東方における足避けのすゝめ、あるいは
弘法筆を選ばずとはよく言われたものですが,東方に限らずゲームでどんなコントローラーを使うかといった議論は時に人々に娯楽を生み,時に人々を悩ませます.
我々は人生において常に選択を迫られます.この記事ではその選択の一つとなる足用コントローラーでのプレイ(いわゆる足避け)について考えます.
足用コントローラーとは
足用コントローラーについて簡単に解説しておきます.PCにおける足用コントローラーに明確な定義はなく,一般的には文字通り足で使用できるように最適化された入力機器を指します.これによって,手のみでは出来ない操作を実現したり,手に何らかの障害がある場合でも問題なくPCを使用することができます.
ゆうだい氏がニコニコ動画に投稿している足で太鼓の達人をプレイした動画は多くの再生回数を博しており,その奇抜さからコメントでも反響を呼んでいます.
また,現行の法律ではメーカーが足用と謳っていない入力機器でも個人が足用として使用することに問題はないため,通常のキーボードやマウス等も足で使用することができます.
足用コントローラーの歴史
PCの足用コントローラーの歴史は謎に包まれており,調べてもまったくもって分かりませんでしたが(情報求),足で物を操作するデバイスは私たちの身近にも見受けられます.身近な例としては,自転車や自動車,ピアノなどの楽器,ミシンなどが挙げられると思います.ここでは大きくカテゴリが分かれ,それぞれを代表する自転車とミシンについて列挙しておきます.
ドライス男爵が発明した1818年の世界最古の自転車,ドライシーネはペダルがなく実用的なものではありませんでしたが,これを機に1861年のミショー親子の発明したミショー型ボーンシェーカーからはペダルが付き,多くの人へと普及していきます.軽量かつ維持が容易で比較的安価な自転車は中産労働階級の人々の足として使用されるようになりました.大衆が移動手段を手に入れ,好きな時に好きな場所へ行き来が可能になった,歴史上でも初の例です.その後も市場は拡大し,明治時代の日本でも自転車が入ってくることとなります.
現在ではコロナ禍によって需要を増し,移動時に環境への影響を与えないことで未来でも活躍が期待されている自転車ですが,当時の人々のその登場によって与えられた衝撃や生活への影響はドラスティックであり,19世紀後半の発明の中でもとても大きなものだったということが分かります.
上記の記事がよくまとまっているので割愛.ミシンも同様に長い歴史があり,その元になった編み機の発明ではさらに300年ほど遡ることになるようです.
近年ではあまり見かけることがなくなった家庭用ミシンですが,コロナ禍によってその需要は高まりを見せました.その一方で工業用ミシンは売上が減少していますが,元々家庭用ミシンが工業用ミシンであったことを知ると時代の流れを感じられます.
余談ですが,Amazonなどでフットコントローラーと調べるとミシン用のものがたくさん出てきます.たまにPC用のものもあるので,どちらを買いたい場合でも間違えないように気を付けたほうが賢明です.(あまり有り得ないとは思いますが...)
その他の足用デバイス
足用コントローラーや足で物を操作するデバイスに限らずとも,足で使用することを前提とした物は世の中に数多く存在します.
(例:主に畳などの床材,階段,靴,ランニングマシーン,サッカーボール...etc)
その中でも私たちに最も身近なのは靴下です.これはあくまで推測の域を出ませんが,多分生涯で靴下を履いたことがない人はいないと思います確実に.
昨今では急速な技術革新やグローバル化の進展によって日々我々の生活は豊かになり,先進国や新興国の人類は日々退化を遂げています.
そのような動きに過度な不安を抱く人や,いたずらに人が仕事を失うといった言説で恐怖を煽る人,煽られる人は今一度靴下によって我々人類が機械化していることに恐れおののいてみてはいかがでしょうか.
東方における足用コントローラー
これらのように,足で扱うデバイスや足用コントローラーの類には歴史が長く,時には大きな変革をもたらし,それぞれ多種多様なものが存在することが分かりましたが,東方での足用コントローラーや足で操作可能なコントローラーにはどのようなものが使用できるでしょうか?
