2023年天皇賞秋予想(1) (枠順確定前)

東京競馬場 芝2000m

※スターズオンアース出走回避前に書き始めていたので、スターズオンアースがいます。実に残念…。


まだ出走馬確定前であり、直前で回避や追加などもあるかもしれませんが、超豪華メンバーによるスーパーG1になりそうで楽しみが止まらないので現状の上位有力馬の考察、予想をしたいと思います。
現状というか最終予想もこのままになるかもしれません。
やっぱり競馬の醍醐味は馬券、予想が当たる当たらないというよりいい馬が沢山出るレースをあれこれ考えながら無限に予想したり考察したりすることですね。

馬の能力+適性

①105点 スターズオンアース 牝4 能力105 距離◎ コース◎ 回り○
①105点 ドウデュース 牡4 能力105 距離◎ コース◎ 回り○
③100点 イクイノックス 牡4 能力110 距離○ コース◎ 回り○
④95点 ダノンベルーガ 牡4 能力95 距離◎ コース◎ 回り◎
④95点 プログノーシス 牡5 能力95 距離◎ コース◎ 回り○
⑥90点 ジャックドール 牡5 能力95 距離◎ コース○ 回り◎
⑦85点 ジャスティンパレス 牡4 能力100 距離○ コース▲ 回り○

馬の臨戦過程

①85点 スターズオンアース 牝4   鉄砲△ 長期休み明け△ 前走マイルG1◎
①85点 ジャックドール 牡5 前走2000mG2負け✕ 前々走マイルG1◎ 
①85点 プログノーシス 牡5 前走2000mG2勝ち○
④80点 ダノンベルーガ 牡4 前走右回り2000m負け△
④80点 イクイノックス 牡4 鉄砲○ 休み明け○ 前走2200mG1追込勝ち△
④80点 ジャスティンパレス 牡4 鉄砲△ 前走2200mG1追込3着△
⑦65点 ドウデュース 牡4 鉄砲△ 長期休養明け△ 前走2200mG2追込勝ち△

展開戦法・騎手

①100点 イクイノックス 東京ルメール◎ 継続ルメール◎ 先差自在◎
②95点 ダノンベルーガ モレイラ◎ 継続モレイラ◎ 差し○
③90点 スターズオンアース デムーロ◎ デムーロ出遅れ△ テン乗り○ 差し◎
③90点 プログノーシス 川田将雅○ 継続川田◎  差し○
⑤85点 ドウデュース 武豊▲ 継続武豊◎ 差し追込▲
⑥75点 ジャスティンパレス 横山武史△ テン乗り武史場✕ 差し△
⑦50点 ジャックドール 藤岡佑介✕ 東京逃げ馬△ 

総合

①スターズオンアース 285点
②イクイノックス 280点
③プログノーシス 270点
③ダノンベルーガ 270点
⑤ドウデュース 255点
⑥ジャスティンパレス 240点
⑦ジャックドール 225点

もし全馬が最高のパフォーマンスを発揮できたならこの7頭はどれが勝ってもおかしくないと思います。 

多少の能力差、適性差はありますが逆転可能な程度だと思われます。
能力差の割には、圧倒的な実績を誇るイクイノックスとそれにこの競馬場で真っ向勝負で勝ったことがあるドウデュースの2強の注目度が抜けて高いです。
それに次いで川田騎手騎乗時全勝で覚醒中のプログノーシスでしょうか。
そういう意味ではこの3頭は比較的過大評価を受けてるともいえます。

①スターズオンアース 勝率A 好走率S 285点

能力適性面、臨戦過程なども良い上に大きな問題がなく、かなり期待できると思います。
牝馬でいうと、今年の三冠牝馬リバティアイランドに比べて目立ちませんが、実はこっちの方が強い可能性もあるかもしれません。
なんだかんだで3着内率100%の馬で、どんな展開、コースでも安定して能力を発揮しています。
父ドゥラメンテの主戦騎手で、同じキングマンボ系エイシンフラッシュで天皇賞秋を勝っていたり、欧州血統が得意と思われるデムーロ騎手との相性はいいと思います。テン乗りでも問題ないどころか、ハマれば快勝しても不思議じゃありません。ルメール騎手よりも合う可能性もあると思います。
ただ、スターズオンアース自体もスタートに不安がある上、デムーロ騎手も出遅れ率がかなり高い騎手なので、道中と終いが最高の内容でも出遅れて勝ちに届かないという可能性が想定されるのが不安な所です。

他の上位馬が古馬牡馬であり斤量58kgでの出走となる上、今年は3歳の有力馬出走がないため、牝馬ということで上位馬では圧倒的有利の56kgで出走できるのも大きいです。

