体は何も珍しいことではない。新聞社主催の大会が自らのメディアを通じて試合記事を拡散することで、大会協賛企業に対して利益を作ることと変わらないから。

ただJCYはメディアに投資し、スポンサーと関係を築く挑戦を行った。他力本願で記事になることを止め、自力でスポンサー企業にメリットを作ることで長い関係を築くことに舵を切ったのだ。この決断が女子サッカーの可能性を広げたことは間違いない。

今後、JCYがメディアに継続的な投資を行うかどうか。

日本クラブユース女子サッカー大会(U-18)に限っては、新規のスポンサー獲得、既存のスポンサーの継続がここにかかっているといっても過言ではない。冒頭にも書き綴ったとおり、情報化社会とどう付き合うかで自分たちの可能性を広げるか狭めるかは大きく変わる。

そして、今大会で情報化社会との関係の築き方を身を持って実感したからこそ『XF』(エグゼフ)は、このサッカー応援型スポンサーメディアを立ち上げ、女子サッカーに関わる人のためにコンテンツ配信を始めた。これまでのように試合結果を扱うメディアではない。女子サッカーを支える人たちの思いや考えを発信するメディアだ。

自らの利益だけではなく、女子サッカーとより良い関係を築き、まだ形になっていない循環を共に作っていこうと持続可能な=Sustainable(サスティナブル)な取り組みをスタートした。

これがXFとして挑戦し始めた女子サッカーに対する社会貢献のあり方だ。

だから、ぜひ女子サッカーに関わるすべての人たちを一緒に応援してほしい。読むこと、伝えること、試合を見ること…ちょっとでも女子サッカーに興味を持って行動に移してもらえたら幸いだ。

【ぜひ一緒に女子サッカーを応援しましょう】
#女子サッカーを盛り上げ隊
#第2回日本クラブユース女子サッカー大会U18
#XFCUP

Presented by 『XF(エグゼフ)』
エグゼフは、Creative(創造)、Technology(技術)、Culture(文化)をテーマとしてフットボールにあらゆる価値を融合させ、進化を捧げるブランドです。

#XF1stuser
#スポンサーメディア

文責=木之下潤
写真=佐藤博之
協力=日本クラブユースサッカー連盟

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