Twitter(X)は、かねてよりシステムが馬鹿すぎて定期的に誤凍結が発生することで有名であるが、ついに先日私も被害に遭ったので、凍結時の様子からアカウント回復までのプロセスをまとめておこうと思う。
端的に内容をまとめると「アカウントが誤凍結されたので異議申し立てをして復活させた」というありきたりな内容なのだが、その中でTwitterのモデレーション体制が完全に崩壊していることを強く認識させられたことや、私のようなケースは記事作成時点で検索した限り、同じような内容の記事を見つけることができなかったため、後学のためにも記録を残すことにする。
本記事を参考に、一人でも多くのユーザーの被害回復につながれば幸いだ。
なお、結果だけ知りたい人は、目次から「完全勝利へ」辺りまで飛んでいただけるとありがたい。
一度目の誤凍結から二度目の凍結に至るまで
一度目の誤凍結は2023/12/17に起きた。いつものようにTwitterを開いたところ、アカウントが凍結されているという旨のメッセージがTLに表示され、TL閲覧以外の操作が一切できなくなったのである。
前兆はあった
実は誤凍結される前日に、突然アカウントがロックされ、reCAPTCHAによる認証を求める画面が表示される現象があった。この現象自体は以前に経験しており、特にその時も気にしていなかったのだが、今思えばこれがある意味アカウントへの余命宣告であったのかもしれない。なぜ表示されたかは現在に至るまで不明である。
即座に異議申し立て
当然私は凍結されるようなことをした覚えはなく、そもそもその時点ではなぜ凍結されたのかすら不明であったため、異議申し立てフォームから申し立て分を送信。この時はまさかこんな記事を書くほどややこしい話になると思っていなかったため文章を保存していなかったのだが、おそらく「ルール違反に当たることをした覚えはない。改めてルールを確認したが特に思い当たるものはなかった」というようなことを書いた気がする。
数時間で解除
今考えれば、こんな短時間で解除されるのもおかしな話であるが、異議申し立てから2~3時間で凍結は解除された。
しかし、文面的におそらくこの段階では、Twitter側は凍結が誤りであったと認めておらず、ろくに確認もしないまま自動的にアカウントを復活させた可能性が高い。全く釈然としない回答ではあったが、特にこれといった実害を被ったわけではなかったため、この時は「まあ。そんなこともあるよね」と考え、Twitter側にこれ以上深く追求することはなかった。
二度目の凍結に備えてしたこと
結論から言うと、この時行ったことはおそらく何の意味もなかったのだが、こちら側のセキュリティの不備によってアカウントが乗っ取られた結果、意図しないところで不審な動作が行われた可能性を考慮し、パスワードの変更、連携アプリの整理等を行い、セキュリティリスクをつぶした。
再びreCAPTCHA認証を求められる
それから数日後、一度目の凍結時と同じく、TL閲覧中に突然reCAPTCHA認証を求められるという現象が再び発生した。この時すでに若干嫌な予感がしていたのだが、直近で上記のような操作をまとめて行っていたため、それによるものだろうと考え、再びreCAPTCHAを通した。
二度目の誤凍結
2023/12/22、前回の凍結から一週間も経たずして二回目の誤凍結が発生した。当然、今回も思い当たる違反はないため、直ちに異議申し立てを行った。その時に送った文章は以下のとおりである。
数時間で却下される
複数回凍結されると、解除までのハードルが上がるとは聞いていたのでぶっちゃけ想定内ではあったが、数時間後に異議申し立てを却下するテンプレートが届いた。さすがに文章が簡略すぎると思ったので次のように修正し、再度異議申し立てを行った。
しかし、こちらについても数時間で却下され、以下のようなテンプレが返ってくるという結果となった。
その後一週間は基本的に上記の文章を細かく表現や言い回しを変えながら異議申し立てを繰り返しては数時間で上のようなテンプレメールが返ってくる日々が続いた。
長期戦を戦う覚悟を決める
正直凍結されたアカウントが返ってこようが返ってこなかろうが、私の生活が大きく脅かされるわけではないのでさっさと新しいアカウントに移ることも考えたが、他のアカウントにも少なからず悪影響が及ぶリスクがあること、そもそもTwitter側の誤りであるにもかかわらずこちらが引き下がる道理もないことから長期戦を戦う覚悟を決め、異議申し立て文章を再度改めた。
また、このタイミングで文章の言い回しを微妙に変えたりする面倒な作業をやめ、完全にコピペで異議申し立てを行うやり方にシフトした。相手はろくに審査もせずにテンプレを送り返してきているのである。同じことをしたところで文句を言われる筋合いもなかろう。ちなみに、後々に微妙に内容を変えた別パターンも作り、しばらくは二つの文章をランダムで送る形にしていたのだが、内容はほとんど同じなので掲載は割愛させていただく。
メールの送受信に問題が起き始める
2024/1/5、いつものように異議申し立てをしているとこんなメールが届くようになった。