※出走回避ということで、かなりレースの楽しみが減りました。

②イクイノックス 勝率S 好走率SS 280点

イクイノックスに関しては菊花賞ドゥレッツァのルメール騎手の騎乗を見てもわかる通りルメール騎手とのコンビで盤石
ルメール騎手は特に強い馬に東京で乗った時は最高に信頼できる騎手であり、グランアレグリアやアーモンドアイみたいなプレッシャーのかかる絶対的な有力馬に乗っても積極的に騎乗することができる度胸・判断力もあります。
イクイノックスでも仮に負けても納得がいく内容の騎乗をしてくれる可能性が高く、総合的に最も好走可能性が高い馬といえます。
万が一馬券内を外すとしたら、騎乗ミスなどではなく、イクイノックス自体の調子(衰え、故障、アクシデント)の問題の可能性が高いです。

以前に指摘した通り、イクイノックスの不安点は宝塚記念の内容です。私はあれは展開等で恩恵を受けたと思っています。最強馬がいい競馬できてあの内容というのは、衰えの始まりか、斤量58kgではパフォーマンスが落ちる可能性を示唆している気がしています。
しかし、それでも勝っているわけですし、その不安を含めても前述の騎乗面の理由から3着以内好走は最も可能性が高い馬だと思います。
不安が私の杞憂、勘違いに終わったとしたら圧勝の可能性もあります。
その場合も他の馬との能力差はそんなに大きくはないと思っていますが、ルメール騎手の騎乗でイクイノックスは100%前後の能力を発揮できるでしょうけれども、他の上位馬は騎乗や展開面のミスや不利を被って数馬身の差をつけられてしまった結果による圧勝が想像できます。
2020年ジャパンカップの1着アーモンドアイ(ルメール)、2着コントレイル(福永祐一)、3着デアリングタクト(松山弘平)は馬の能力はあまり差がなかったと思っていますが、王者でありながら勝ちに行ってアーモンドアイの能力を余す所なく引き出したルメールと、控えた福永コントレイル、ちぐはぐな騎乗の松山デアリングタクトの騎乗の差でついた着順・着差だったと思っています。

そんなルメール騎手とコンビを組み続けていて上位馬の中では最も展開面、騎乗面での不安が少ない、馬の状態面さえ問題なければ好走率100%といえる唯一無二の馬です。

③プログノーシス 勝率S 好走率B 270点

既に札幌記念でG1馬含む骨のあるメンバーに快勝し、準G1級の能力を見せている上、川田騎手が乗ったら全勝。その川田騎手とのタッグで満を持して臨んでくるということでかなり期待ができます。
まだ底を見せておらず、川田騎手といえば三冠馬や最強マイラーをまとめてぶっちぎったレイパパレの時のように、あっさりと豪華メンバーを倒すという可能性も想像できます。
2000mも左回りも問題なく、32秒から33秒前半の速い上がりも使えて、ディープインパクト産駒ながら斤量58kgで札幌記念を快勝と、不安要素が少ないのも魅力です。
しかし、結局はトップクラスのG1馬が集う豪華メンバーの中では国内G1は未経験で、ペース、展開に対応できるのか不安があり、あっさりと馬券外という不安が若干ある気がします。

③ダノンベルーガ 勝率A 好走率A 270点

能力的にも適性的にも十分高いもののイクイノックスやドウデュースらに僅かに劣るという印象であり、もどかしい感じです。
鞍上も川田騎手から乗り替わり、モレイラ騎手ということで、悪い言い方をすれば川田騎手に捨てられたような形にも見えます。
ただ、世界的名手モレイラ騎手とのコンビではドバイターフでも絶望的な所から追い込んで2着好走しており相性は良さそうです。
また、前走札幌記念でもモレイラ騎手とコンビで4着に敗れていますがやはり右回りだからという理由が大きそうなので、左回りの今回は問題ないと思います。
ハーツクライ産駒でモレイラ騎手といえばリスグラシューにG1初勝利をもたらした時を思い出させますし、元々ポテンシャルはイクイノックス、ドウデュースらを上回るほどに評価されていたことがあった馬ですから、一発があってもおかしくないと思いますし、ここで覚醒が来る可能性もあるかもしれません。

⑤ドウデュース 勝率A 好走率A 255点

武豊騎手とドウデュースは人馬の呼吸は合っていますが、武豊騎手の呼吸が最近の天皇賞秋に合うかというと微妙な所です。
最近でいえば2017年にキタサンブラックで勝っていますが不良馬場で、好騎乗もありますが馬の能力適性で押し切った所もあります。
個人的にはもし良馬場開催なら出遅れなくてもキタサンブラックは負けていたと思います。
最近の天皇賞秋では武豊騎手は良い馬に乗ってないこともありますがあまり好騎乗できていません。
特に今回は強い逃げ馬ジャックドールもいる上に中団以降にも強豪犇めき、最有力イクイノックスは先差自在かつ東京抜群のルメール鞍上であり、いかに強い馬であっても好騎乗なしに勝ち負けはできないと思われます。

