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サモリフとワイリフの競技性の違いと、そこから予測される今後の展開

皆さん初めまして。xCurseの妹です。
筆者は1年以上真剣にワイルドリフトの競技シーンに取り組んできました。その間に、サモナーズリフト(pc版LoL)とワイルドリフト(スマホ版LoL)は、同じ5vs5のmobaで同じゲームタイトルで同じキャラが出てくるのに、競技性がかなり違うことが感覚としてありました。この感覚が何なのか言語化していく記事になります。あくまで筆者個人の意見になるので温かく見守って頂けると幸いです。
ワイルドリフトに関しては2シーズン最高ランクのチャレンジャーに到達していて、サモナーズリフトに関しては古いノートpcでプレイしたことがあるのと、ワイルドリフトをやる前からLoLの競技シーンを観るのが好きだったので、LJLはほぼ全試合、LCKやWCSも観ています。次から本題に入っていきます。

筆者のワイルドリフトの経歴

まず単刀直入に結論から話すと、サモリフは野球、ワイリフはサッカーであると思います。

サモリフはマップがとても広いので、何かしらのアクションが起こる時に、多くの人数が絡まずに少数戦になることが多いです。なので、チーム全体というよりかは個人のプレイヤースキルが重要になってきます。2vs2と4vs4だと、どちらが1人単位に求められるものが多いかという話です。
これは、自分の打席が回ってきたときにしっかりとヒットを打てるか、自分の守備してる場所にボールが来た時に正確に捌けるかという点において野球に近い競技性であると言えます。
野球では、打率が高い選手や守備が上手い選手など選手個人にスポットライトが当たりやすいので、その結果としてスター選手が産まれていきます。
これと同じ現象がサモリフでは起きていて、csを稼いで良く育つ選手、敵のガンクを毎回捌く選手、少数戦で良い仕掛けをして敵を削るJGなど選手個人にスポットライトが当たりやすく、スター選手が産まれやすいです。そして選手個人の単価が上がっていき、その結果として業界全体が盛り上がり大きな事業へと発展していったと思います。
では、ワイリフはどうでしょうか?
ワイリフはマップがとても狭いことから、テレポートがなくてもすぐに寄れてしまうので、2vs2のような少数戦は基本的に起こらず、大半が中規模の集団戦です。
なので選手個人の能力より、如何に先読みして早く寄って人数差を数秒でも敵より多く作るかが大事になってきます。つまり、サッカーでいうところのオフ・ザ・ボールが大事になるのです。
※オフ・ザ・ボール・・・ボールを持っていない時のポジション作りや、味方が動きやすくするための細かい動きのこと
下の画像の状況を見てください。

丸で囲んでいる敵のtop側のタワーを狙うために効果的な方法はいくつかありますが、最も基本的で有効なものとしてはbot側のダイアナがbotのウェーブを処理してmidに流れて、midにいたbot組がtop側に流れることで、top側に4人の状況を作りながらmidをダイアナが守るという陣形を作ることです。

敵からすると、bot側のタワーはウェーブがないので折れずに、midタワーもダイアナがいるので折れません。この状況でtop側のカバーを考えるでしょうが、こちらからアクションを仕掛けているので、こちらのほうが早く人数差を作っていて敵は後手になっていくので、タワーから弾かれることになるでしょう。
このチーム全体がスライドしていくような動きがサッカーにとても似ています。サッカーでは、ボールが前にある時はディフェンスラインを上げて間延びしないようにしたり、左サイドにボールがある時は左側に少しスライドしていきます。
この様なチームとしての動きがワイリフではとても大事になるので、ワイリフはサッカーであると感じました。
この結果として、ワイリフではスポットライトが選手個人ではなくチーム全体に当たりやすいと思います。選手個人で見た時はあまりチーム差はない様に見えても、このチームなんか強いよねと感じる時は大体が細かいマクロの差の積み重ねです。
なので、選手個人にスポットライトが当たりにくく、選手個人の単価が中々上がらず評価する時はチーム全体となりがちです。
更にこの状況を後押ししてるものがあります。それは、ワイルドリフトのビルドの進む速さです。ワイルドリフトでは試合時間を短くするために、ビルドが進むのがとても早く、なんと4分で1コアが完成します。なので、チームのマクロの差から生まれた金銭差を個人のプレイヤースキルでひっくり返すことはかなり難しく、負けている状況だとどんなにプレイヤースキルがあっても見せ場を作れずに一瞬で落とされてしまいます。
その結果、より選手個人の評価は難しくなり、チーム全体が強いから選手個人も強いといった評価になっていきます。
サモリフでチームは弱いけどこの人は上手いよねというのはよくある話で、そのあと強いチームに移籍したりして結果を残す機会が与えられたりしますが、残念ながらワイリフではチームマクロが弱いチームの選手には、一切スポットライトが当たる機会はないと言ってもいいと思います。
自分の力に自信があって、より上を目指したいプロ選手やアマチュア選手は、チーム全体の中の自分ではなく、自分単位の技量を界隈に発信していく努力がワイリフにおいては今後重要になっていくのではないかなと感じています。

fin.

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