ざっくりと内容をまとめると、Twitter側のメールサーバー側の問題でメールを送信できなかったというものである。実はTwitterは異議申し立てをした後、きちんとやり取りが可能なアドレスかどうか確認するメールが送られてきて、それに返信することで初めてプロセスが始まる仕組みになっている。しかし、その返信がサーバーエラーで送れなくなってしまったのである。
最初は異議申し立てを繰り返したせいでTwitter側がメールをブロックしたのかと疑ったが、どうやら単純にメールが集中しすぎて処理しきれなくなっていたようである(Redditに同様の内容を訴えるスレッドがいくつか見つかった)。
この問題はその後定期的に発生し、異議申し立てをした後数時間おきにメールを確認し、エラーが起きていないか確認するという無駄な作業が増えてしまった。ただでさえガバガバな審査で誤凍結しまくっているのだから、せめて異議申し立てを受け付ける体制くらいはちゃんと整えろと言いたい。
別パターンの申し立て文を追加作成
あまりに同じ文章を送り続けていても埒が明かないため、2024/1/26、文章を一から作り直すことにした。その時の文章を下に掲載するが、ざっくり要約すると、「度重なる異議申し立てに対してまともな対応がされてないので、今後はさらに圧をかけていくからよろしく」という内容である。
この文章を送ったことで何かが変わるとは特に思っていなかったが、仮に本当に法的措置をとることになった時のことも想定し、「私はこれだけわかりやすく中身のある主張を続けてきました」「こちらが行ってきた対応はすべて事前に相手に通知しています」ということを主張できるようにすることを目的に作成した次第である。
メールの送信エラーが起こらなくなる
2024/1/26を最後に、メールの送信エラーが起こらなくなった。おそらくTwitter側の対応が追い付き、異議申し立てが減少したためだと思われる。実はずっと異議申し立てを延々と繰り返していることが原因だと疑っていたため、そうではなかったことがわかり一件落着である、再び気兼ねなく異議申し立てができるようになった。
申し立て文もいよいよ集大成へ
異議申し立てを始めてからひと月以上が経過し、いよいよこちらも我慢の限界が近づいてきていた。そうした折、「そもそも一回目の凍結の時もこいつら謝罪ひとつなかったよな」ということを思い出し、どうせならその時のことも異議申し立てに書いてやろうと思い立った。そうして出来上がったのが次の文章である。
「そもそも「繰り返し違反している」というお前の主張が根本から間違ってるぞ」ということに今まで触れてこなかったことに気づき、その旨を追加した内容になっている。終盤の北朝鮮云々のくだりは正直いらなかったと思うが、この時は虫の居所が悪かったということでご容赦願いたい。
半分怒り任せ、もう半分はこれまでの度重なる文章のブラッシュアップの集大成として書いた文章であるが、結果的にこの時の判断が事態を大きく動かすことになる。
完全勝利へ
2024/1/31、いつも通り異議申し立てを行った。しかし、いつもなら数時間でいつものテンプレが返ってくるはずが、この日は丸一日たっても返信が返ってこない。メールを確認するがエラーも起きていない。何かおかしいと思いつつもこの日は特に何もせず一日を終えた。
翌日(2024/2/1)、念のため異議申し立てを再度行った。この日送った異議申し立て文が、一か月以上に及んだ最後の申し立てである。
念のためすぐにメールを確認すると、いつもと異なるメールが届いていた。
これは1/31に送った異議申し立てのプロセスが現在も進行中であることを示している。いつもとは異なる展開に、わずかながらに期待が高まる。
凍結解除
そして2024/2/2、ついに私の勝利を知らせる一通のメールが届く。
およそ一か月半弱に及ぶ長い戦いに終止符が打たれた瞬間である。ただの凍結解除ではなく、誤凍結であることも認めたTwitter側の完全降伏。まさに完全勝利である。
疑問は残る
こうして最終的に私の完全勝利という形で幕を閉じたわけだが、いくつか疑問は残る。一つ目は、2023/12/17の凍結についての扱いだ。Twitter側が誤凍結を認めているので、一連の凍結はすべて誤りであったと認められたと考えるのが普通だが、Twitterは普通ではないので、17日付の凍結については誤りであると実は認めていないという可能性は残る。二つ目はなぜ今頃になって凍結解除に至ったのかという点。これについては、最終的に一度目の凍結措置から一連の流れをすべて異議申し立て文に書いたことで、Twitter側の認識が変化した可能性がある(というか時期的にほぼ確実にそう)。ただし、それ以前の段階でTwitter側がきちんと調べておけばこんな長期戦になっていないわけで、内部でどのような意思決定が行われていたのかは非常に気になるところである。
正義は勝つ
このように、仮に理不尽に凍結されようが、二度凍結されようが、きちんと状況を整理し、Twitter側が間違っていること、最後まで引き下がるつもりはないと毅然と主張し続ければ、最終的に凍結は解除されることが分かった。もし理不尽な永久凍結を受けた際は自身のためにも、Twitterにこの適当極まりない仕事ぶりを改めさせるためにも、最後まであきらめずに戦ってほしいという願いを込めて本記事を完結とさせていただく。