適性的にはマイルG1を勝っていてペース、スピード対応能力もあるでしょうし問題ないですが、休み明けな上に2月の京都記念以来で半年以上の間隔が空いたこともあり、休み明けでは能力が発揮できない不安が若干あるドウデュースですし、今秋も秋古馬三冠皆勤を想定しているので、秋天は100%を込めて勝ち負けを目指す競馬ではなく能力を信じて騎乗する大味な競馬になる気がします。
そうするとハマれば快勝ですが、今回はイクイノックスだけが強敵ではないのでハマらなければ馬券外という可能性も出てきてしまいます。
京都記念では休み明けでも快勝しましたが、今から考えると能力差だけで押し切れてしまったのかもしれません。実際陣営としては調子があまり良くなくて不安があったようでした。
そこを1戦叩いてドバイ直前は調子が良くなりすぎて脚に腫れが出てしまったようですが。

そんなわけで、斤量58kgも快勝の京都記念で経験しており、100%の能力を出して展開・騎乗などがハマれば最強でもおかしくない馬ですが、騎乗面・臨戦過程面などでの不安があるので期待しつつ、一歩間違うともう一歩な内容で3着前後に終わる可能性も想定できる馬だと思います。

もしここを難なく勝ったら、ジャパンカップ、有馬記念もまとめて勝って一気に最強の座を奪い取る可能性があります。


⑥ジャスティンパレス 勝率B 好走率A 240点

天皇賞春の勝ち馬で、天皇賞春秋制覇がかかっています。
天皇賞春秋制覇は過去6例ありますが、最初の3例(1988年タマモクロス、1989年スーパークリーク、1999年スペシャルウィーク)以外の直近3例は全て道悪の天皇賞秋で達成されています。
個人的には適性が向いて強い馬の適性が削がれる条件になったからこそ最近の3例2000年テイエムオペラオー、2007年メイショウサムソン、2017年キタサンブラックは勝てたと思います。
また、ディープインパクト産駒も牝馬含めて有力馬が多数出走してきた割には勝ち馬が少ないのが不安点であり、今回の豪華メンバーの中でも決め手という部分では若干見劣りを感じる所があるので勝ち負けという部分では微妙だと思います。
総合的に能力が高く、宝塚記念でも3着に来たので、好走能力はあると思います。
一方、鞍上がテン乗りの横山武史騎手で、最近G1で積極性が足りない印象があり、騎手がどれだけ勝負に出られるかにもよると思います。

⑦ジャックドール 勝率A 好走率C 225点

有力馬では唯一の逃げ先行馬で、今年の大阪杯勝ち馬ですが左回りの方が得意であり、昨年の天皇賞秋は上位1着イクイノックス、2着パンサラッサ、3着ダノンベルーガに次ぐ僅差4着と健闘。
さらに他の上位3頭はそれぞれが精一杯の自分の競馬をしているのに対して、4着ジャックドールだけは不完全燃焼の他人の競馬での僅差4着であり、まともにパフォーマンスを出せるならこの豪華メンバーを食ってしまっても不思議じゃないのではと思うものを感じさせます。

しかし、今回手が戻る鞍上の藤岡佑介騎手は騎乗に積極性がなく、良くも悪くも自分(騎手)の競馬をしてしまう傾向があります。
ジャックドールの競馬をこの大一番で上手いことさせられるのかどうか、正直期待が持てません。
そしてなんだかんだで天皇賞秋を逃げ切るというのは昨年のパンサラッサが未遂したとはいえ1987年ニッポーテイオー以来達成されておらず、逃げ馬には簡単ではないコース条件でもありますから、総合的には最も不安要素が多い馬だと思います。
これだけのメンバーが集まると、ただ積極的に乗ればいいという問題でもないので、かなり難しいでしょう。

騎乗、展開がハマれば勝ちきれる可能性もあると思いますが、空回りしてしまう可能性が一番高いように思います。


まとめ

①ルメール騎手が東京で強い馬に乗った時の度胸と判断力は凄いぞっていう話
②ドウデュースは能力は凄いが武豊騎手の騎乗面での最強対決の信頼度は見劣りするという話
③スターズオンアース&デムーロは出遅れなければ斤量有利で能力同等、2強も喰えそう

というのが、主にしたい話でしたが、スターズオンアース回避で、結局ほぼイクイノックスとドウデュースの2強対決がメインという雰囲気に逆戻りして残念です。

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