ここでは執筆時点で実用するにあたって充分であろうものを紹介しておきます.(なおこの記事にはAmazonアソシエイトなどのアフィリエイトを用いた収益はなく,第三者から案件や依頼を受けたものでもありません.)
ペダル式のフットスイッチです.これだけでプレイすることは出来ませんが,ボムやショット程度であれば訓練を積まずとも代用することができるでしょう.手を使うシューターもこれを導入すれば長時間プレイでの手の痛みから解放されます.
オールボタンのアーケードコントローラーです.最も有力な候補です.お金が無いので買えませんでした.資金力を消費することで操作のすべてが足で可能になり,未踏への道筋が開けます.ルナティックノーミスノーボムも夢ではないのでしょうか.
トラックボールマウスです.マウス操作ツールを使用し,東方をマウスで操作することを可能にした場合の選択肢となります.そのためLNNスレに掲載することやこれを認められていない大会で使用する事はできません.あとリプレイも残りません.
マウス操作ツールはファンがいくつか作成していますが,下記のものは全作品に対応しており,かつ扱いやすいためおすすめです.
筆者の足囲は27cmですが,50mm以上のトラックボールは精密な操作を必要とされたときにミスすることが多く,40mm程度のトラックボールが最適でした.人差し指や中指,手のひらで使用することを前提としたものを必要とします.筆者が使用したトラックボールは下記の通りで,前者が最適だったものです.
自作です.詳細は知りません.頑張ってみてください.
実際にやってみた
これが俗に言う足避けバグマリです.
私は今この2つの動画の宣伝のためにこの記事を書いています.この2つの動画の高評価と拡散,YouTubeのチャンネル登録,Twitterのフォロー,Instagramのフォロー,noteのフォロー,この記事のスキとマガジン登録とシェアとサポートのほどよろしくお願い致します.
完走した感想ですが,突然あらぬ方向に自機が飛んでいったり,不正していないことの証明としてプレイ動画は床で撮る必要があり,意外とストレスがかかりました.同様に撮影する場合は三脚があるだけでも非常に快適になると思います.
ゲームの話をすると,基本的に避けれないところと避けれないところはある程度明確なのでボムを積極的に使う事ができました.そのため通しで粘りすぎて抱え落ちするといつたことは少なかった印象があります.
このトラックボールでは親指を使う型と,親指から中指で包むようにして使う型の,2種類の型が基本でした.前者の場合では上部回収時などに足が浮くことがあるため,それが頻繁に続くと疲労の元となります.後者の場合では足を捻る形になるため,扁平足の私では長時間の使用に耐えられず,こまめに休憩する必要がありました.このプレイは通じて後遺症は残りませんでした.
みなさんもぜひやってみてください.
次回はオールボタンアーケードコントローラーを使用して,東方虹龍洞NNNNNNNNNN(ノーマルノーミスノーボムノー使用ノー装備ノー能力ノー購入ノー低速ノーイヤーノーハンド)を目指そうと思います.対戦よろしくおねがいします.
東方における足避けのすゝめ
ここまで全部見てくれた人も,そうでない人も,こう思ったことでしょう.
「これ、普通に手でよくね?」
なるほど,これはまた妙案です.
それはつまり,それは手のほうが楽で,避けやすく,手間もかからないといった主張でしょうか.
ところで,東方原作の製作者であるZUN氏は過去に自身のブログでこのように記しています.
我々シューターはいつからプロになったのでしょうか?
EXTRAを解放したとき?それとも初めてLunaticに挑戦したとき?
いいえ,それはプロになったのではありません.己を捨てたのです.その時を境に春を終え,信仰を捨てた人間に待っているのは,飲み屋で若い女性に説教をするおじさんのような虚しい未来です.その夜を超えた先には,あなたの時代は真に終わりを告げることでしょう.春は永遠に続かないという原則は逆転することがないのです.
敬虔な東方プレイヤーなら誰もがこの答えを知っているはずです.
己を取り戻し,もう一度あの頃に立ち返るのです.東方厨と言われ,ときに蔑まれ地の底にいたあの頃へ.もう一度あの場所に立ち返るのです.四季折々の風情があったあの場所へ.
東方における足避けのすゝめ、あるいは東方礼賛
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